厚木にある神奈川県自然保護センターは、
いろいろな催しや展示を通して我々が自然とふれあえる場所だ。
自然観察ができる湿地や雑木林があり、観察会や研修会も行われる。
また怪我や病気をした野生動物の保護・治療も行っている。
流れの淀んでいるところに何か粒の集まりが見えた。
カエルの卵のようだ。
センターの資料によるとヤマアカガエルの卵塊だそうだ。
木道を歩いていると小さな赤いものが目に入った。
木道の朽ちた部分を化粧しているようだ。
コアカミゴケ(最近では、コナアカミゴケとも)というもので
このように腐朽した樹皮や、腐植土のある岩上に生育する。
コケと呼ばれているが苔類(鮮苔類)ではなく地衣類だそうだ。
地衣類とは菌類と藻類の共生体で茎や葉の区別はない。
ウメや桜の木に白緑色でつくウメノキゴケも地衣類だ。
仲間のイワタケは食用にもなる。
赤い小さな皿状の器官は、子器とよばれる生殖器官で中で菌類の胞子がつくられる。
子器は種類によって形や色が異なる。
地衣類のことはつぎのサイトに詳しく出ている。
国立科学博物館ー地衣類の探求
林の縁ではツチグリを見た。
ツチグリは菌類の仲間、キノコの一種だ。
扁球形の袋の中に胞子を作る。その外側には皮質の厚い外皮がある。
成熟すると、その外皮が7-10片に裂けて星形に開く。
外皮は乾湿によって開閉し、
閉じたとき袋を押しつぶして胞子が先端の穴から放出されるそうだ。