東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

田布施コットンクラブ 紅花染め,各種織機,双糸紡ぎなど(1/2)

2019年07月16日 | 綿栽培,糸つむぎ,織り,染色

 2回/月の田布施コットンクラブ、いつもは主に紡ぎや織りをします。今回は、最初に私が作った各種スピンドルを皆さんにお見せしました。軸はどれも同じですが、紡錘車(車輪部分)が木製や素焼き製などです。実際に回してもらって、お気に入りのものをお分けしました。続いて、紅花染めをしました。コットンクラブ始まって以来の染め物です。染め物と言うと、藍染めを思い浮かべることが多いと思います。今回は、私が栽培して収穫した紅花を使いました。布は絞り染めにして黄色と赤色に染めてみました。糸は赤色に染めました。その他、各種織機の説明や、双糸紡ぎなどしました。

       紅花染めをした後、水洗いして乾燥中の布や糸

 藍染めは青の一色だけですが、紅花染めは黄色と赤色の二色の染めを楽しことができます。ただし、黄色は絹で織られた布か糸しか染まりません。そのため、今回は絹で織られた布を用意しました。そして、ただ染めるだけでなく絞り染めにしてみました。皆さんがたこ糸で布を縛っている間、私は染めるための液を準備をしました。前回のコットンクラブで黄色の色素を抜いた紅花から、赤色の色素を抽出しました。また、一度も色素を抜いていない紅花から黄色の色素を抽出しました。

 布を縛っている皆さん  どんな縛り方がいいかな   黄色の染め液に浸す
  

 黄色の色素を抽出するのは簡単ですが、赤色の色素を抽出するのは面倒です。黄色を完全に抽出した紅花をアルカリ性の液に浸して赤色の色素を抽出します。しかし、これだけでは染めることができません。赤色の色素をアルカリ液にすべて抽出後、酸性の液を入れます。つまり、アルカリ性を中性にするのです。中性にする時、アルカリと酸が混ざって盛んに泡が出ます。泡が出なくなると、染めるための液の完成です。この染め液の中に布や糸を浸すと赤く染まります。黄色は絹だけが染まりますが、赤色の染め液は綿でも絹でも染まります。なお,合成繊維は染まるかどうか分かりません。

  酸を入れると盛んに泡が出る       黄色と赤色の染めを見守る
 

 素人の紅花染めですので、真っ黄色や真っ赤には染まりませんでした。ですが、染まることを勉強しただけでも良かったと思います。世の中合成着色料ばかりですが、古代から使われた自然由来の着色剤は人に優しいのではないかと思います。8月になれば藍が育ってきます。9月の放課後学習 成器塾 手仕事教室では、今回実施した紅花染めに加えて藍染めをしようと思います。

 黄色の色素を洗い流す   赤色の色素を洗い流す    赤く染まった糸
  


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