認知症で精神科病院に通院している90歳女性がけいれん発作で受診した。5分がくらい全身性けいれん(強直性)があったそうだが、受診時には消失していた。頭部CTで左後頭葉に陳旧性脳梗塞を認めた。右前頭葉にも梗塞巣があり、頭部MRIで確認するとこちらは新鮮な脳梗塞だった。
神経内科医に診てもらうと、陳旧性の梗塞巣の方が皮質にかかっているので、てんかん発作の原因になるという(部位的にはあまりないとも言っていた)。新鮮な梗塞は白質内にとどまっている。アルツハイマー型認知症自体もけいれんの原因になると言う。ホストインを点滴静注して生食の点滴を継続していたら、患者さんが抜いてしまった。抗てんかん薬の内服で経過をみることにした。お勧めは、と聞いたら「エクセグラン」を勧められたので、100mg/日分2から開始した。長男夫婦が付いてきていたが、嫁は付き添いになることを心配したいた。付き添いはいらないが、抑制を要する可能性があるとお話して、ナースステーション近くの病室に入院とした。