2か月前から月に1回、土曜日の日当直は若い先生に来てもらっている。直接お会いしたことはないが、東京の著明な病院で内科専攻医として勤務されているそうだ。
内科の別の先生が内科当番だった時に、その先生が入院を入れていて、対応がきちんとされていると褒めていた(ふだんあまり褒めることはない)。
先週の土曜日にも来られていた。受診数は少なかったが、的確な対応をされていて、カルテ記載も丁寧だった。20歳代の男性2名がCOVID-19と判明したが、直近の療養期間を踏まえて指示されていた。
右胸痛で65歳男性が(救急車要請ではなく)直接受診していた。3日前に深夜に自宅で飲酒(ビール、日本酒、焼酎と日本酒換算5合以上)していて、転倒したそうだ。
隣室で寝ていた妻が見にいくと、本人は倒れた場所ではなく廊下にいて正座していた。胸痛はあったが、ずっと我慢していた。いよいよ我慢できなくなっての受診だった。
バイタルは問題がなく、酸素飽和度は98%(室内気)だった。右胸部に圧痛があり、右肺の呼吸音が減弱していると記載されている。
胸部X線で多発性の肋骨骨折があり、液体貯留は血胸を来していると判断された。右胸部に皮下気腫がある。多発性肋骨骨折による血気胸だった。
外科常勤医のいない当院では対応できないとして、地域の基幹病院(呼吸器外科医もいる)に連絡して搬送していた。
(胸部CTは撮影していないので、詳しくはわからない。当院常勤医は当方も含めて、CTを撮りすぎるくらい撮っているので、CT像が見たくなる)
5月3日から発熱が続く61歳女性が13日に救急搬入されていた。発熱以外の症状も、有意な身体所見もない。胸腹部CTで発熱源は指摘できなかったようだ。炎症反応は中等度に上昇しているが、尿混濁はない。
血液培養2セットと尿培養を提出していた(fever work-up)。抗菌薬の点滴静注(セフトリアキソン)と内服処方で帰宅して、週明けの月曜日に受診(体調不良時はその前に)としていた。
月曜日の内科新患を受診して、担当の先生(大学病院から)は心エコーで明らかな疣贅がないのを確認していた(経胸壁)。炎症反応は土曜日より若干軽減している。血沈が高値であることから、膠原病のマーカーを提出している。抗菌薬内服継続で次週再受診としていた。
これは最初から入院で良かったと思うが、患者さんの希望(入院したくない)だったのだろうか。