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花好き・旅好き80代北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり、今は外国行きは見合わせている。

垣間見たモロッコ 《4》特異な自然と生活が映画の撮影舞台に

2007年09月21日 | 海外旅行「北アフリカⅠ」チュニジア・モロッコ
「モロッコに行かないかい。」と娘に誘われた時、正直、その国の正確な場所も様子も良く分からなかったが、まず、かなり以前にTVで見た映画「カサブランカ」という題名が思い浮かんだ。その次が意味は分からないが「カスバ」という言葉だった。
 今回モロッコに実際に行って見て私が一番感動させられたのは、太古の昔から変わらずにあっただろう実に雄大な独特の自然とサハラ砂漠、そして、まるで私には中世に迷い込んだように感じられたカスバなどの泥の家の集落、それから想像する人間の絶えることのない逞しい営みだった。

 ②

 これらの事は世界的に随分前から知られていて、モロッコの大地で撮影された映画が幾つもあったのだ。
 「アラビアのロレンス」のロケ地はワルザザートにあるカスバ「ティフルトゥト」(写真①)だ。
 カスバとは、四角い泥の家の四隅に見張り場を造ってある要塞を指すとの説明があった。
 モロッコに詳しい添乗員さんは映画の撮影場所として選ばれる理由として、1.独特な風土であること 2.人件費が安いこと 3.雨が少ないので予定通りに撮影が進むことの三つを挙げていた。

 何でもこの「ティフルトゥト」のカスバの元々の持ち主は、依頼主のマラケシュの隊商からお金を取って、サハラ砂漠を通る時にその隊商を盗賊の被害から守る仕事をしていたそうだ。ところが依頼を断った隊商に対しては、逆に盗賊になって襲ったというのだ。
 それで財を築いた彼の一族は、植民地時代には宗主国フランスにも協力した。それで独立後は地域に居られなくなり外国に逃亡したため、現在このカスバは国の管理の元に置かれているという。
 聞いていて、まるで映画のストーリーになるような話しだと思った。このカスバにいた沢山の女性は、外部から見えないように二階で暮らしていたという。

 この町から少し離れた草原に映画の撮影所があった。そこでは撮影と映画の仕事を教える学校の様な事もしているとの説明があった。

 トドラ渓谷を見た後、ワルザザードに向けてしばらく走ると、カスバ様式の家がズラリと建ち並ぶ「カスバ街道」があった。
 また、世界遺産の「アイト・ベンハッドゥ」(写真②)は、アカデミー賞受賞映画「グラディエーター」の背景になった所だった。実際に「アイト・ベンハッドゥ」の下にセットを組んで撮影したらしい。私はこの映画を、たまたま帰国した翌日の夜、BSで見た。
 これ以外にも、幾つもの映画がモロッコで撮影されているのだった。

 サハラ砂漠はアフリカ大陸の1/3の面積を占める世界最大の砂漠である。大昔、海の底にあり、2億年位前に砂漠化したそうだ。そのため、今でも岩が多い岩砂漠からは、当時、海底に棲んでいたアンモナイトや三葉虫などの化石が発見されるのだ。
 私達はサハラ砂漠に日の出を見に行った帰り、化石探しを体験した。本当に岩の中に幾つかの化石が潜んでいた。岩の表面はとても硬かったので、私は現地の方が割って取り出した小さなアンモナイトを頂いた。

 サハラ砂漠(写真③は、日の出直後の朝焼けの砂漠を撮影したもの)、広大な不毛の大地とオアシス(写真④)などツアー中、毎日変わる光景は、本当に新鮮で驚きの連続だったし、地球の数十億年の営みを感じずにはいられない感動的なものだった。

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