木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

郵政民営化は郵政私物化だった

2009年03月03日 | Weblog

郵政民営化の不透明、鳩山大臣の快進撃止まらず。
「かんぽの宿」の次は東京中央郵便局の再開発高層ビル化に待った。
郵政公社時代の不動産売却も再調査するようです。何しろ一万円で売ったものが6千万円で転売ですからね。これはもう郵政事業が持っていた財産を一部の人間が「民営化」の名に隠れて食い物にしたということですよね。
それを許したというか、推進したのは小泉・竹中という政府に居たコンビですが、これを「犯罪」として告発することができるか。
「サンデープロジェクト」で、亀井静氏は「検察に告発する」と宣言してましたが。
竹中氏は多弁でいろいろ言い訳します。でも宮内会長ひきいるオリックス不動産が一括で落札したという事実が明るみに出てからは、この言い訳は通用しなくなったと私は思います。
あまりにわかりやすい現実が明らかになってしまった。後は不公正な民営化を正すことができるか、ということですが、これは政権が代わらないと無理かも。
ここがジレンマですね。今、権限を使って、この不正に立ち向かっているのは自民党政府の鳩山大臣、でも政権が変わらないと、竹中氏を塀の内側に落とすことはできない。
私はあの竹中氏のシレッとした顔を見ていると、執行猶予なしの実刑判決を下してもらいたい気持になりますが。

シカゴ大女性教授ノーマ・フィールドの書いた『小林多喜二』。
私自身はまだ読んでいないが、テレビ番組で紹介していた。
『蟹工船』で脚光を浴びている多喜二だが、その作品以上に多喜二と言う人物の人間性が非常に魅力的であるとノーマさん。
これまたキューバ革命50年で映画も公開されているチェ・ゲバラの魅力に通じるものではないかと思う。
タキという女性を苦界から救い出した多喜二だが、そのタキに対して、「このことで、自分を卑下しないでほしい。これから堂々と生きていって欲しい」と説得する。
左翼運動をして、人間平等を目指しているにもかかわらず、女性に対して無意識のうちにも差別してしまう活動家であってはならない、それが多喜二の立ち位置であった。というより多喜二には最初からそういう差別感がない。
多喜二は難しい顔をした「青白きインテリ」ではおよそなく、面白いこと、楽しいことに積極的に興ずる人だった。とにかく多面的。これが小林多喜二だった。
ノーマさんは米軍人の父と日本人の母の間にうまれたハーフ。
現代のようにハーフがもてはやされる時代ではなく、疎外された存在を救ってくれたのは文学だったという。
「源氏物語」を研究していたが、小樽文学館で多喜二の資料に出会った。
70年代、多喜二とタキのエピソードを軸にした映画があった。
多喜二を山本圭、タキを中野良子が演じていた。
もう一度、映画化するといいなと思う。

 

コメント (2)
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