なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

この陰影は何?

2017年12月25日 | Weblog

 お昼近くになって、内科新患(大学病院から出張の先生担当)がまだ終わりそうもないので、まだ診察していない患者さんを他の先生と手伝った。処置室では新患の60歳代半ばの女性が点滴をしていて、内科のボードに「吸入・点滴・胸部X線」とあった。

 喘息症状で受診したらしい。β2の吸入とステロイドの点滴が開始されていて、症状は軽減しつつあるということだった。大学病院からの先生は早めに帰す必要があるので、後は引き受けることにした。

 処置室で診察すると、まだ喘鳴が聴取された。この患者さんは11月半ばから咳・痰・咽頭痛の症状があり、かかりつけのクリニックを受診していた。ふだんは高脂血症で通院していて、かぜの時も受診している。今回は症状が軽快しないので、何度か受診して、経口抗菌薬のジェニナック、そしてジスロマックが処方されていた。発熱はなかった。

 1週間前から喘鳴が出現して。夜間にひどい。これまで喘息症状の既往はない。バイタルは異常なし。血液検査の結果、炎症反応は陰性だった(白血球数4100、CRP0.1)。上気道炎罹患後に気管支喘息を発症してのだろうと判断したが、その後に画像を見て困ってしまった。

 撮影されていた胸部X線をみると、右下肺野に肺門から末梢にかけて線状影がある。右肺底部にも陰影があるようだ。胸部CTを追加すると、右肺門から末梢にかけて、帯状影がしっかりとあった。肺炎の浸潤影?、無気肺?、肺門に腫瘍がある?、よくわからない。

 明日呼吸器科外来(呼吸器センターのある病院から出張)があるので、そちらに回すことにした。

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