安倍内閣の守旧派ぶりは「エネルギー基本計画」の中身が、旧時代の産業を守ることばかりを優先していることで、明確に国民に示された。
原発の既得権益に固執する勢力におもねっていることは、日本の将来への新産業を生み出すことにブレーキをかける効果が絶大である。
「創造的破壊のイノベーション」を起こして行く姿勢が、他の先進諸国に比べて頭が1990年代に停止したままの様である。
これでは2020年には、日本の新産業は完全に立ち遅れるであろう。
その最たる懸案は、原子力エネルギーに対する方針が、安倍内閣になってから迷走状態を続けて、政策がさらに旧時代に戻ってしまったことである。
昨日のブログに書いた様に、原発への依存度を下げると言いながら、廃炉にする優先度や道筋を全く提示出来ないでいる。
使用済核燃料の後始末は、再処理をしてプルトニウムをとりだす方針にしがみつき、とにかく先送りをする無策ぶりだ。
原発の再稼働を言いながら、原発敷地内での使用済み核燃料の置き場は数年以内に満杯になってしまう。
この事態には、1990年~2006年までに、日本の政治改革に少なからぬ功績のあった元首相の二人が、過去の人と言われようと黙っていられなくなった。
前回は、東京都知事選挙という、場違いでの戦術をとって、『脱原発』の主張が空回りになってしまった。
それでも、基本的な方向は、脱原発を明確にした候補者の得票総数は7割以上に達して、東京都民は原発依存を拒否したのである。
ところが、【モノゴトが見えないマスメディア】は、脱原発路線が惨敗したと報じて、曖昧な安倍政権に追い風を送る不始末を露呈している。
その後のあまりにテイタラクな安倍政権とマスメディアの守旧ぶりに、「創造的破壊」をもたらす原発ゼロの方向を旗印に、再挑戦をするコトになった。
多くの著名人(ほとんどは老人)が、発起人、賛同者に名を連ね、今度は選挙ではなく国民運動にして、原発の廃止を迫る世論を盛り上げていく。
これに対して、老人の暇つぶし、タワゴトで、意に介さないフリをしている政治家達は、モノゴトが見えなくなっている老朽化した石頭である。
古い設備、考え方を「創造的破壊」の対象として、日本中の若者も老人も女性も、じっくりと考える機会を増やし、イノベーションに向かう時である。