東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

使い込まれた蓄音機の修理(2/2)

2021年04月04日 | 建設,工事,修繕

 修理途中だった蓄音機を直しました。前回、蓄音機を分解して故障個所を調べました。主な故障個所は次の通りでした。①ターンテーブルが回転するとごとごと音がする。②ラッパ管に穴が開いており音が抜ける。③ピックアップ部がグラグラしてターンテーブルに当たり摩擦音が発生する。
 これらの故障は、経年変化で故障した箇所と素人が直そうとして逆に傷つけた箇所と思われます。素人が直そうとした形跡がよく分かるのは、ネジの大きさや種類がバラバラだからです。手持ちのネジをとりあえず使ったと思われます。そして、塗装が醜いことです。特にラッパ管の目張りにコールタールが使われていることです。

         修理完了の確認のため、SP盤レコードを鑑賞

 最初にラッパ管の穴をふさぎました。ラッパ管全体にコールタールが塗られているため、紙を貼ってもすぐに隙間が空いてしまいます。そこで、布地のガムテープを張ってみました。しばらく押し付けていると、完璧ではないものの隙間がふさがりました。続いて、ピックアップ部のグラグラを直しました。このグラグラは以前修理した方も困ったようです。醜い修繕が施されていました。合わない大きさのネジが使われていたのです。さらに、ターンテーブル台を固定する横板が外れていました。合うネジを探して強めに押し込んでおきました。横板のグラグラは接着剤を付けて固定しました。

 ラッパ管の穴をふさぐ   横板を接着剤で固定   ネジを強めに押し込む
  

 さて、一番困ったのはターンテーブルが回転する時の金属音です。原因は、調速機の回転を安定化する革が擦り切れていたことです。そのため、金属と金属がが擦れて音が出ていたのです。革がすぐに手に入らないため、手に入るまで応急処置をしておきました。革ではなく綿紐を取り付けておきました。これでだいぶ改善されました。修繕後、SP盤レコードを載せて曲を聞いてみました。まだ少し雑音が出ますが、だいぶ改善されました。今回はこれで良しとしました。
 数日前に面白いことがありました。友達から電磁治療器の修理を頼まれました。故障個所を調査しようと、試しに100V電源に繋ぎました。ところが、ちゃんと動作するではありませんか。原因は、その友達の家の100Vコンセントに電気が来ていない故障でした。治療器の故障を信じて、最初から分解しなくてよかったです。

  ピックアップ先端部を取り付け     革が擦り切れた調速機の回転部
 

コメント
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