Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

狼が来たぞー

2023-01-22 12:49:51 | ノンジャンル
週明けは10年に1度の寒波が、とメディアが揃って叫んでいます。もちろん気象庁もそうで、何か大きな災害が来るような話になっています。
じゃあどうなるかというと、結局首都圏や関西圏で最高気温が5度未満、最低気温が氷点下、というレベルで、ここまで大騒ぎする話か。日本海側や北日本でもそこまで騒ぐような数字には見えません。
実際、煽りメディアの代表格のフジテレビですら、「東京でマイナス8度?」とニュースショーで煽ってましたが、よく見ると青梅の気温だそうで、人を馬鹿にするにもほどがありますね。大阪で、といって金剛山の気温を出したり、兵庫で、といって但馬の山間部の話を出すような「おとり」です。

まあ近年は台風に南岸低気圧、爆弾低気圧とメディアのいう通りになったら年中気象災害で到底住めないという話になるわけですが、そのネタ元の気象庁が同様に煽っているわけです。物わかりのいい擁護連中は最悪を想定して無事ならそれでよかった、でいい、と言ってますが、こういう「煽り」で社会が対策をとることで社会活動が止まるんですよ。台風の身勝手運休もそうですし、年末には雪の予報で交通機関が止まりました。予報ですからね、実績ではありません。

これ、はっきり言いましょう。気象庁とメディアが「狼少年」になってます。
こうやって煽ることで社会があれこれ動く。特にメディアにとっては「面白い画が撮れる」ということで堪えられないんでしょうね。気象庁もそう。外局で官僚としての権力がない官庁ですが、こうすることで社会を動かせて脚光を浴びますから。メディアも気象庁も、これは気象ですから自分の責任ではないですし、外れても悪いほうにならなければ批判も少ないですし。

お前ら狼少年と一緒で、「気象災害が来るぞー」で楽しんでないか?としか言いようがない煽りの連続です。



「第三次世界大戦」になるのか

2023-01-22 11:35:49 | 時事
ドイツが最新型戦車のウクライナへの供与決定(許可)を先延ばししたことにウクライナが反発しています。
米国も歩兵戦闘車などの供与を決定していますが、戦車についてはドイツに依頼するだけで、主力戦車の供与を決めた英国よりもズルい対応です。
現在は旧東側のNATO諸国に戦車を供与して各国は東側時代に配備された旧ソ連製の戦車を供与するというややこしいスキームになっていますが、ドイツの直接供与、あるいは旧東側にある最新型の供与となれば、この戦争の一つの転換点になるでしょう。

既にミサイルや弾薬などふんだんに供給している、しかも指導も付けているとしか思えない状況だけに、「ロシアとウクライナの戦争」という段階ではありません。しかし西側諸国もロシアの宣戦無き戦争を批判すれば自分たちの関与もまた「参戦」と批判されるだけに、お互い「大人の対応」になっています。
もちろん戦争そのものなんですが、「戦争」となれば中立をどうするのか、という問題が出てくるわけで、ロシアに対して参戦するのか、という最大のテーマもさることながら、ウクライナを支援しながらエネルギーではロシアと商売をしている、というお互い都合のいいグレーな関係を放棄できないのでしょう。

ロシアも最新型戦車を投入するようですが、こちらはウクライナに派遣された兵士が兵器ごと投降してしまい、最新型を鹵獲兵器としてウクライナの戦力化されるのを恐れての出し惜しみだそうで、それはそれで情けない事態です。

とはいえ戦線が膠着して「戦後」も見えないわけです。ひとりウクライナの大統領はクリミア併合前の国境線にまで戻す、と意気軒高ですが、今回の「戦争」は独立したもの、としているのが国際社会の趨勢であり、クリミア併合前の領土奪還となると、支援する側も大義名分が立ちにくくなります。
ちなみにこのシチュエーションは、第二次大戦中のソ連とフィンランドの戦争(ソ芬戦争=冬戦争、継続戦争)に似ていますね。

ソ連がフィンランドに侵攻した「冬戦争」で少なからぬ領土を失ったフィンランドはナチスドイツと事実上の同盟関係となり、独ソ戦開始時に独軍がフィンランド領内から攻撃したことを理由にソ連はフィンランドを攻撃、そしてフィンランドはソ連に宣戦しています。フィンランドは「冬戦争」の第二幕であるとして「継続戦争」と呼んでいますが、ソ連はナチスドイツと同盟して攻撃してきた独ソ戦の一環としてそれを認めず、最終的に「フィンランド化」の言葉を生んだような対ソ融和政策での中立国に仕立てられました。

今回ウクライナは「継続戦争」を気取っていますが、国際社会もソ芬戦争では支援者がナチスということでフィンランドに冷酷でしたが、今回は悪の権化ロシアに挑む欧米ということでもあり、「継続戦争」となる可能性も少なくないでしょう。
これも冷酷な国際社会の素顔とはいえ、見事なまでのダブスタであり、こういう「ご都合主義」を見せつけられていながら我が国有事の際に誰某が助けてくれる、と信じられますかね。あるいは支援者に擬せられる国に対しては靴の底まで舐めないといけない、ということになるのか。拉致被害者奪還のために米国の言うことを聞け、と主張した国士様御用達新聞も真っ青な事態になるでしょう。

さて戦局は西側諸国が前面に出てくる格好になる日も遠くない事態です。そうなるとロシアもどう出て来るか。さらには世界中の各国も。
支援している当事者はじめ当のウクライナは当然のことながらだんまりですが、なんでロシアが攻めて来たのか、というところを考えたら、「いかがわしい」ですよ、世界各国が協調してロシアに立ち向かう、と言い切れないわけです。最近は全くその名を聞かないというか、戦争前や開戦直後の狼藉がロシアに口実を与えて来た民兵組織の問題です。ロシアも理由もなく「ネオナチ」というわけがないですし(欧米でナチス扱いをするというのは一歩間違えたら許されざる侮辱として発言した側が社会的に抹殺されます)、ロシア系住民に対する暴行や、開戦後のシリア傭兵に対するイスラム教徒を否定するような対応など、これを総括しないで国際社会として支援していいのか、という問題が残りますし、であればよくて中立、対応次第ではロシアに就く可能性だってあります。

その意味では「第三次世界大戦」の関頭にあるともいえます。冷戦期、次の世界大戦があるとすれば米ソをそれぞれの盟主とした東西諸国の戦争と目されていましたが、ソ連が崩壊して冷戦が終結して久しい今になって「米ロ戦」、ひいては「第三次大戦」のリスクが高まるとは皮肉なものです。
おそらく中国の腹積もり一つになるでしょうが、中国がロシアに加担しない限りロシアは「世界大戦」となれば野垂れ死ぬ可能性があり、そうなれば「次は中国」という危機感を抱くことは自明です。その時に戦うのか、ロシアという「盾」があるうちに戦うのか。おそらく東南アジア、南アジア諸国は「商売」を考えて「中立」を保ち西側への加担はしないでしょう、自国のマーケットは未成熟であり、中国というマーケットを失うことは国家の舵取りとしてはあり得ませんから。西側がマーケットをキープしてくれるなんてことは幻想ですし。

それくらい考えないといけない状況で、では日本はどうするのか。
首相がキエフを訪問するようですが、「テロとの戦い」同様に自覚無き「参戦」となるのか。アフガンで「敵」であるタリバンによる掌握で、大使館は在留邦人を見捨てて早逃げしましたが、不用意な「参戦」は「敵」と見做されるリスクが高いわけで、それを踏まえて各国での邦人や企業の活動に目を配っているのか。威勢のいいネット弁慶やネトウヨレベルの発想では国家の舵取りなどできませんから。