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消費税増税!その前に・・・もっと注目されるべき相続税①

2012-06-19 00:04:14 | 日本

 「社会保障と税の一体改革関連法案」をめぐる与野党の修正協議が15日に終了しました。大きな論点となっていた消費税の税率および税率引き上げの時期に関しては結局、2014年4月からの税率8%、2015年10月からの税率10%でそれぞれ合意されました。

 以前ここ(「執行猶予2年」税率引き上げの時期が重要な消費税増税)でも書いたとおり、まもなくわが国を含む世界経済が金融恐慌とリセッションに巻き込まれていくと予想されるなか、いまから1年9か月の「執行猶予」の期間を経た後、2014年度初頭から消費税を増税するのはタイミング的には非常に厳しいと思っています。

 おそらくその時点ではこの世界的な経済危機はまだ収束していないでしょう。そして、わが国としても輸出が停滞している可能性があり、代わりに個人消費や公共事業などの国内需要を喚起する必要に迫られているものと推測しています。

 そんなときに景気や消費を抑制する作用を持つ消費税増税を強行してしまったら、外需の低迷に加えて肝心の内需にも冷や水が浴びせられてしまい、わが国経済までもが深刻なリセッションやデフレに陥ってしまう危険性が高まります。実際、内閣府のデータでも、消費税率が1%上がると実質個人消費は0.21%、実質GDPは0.15%程度下がるものと予測されています。

 そうなってしまったら、法人税や所得税などの他の税収が落ちて財政状況が一層悪化し、もっと消費税を増税しなくては!などとなって、わが国経済と市民生活は不況と増税のダブルパンチでさらなる深みに沈み込んでしまうでしょう。

 その意味では、消費税増税の際に「名目3%、実質2%」の経済成長率を目標にする景気条項が法案の付則として残ったことはせめてもの救いと思っています。

 一方、これからは少子高齢化が一層進み、医療や年金などの社会保障関連の財源が逼迫してくるのもまた事実。でも消費税増税は上記のような世界経済見通しからみて必ずしも適切ではなさそうです。

 それでは、景気や国民生活に与えるマイナスの影響を極力小さくしたうえで税収の拡大を図るにはどうしたらよいか、で個人的に推奨したいのが相続税(および贈与税)増税です。

(続く)

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