内科新患に発熱・咳・痰が続く16歳男性が受診した。内科の若い先生が診察して、肺炎として外来治療していた。
9月10日から発熱・咳・咽頭痛があった。12日に他院を受診してコロナの検査を受けたが陰性だった。咽頭痛は軽快したが、発熱・咳が続き、褐色の血の混じった痰も出たそうだ。7月にCOVID-19に罹患して治癒していた。
血液検査で白血球12700・CRP2.6と炎症反応が上昇していた。胸部X線ではなく、胸部CTで評価していたが、左肺(S6)に浸潤影があり、右肺(S2)にも浸潤影があった。左肺は浸潤影の部位に胸水が貯留して、肺炎随伴性胸水なのだろう。
入院治療は希望されず(A-DROPで脱水あり)、外来で抗菌薬内服治療となった。オグサワ(オーグメンチン+サワシリン)で1週間後には解熱していた。咳はまだ残っているが、抗菌薬を3日分追加(計10日間の治療)して、終診としていた。
1週間後に胸部X線検査をしていたが、肥満があって、陰影があるのはわかるが判読し難いのだった。(胸部CTで正解?)白血球11200・CRP0.4に軽快はしていた。治療としてはまったく問題がない。
起炎菌の検査はしていなかったが、肺炎球菌だったのだろうか。年齢的にはマイコプラズマ肺炎が気になるところだ(治療結果からは違う)。喀痰がうまく出なかったのだろうと思うが、肺炎球菌尿中抗原とあまり当てにならないがマイコプラズマの迅速検査は出してもよかったか。肺炎の罹患部位がS6・S2だとちょっと結核が気になったりもする。(これも治療結果からは違うが)
年齢的にはぎりぎり内科の患者さんだが、肥満があると肺炎のリスクになるのだろうか。COVID-19で当院に入院して、病状悪化で搬送した40歳代の肥満の患者さんを思い出した。