この年末年始、青春18から始まり、新幹線に航空機とフルコースで使って東奔西走していました。
そこで見たのは、というか私自身もそうだったんですが、キャリーバッグというよりスーツケースを持った旅行者の多さ。列車によってはカオスになっていましたが、インバウンドがまだ全然戻っていない状況でこれではインバウンドが本調子になったらどうなるんでしょうね。
まず最大の問題は荷物を置くスペースがないこと。空港輸送の京成線で新3100系が座席の一部を跳ね上げ式にして荷物を置けます、と言っていますが、着席とのトレードオフは何とも微妙です。長距離利用客が目立つJR西日本の新快速ではドア横の補助席に腰掛けたうえでその前にスーツケースを置くという乗客が多く、ドアの有効開口が大幅に減少しています。これは転クロ部分にはスーツケースが置けない(新幹線のように座席背後のスペースに置けるほどシートピッチがない)、ということが原因ですし、網棚に上げるにしても、まず網棚のサイズが小さく、かつ担ぎ上げるのは屈強な男性でも難事です。網棚も窓のサイズの大型化で窓の上辺を避けて設置されるため奥行きが減り、窓から落ちることを防止するための板がついてこれも有効幅員の減少になっています。(ソフトタイプのバッグのように棒の隙間に少し食い込むといった置き方が出来ない)
近郊電車に荷物を持ち込むほうが悪い、という頭の悪い意見が当然想定されますが、青春18での移動だけでなく、新幹線との乗り継ぎも当然あるわけで、私自身三ノ宮から姫路まで新快速に乗ってそこから新幹線、という至極当たり前の行程を取ることが少なくないですし、そこで荷物の扱いに毎回困っています。担げるくらいの重量にするという前提で網棚の奥行きを深くしてくれれば助かるんですけどね。少なくとも航空機の預け荷物で想定されているサイスのスーツケースは普通に持ち込まれると想定するのが現代の常識でしょう。
いわんや新幹線は、という話で、こちらは航空機の預け荷物サイズをカバーする奥行きはあるのですが、こちらは長距離移動、インバウンドを中心に海外との一貫行程での移動と考えたら、航空機の預け荷物は1個23㎏を上限とすることが多く(C席以上では32㎏とかもある)、20㎏級の荷物を網棚にどうぞ、というのは果たして現実的なのか。
上げ下ろしで荷物を取り落として座っている人にぶつかって怪我をするという事態や、上げ下ろしでぎっくり腰をやらかすとか、安全面でも問題です。
東海道、山陽、九州新幹線ではデッキ側の座席を背面のスペースと合わせて特大荷物用として別売りしていますが、航空機の預け荷物の範囲内のサイズは「対象外」です。となるとどこに置くのか。中には座席背後のスペースに置いて前席のリクライニングを阻害するケースも多いのですが、現時点では全く対応は考えられていません。
一方でJR東日本の新幹線はデッキ側の座席を撤去して荷物置き場を設置しました。これなら重量荷物、また上げ下ろしが難しい乗客にも優しいのですが、東海道などは頑なにそれをしません。座席数の問題というのであれば全編成全車同じ数だけ撤去すればいい話ですし、Covid19で乗車率も下がったままなんですから、導入するいい機会であり、今後予想されるインバウンドの復活に備えるという意味でも「やるなら今」でしょう。
鉄道の荷物スペースが不十分な問題、昔は「手荷物」(チッキ)の制度があったわけで、航空機などのように同時輸送ではないですが、着駅まで安価に送付できました。(タイ国鉄では今でも手荷物として同じ列車で送れる)
まあ宅配がセットで無かったので使い物にならない制度でしたが、本来は預け荷物の制度があるべきであり、無理ならば自分で置けるように荷物置き場を整備する、それが当たり前の対応のはずです。
正直なところ、荷物を持っての移動が結構あることもあり、東阪間でも敢えての航空機なんですよ。リムジンバスと航空機はスーツケース前提の利用が可能で、ラストワンマイルとしての鉄道はまあ目をつぶると。ただし鉄道もバリアフリー対応のおかげでぐっと便利になりました。エレベーターがたいていの駅にありますから。ただ「元気な老人」が駆け寄って我先と乗るので待つケースも多いですが。
そうした日常から見ると、鉄道の常識が世間から乖離を起こしていると思います。
そこで見たのは、というか私自身もそうだったんですが、キャリーバッグというよりスーツケースを持った旅行者の多さ。列車によってはカオスになっていましたが、インバウンドがまだ全然戻っていない状況でこれではインバウンドが本調子になったらどうなるんでしょうね。
まず最大の問題は荷物を置くスペースがないこと。空港輸送の京成線で新3100系が座席の一部を跳ね上げ式にして荷物を置けます、と言っていますが、着席とのトレードオフは何とも微妙です。長距離利用客が目立つJR西日本の新快速ではドア横の補助席に腰掛けたうえでその前にスーツケースを置くという乗客が多く、ドアの有効開口が大幅に減少しています。これは転クロ部分にはスーツケースが置けない(新幹線のように座席背後のスペースに置けるほどシートピッチがない)、ということが原因ですし、網棚に上げるにしても、まず網棚のサイズが小さく、かつ担ぎ上げるのは屈強な男性でも難事です。網棚も窓のサイズの大型化で窓の上辺を避けて設置されるため奥行きが減り、窓から落ちることを防止するための板がついてこれも有効幅員の減少になっています。(ソフトタイプのバッグのように棒の隙間に少し食い込むといった置き方が出来ない)
近郊電車に荷物を持ち込むほうが悪い、という頭の悪い意見が当然想定されますが、青春18での移動だけでなく、新幹線との乗り継ぎも当然あるわけで、私自身三ノ宮から姫路まで新快速に乗ってそこから新幹線、という至極当たり前の行程を取ることが少なくないですし、そこで荷物の扱いに毎回困っています。担げるくらいの重量にするという前提で網棚の奥行きを深くしてくれれば助かるんですけどね。少なくとも航空機の預け荷物で想定されているサイスのスーツケースは普通に持ち込まれると想定するのが現代の常識でしょう。
いわんや新幹線は、という話で、こちらは航空機の預け荷物サイズをカバーする奥行きはあるのですが、こちらは長距離移動、インバウンドを中心に海外との一貫行程での移動と考えたら、航空機の預け荷物は1個23㎏を上限とすることが多く(C席以上では32㎏とかもある)、20㎏級の荷物を網棚にどうぞ、というのは果たして現実的なのか。
上げ下ろしで荷物を取り落として座っている人にぶつかって怪我をするという事態や、上げ下ろしでぎっくり腰をやらかすとか、安全面でも問題です。
東海道、山陽、九州新幹線ではデッキ側の座席を背面のスペースと合わせて特大荷物用として別売りしていますが、航空機の預け荷物の範囲内のサイズは「対象外」です。となるとどこに置くのか。中には座席背後のスペースに置いて前席のリクライニングを阻害するケースも多いのですが、現時点では全く対応は考えられていません。
一方でJR東日本の新幹線はデッキ側の座席を撤去して荷物置き場を設置しました。これなら重量荷物、また上げ下ろしが難しい乗客にも優しいのですが、東海道などは頑なにそれをしません。座席数の問題というのであれば全編成全車同じ数だけ撤去すればいい話ですし、Covid19で乗車率も下がったままなんですから、導入するいい機会であり、今後予想されるインバウンドの復活に備えるという意味でも「やるなら今」でしょう。
鉄道の荷物スペースが不十分な問題、昔は「手荷物」(チッキ)の制度があったわけで、航空機などのように同時輸送ではないですが、着駅まで安価に送付できました。(タイ国鉄では今でも手荷物として同じ列車で送れる)
まあ宅配がセットで無かったので使い物にならない制度でしたが、本来は預け荷物の制度があるべきであり、無理ならば自分で置けるように荷物置き場を整備する、それが当たり前の対応のはずです。
正直なところ、荷物を持っての移動が結構あることもあり、東阪間でも敢えての航空機なんですよ。リムジンバスと航空機はスーツケース前提の利用が可能で、ラストワンマイルとしての鉄道はまあ目をつぶると。ただし鉄道もバリアフリー対応のおかげでぐっと便利になりました。エレベーターがたいていの駅にありますから。ただ「元気な老人」が駆け寄って我先と乗るので待つケースも多いですが。
そうした日常から見ると、鉄道の常識が世間から乖離を起こしていると思います。