この頃になると、カミキリムシの姿をよく見ます。我家の周りは木々に囲まれているため、カミキリムシが多いのだと思います。我家の周りはカミキリムシの楽園なのでしょう。私がカミキリムシを捕まえると、さかんにキーキー行って抵抗します。どの虫もそうですが、人に捕まるのが嫌なのでしょう。
たまたま里芋の葉上にいた、白斑のカミキリムシ
面白いことに、我家近くでは木をつつくようなコンコン言う音がよく聞こえます。キツツキです。キツツキは、木に住む虫を主食にしているようですが、このカミキリムシの幼虫も大好物とのこと。カミキリムシの幼虫はけっこう大きいので、キツツキが食べるのにはほどよい大きさなのでしょう。
木を荒らすカミキリムシ、そのカミキリムシを食べるキツツキ、我家の周りはほどよく自然のバランスが保たれているようです。虫に限らず野ネズミもたくさん住んでいます。そして、それを食べるイタチやキツネも住んでいます。
摘まむと嫌がってキーキー大きな音を立てる、茶色の大型カミキリムシ
夏になると、いろんな生き物が成虫になります。田んぼではイナゴがよく発生しますが、普通の畑ではトノサマバッタなどのバッタ類が発生します。ただ大発生しないのは、カマキリやクモ類の肉食昆虫が適度にいるためでしょう。例えば、田んぼにカマキリがたくさんいる年はイナゴは少なくなります。先日孵化したカマキリの子供も今頃は大きくなっていると思います。そして、バッタなどの害虫をせっせと食べていると思います。
茶色のトノサマバッタの成虫 捕まえても、あまり嫌がらない?
バッタを含めた畑の害虫は、人間にとって害虫であっても自然界ではどちらとも言えません。適当に草を食べているわけではないようで、病気になったような弱い草やひ弱な草を食べているようです。バッタから見て、硬い草ではなく柔らかい草を選んで食べているのではないでしょうか。つまり、強い草を選別する働きをします。
また、バッタはカマキリに食べられてしまっても、最終的にカマキリの糞となって植物に帰っていきます。いわゆる自然の循環のサイクルの中に、バランス良くバッタもいるのです。人間はどうでしょうか?
捉えたバッタの面構え、なかなか立派な面構え
我家の排水溝に、ちらちら赤い動くものが見えました。赤手ガニです。色が赤いので、とても目立ちます。普通生き物は、カエルにしても、魚にしても、虫にしても、周りの景色に同化して見えにくい保護色をしています。しかし、このカニは遠くからでもすぐに分かります。わざわざ見つけてください、と言わんばかりの目立つ色をしています。何故でしょうか?
遠くからでもよく分かる、真っ赤な赤手ガニ
いつもは穴の近くにいて、私が現れるとスッと穴に隠れてしまいます。しかし、今回は穴から離れすぎていたため、カニが穴に隠れるよりも、私の手が穴を塞ぐほうが早かったのです。カニの背中を地面に押し付けて、少しずつカニの両脇に指を動かしました。そして、カニさんは私に捕まってしまいました。
このカニはオスでした。どの動物もそうですが、オスの方が遠くを出歩きます。猫はその典型です。春に猫同士で唸りあっているのはだいだいオスなのです。このオスの赤手ガニも、ちょいと遠くに出かけ過ぎたようです。捕まったのが悔しかったのか、怒って私に大きなはさみを振り上げていました。
カニの両側を指で摘まむ お腹を見ると、このカニはオス
この赤手ガニを子供の頃にたくさん捕まえたことがあります。それは、海にいるタコを捕まえるためでした。タコはこの赤手ガニが大好物だそうです。大きな釣り針の根元にこのカニを縛って、海に沈めるのです。すると、タコがこのカニを食べようとしがみつきます。その時、急いで釣り糸を引揚げます。タコが離れないうちに、一気に釣り上げるのです。やはり、この赤い色が海底でも目立つのでしょうか。目が良いタコはカニをすぐに見つけるようです。
ところで、この赤手ガニは、海で産卵します。このため、最近のように海岸が高い堤防で護岸工事されると、カニは海に出ることができません。運良く産卵できても、子ガニは高い堤防を登って山に戻ることができません。これが、赤手ガニが少なくなった原因ではないかと思っています。
ちなみに麻郷八海地区の「カニもりさんの祠」は、カニが自由に海岸を往復できた時代、大量にカニが発生した名残の史跡ではないかと思います。
タコが大好物?の赤手ガニ タコはこのハサミが痛くない?
落葉樹は次々に葉が出ています。風に揺らめく萌黄色の葉は、暖かな春を楽しんでいるようにみえます。庭木に巻き付いた蔓性の雑草を取っていると、カマキリの卵に気がつきました。お味噌汁に入れる麩(ふ)に似ているのですぐ分かります。よく観察すると、小さなカマキリの幼生がたくさん孵化しているところでした。一つの卵に100匹位はいるようで、周りを見るとたくさんの子カマキリがいました。
お味噌汁の麩(ふ)に似ている卵と孵化中のカマキリ
昆虫の幼生形態には二種類あります。一つはカブトムシや蝶々に代表される昆虫です。幼生の間は芋虫で、成虫になる前にサナギになる昆虫です。もう一つは、カマキリやコオロギのように代表される昆虫です。幼生から成虫になるまで、大きさは変わりますがあまり形がかわらない昆虫です。
今回みつけたカマキリの幼生達。成虫になるまでに生き残るのは2~3匹だと思います。平均寿命は1ヶ月も無いのではないでしょうか。それを考えると、生物界では人は異常に寿命が長いと言えます。
過酷な生存競争が待っている幼いカマキリ達
ところで、私は子供の頃に体があまり丈夫でなく、スポーツが苦手で寂しい思いをしたことがあります。そして、同じように病気がちの学友たちを気にしたものでした。定年近くなった頃、その学友たちがその後健康に恵まれ孫までいるのを知って嬉しく思いました。
今回生まれた弱弱しい幼いカマキリ達を見ていると、病気がちだった幼い頃の自分と重なって見えます。過酷な生存競争が待っている子カマキリ達、みんな頑張って生きぬいて欲しいとつい応援したくなります。
先日芽欠きして土寄せしたジャガイモ、さらに大きく育ったため2回目の土寄せをしました。
2回目の土寄せをしたジャガイモ
去年の5月、不思議な昆虫オトシブミを我家の裏山で発見しました。今回は、それと同じように不思議な昆虫であるチョッキリを発見しました。それも、裏山ではなく去年苗を植えた砂糖カエデです。春になって新芽が出ているので、その新しい葉をよく見ました。すると、何ヶ所も葉が折れているではありませんか。
葉が根元できれいに折れている砂糖カエデの葉
そして、根元が折れた葉をよく観察すると、くるくると巻いてあります。枯れたのであれば、黄色く変色して縮れているはずです。この悪戯の犯人は、チョッキリと呼ばれる昆虫です。葉が枯れないように、枝に微妙につながるように折るそうです。幼虫が新鮮な葉を食べる事ができるようにとの配慮のようです。
チョッキリは主にポプラなどの葉を折って巻きます。砂糖カエデはポプラの仲間ですので、幼虫の美味しいご馳走なのでしょう。
くるくると巻かれた葉 葉裏に潜んでいるチョッキリ
チョッキリは葉を切り落としませんが、オトシブミは「落とし文」に例えられるように切り落とします。しかも、くるくる巻いた葉の両側に丁寧に蓋をして落とすのです。まるで、蓋をした筒(賞状を入れる筒)のようです。筒状に巻いた葉の中心に卵を産んでから、地面に落とすそうです。その点、チョッキリは葉を落としません。チョッキリは巻き方が雑ですが、オトシブミは綺麗に巻いた上に蓋までします。このように、チョッキリが進化してオトシブミになったそうです。
我家の裏山は、いろいろな昆虫が住んでいます。探せばもっと不思議な昆虫が住んでいるのではないかと思います。
大きさが5mm程度の極小昆虫チョッキリ
秋になって涼しくなったためか、虫たちの動作が遅くなっているのを感じます。畑や野原でコオロギやキリギリスをよく見かけます。手を伸ばせば捕まえることもできます。特に、カマキリはずいぶんと動作がのろくなりました。卵をお腹にかかえているのか、お腹が大きなカマキリも見かけます。
砂糖モロコシの巻いた葉に隠れているカマキリ
また、細長くてめったに見ることができないナナフシは、5月初めは小さく糸のように細かったのに、今では大きく育ち色も変わりよく見かけるようになりました。こんなに見つけることが簡単だと鳥などにも見つかりやすいはずです。何匹かは鳥の餌になっているのではないかと心配になります。
そして、たまたまナス畑を見回っていると、地面にごろりと落ちたものがありました。とても大きな いも虫でした。手で摘まもうとすると、体を素早く反転させて嫌がります。匂いをかぐと、やや甘い匂いがしました。掴むと、はんぺんのような柔らかさでした。匂いが移ると嫌なので、すぐに逃がしてやりました。この いも虫は、どんな蛾になるのでしょうか。
大きく育った茶色のナナフシ とても大きな いも虫
我家に隣接する林の小道を歩いていると、ナラの若葉が筒状に巻かれているのに気がつきました。1つだけなら気がつかなかったのですが、若葉の何か所も巻かれているのです。それを良く観察すると、その巻かれた若葉の近くに小さな黒い虫が二匹いました。この虫、何十年ぶりに見ました。巻いているだけならチョッキリかと思いましたが、きれいな筒状ですのでこの虫はオトシブミのオスとメスのようです。
筒状に巻かれているナラの若葉、証書を入れる筒のよう
オトシブミと呼ばれる虫、珍しい名前です。この筒状になった葉の形が、文をいれる筒に似ていることから付いた名前だそうです。この筒状に巻かれた葉の中に、卵が一つ産み付けられます。幼虫はこの中で育つようです。高校卒業後約40年間、この林を歩いたことがほとんどありません。このオトシブミを見たのは40年ぶりでしょうか。
筒状にまかれた若葉のそばにいたオトシブミ
この林を良く観察すると、オトシブミの他にも小さなナナフシも見かけます。一方、畑ではバッタ,チョウチョ,そしてカマキリなどがたくさんいます。去年の夏には、夜にカブトムシやクワガタが電燈に飛んできました。少なくなってきたとは言え、東京に比べて段違いに自然が残っています。
イタチ,タヌキ,キジもたまに見かけます。夜はコウモリが乱舞しています。昔はキツネもいたそうです。もっとよく探せば、まだまだいろんな小動物がこの林には暮らしていると思われます。
葉の裏に隠れた小さなナナフシ、秋には10cm位に成長
10月も終わりになって昆虫など小さな生き物の様子が変わってきました。気温が寒くなり餌も少なくなったのか動きがとても緩慢です。夏のカマキリは、人の姿を見るとすぐに草の中に逃げ込むか威嚇してカマを振り上げます。しかし、今のカマキリは動作が緩慢です。すぐに人に捕まってしまいます。
手で捕まえた雌のカマキリ、卵を産む場所を探している様子
草の間を探してみるとカマキリの卵塊を見かけるようになりました。冬に備えて卵を産み付けているようです。カマキリ以外に、小さな子供のヘビもよく見かけるようになりました。私が想像するには、草の間は寒くて動きが鈍くなるため、太陽で温められて暖かい道路に出てくるのではないかと思います。この子ヘビ、無事冬を越せるか心配です。
産み付けられたカマキリの卵塊 逃げようとする子ヘビ
それと、不思議な昆虫を見つけました。どうもナナフシのようですが、私が知っているナナフシはもっと細長いのですがこのナナフシは胴が短く太いのです。いろいろ調べた結果、背中にとげがあるのでトゲナナフシのようです。木の枝にとても似せて擬態しているので、私もめったに見ることがありません。やはり、冬に備えてこの秋に卵を産むのでしょうか。
普通のナナフシと比べて、胴が短く太いトゲナナフシ
夜中、風を取り込むために少し窓を開けています。すると、いろいろな虫が飛び込んで来ます。一番多いのは蛾の仲間です。蛾以外の大型昆虫では、カミキリムシがよく飛んできます。黒くて大型のカミキリムシです。この夜もカミキリムシが飛んできたと思っていたら、モゾモゾと私のズボンを這い上がってきました。その黒い虫をよく見ると、クワガタムシでした。これで二匹目のクワガタムシ飛来です。
私の部屋に飛び込んできたクワガタムシ
15年位前でしょうか東京八王子市で、小学生だった息子と一緒に近くの山にクワガタムシを捉えに行ったことがあります。息子は捉えたクワガタムシがとてもお気に入りで、一冬を越して飼い続けていました。
野生のクワガタムシを捉えたのは、それ以来のことです。今はUターンして再び山口県に住んでいますが、50年ほど前に山口県に住んでいた子供の頃、クワガタムシよりもカブトムシの方が多く飛来してきました。たまに蛍が迷い込んで来たこともありました。私の記憶にある50年前の我家よりはだいぶ自然が失われましたが、クワガタムシが生息するほどの自然はまだ残っているようです。50年前のようにカブトムシも飛来してくれると嬉しいのですが。
元気いっぱい這いまわるクワガタ 羽を広げて、どこかに飛んでいく
田んぼに行ってみると、もうカエルが産卵をしていました。まだまだ雪が降るような寒い時期なのにカエルの世界も大変ですねえ。ただ、寒いからの良い利点もあるのでしょう。卵にとって悪い病気も天敵も少ないこの時期がやはり産卵に適しているのでしょう。
田んぼの水に産卵されたカエルの卵
今年は去年より寒いので少しばかり産卵が遅れました。去年は2月の後半でした。産卵するカエルも寒さに合わせて産卵適期を決めるのでしょう。なお、卵塊の形状はつぶつぶです。カエルについては知識がないので良くは知らないのですが、少なくともヒキガエルではなさそうです。ヒキガエルはひも状の卵塊ですので。アカガエルの卵でしょうか。
二つ仲良く並んだ卵塊 寒いため藻が少なく、卵塊が丸見え
カエルが産卵した田んぼは、「冬水田んぼ」と呼ばれる田んぼです。一般的に田んぼは冬の間は乾燥します。しかし、この田んぼは冬の間も水をひたひたにします。この田んぼを管理している「多摩丘陵の自然を守る会」の方々の話だと、自然保護のための一つの方法とのことだそうです。
冬でも水を張っている冬水田んぼ、いろいろな小動物が生息
先日、草取り兼間引きをしたニンジンの成長具合を見るために畑に来ました。すると、いくつかのニンジンは葉が無かったり、あっても先端がありませんでした。「おかしいなあ。」と思って、あちこちのニンジンの葉をよく観察しました。すると、小さな黒い点のような小さな毛虫がたくさん葉にいました。一つのニンジンに一つの毛虫が、うまくばら撒かれたようにいました。
所々葉が無くなったり、葉の先端が無いニンジン
その黒い毛虫をよく見ると、アゲハチョウの幼虫でした。大きな緑の幼虫はよく見ますが、大きくなるまでの幼虫は何故か黒い色をしています。葉の裏を丹念に調べると、アゲハチョウの卵が産み付けられていました。
丸内はアゲハチョウの卵、四角内は2齢幼虫
これらの害虫を農薬を使って退治することは簡単ですが、私はなるべく手で捕まえて退治しています。一番たくさんいたのは2齢幼虫です。緑の葉に黒い色の幼虫はとても目立ちます。簡単に捕まえることができました。どうして目立つ黒色なのでしょうか。小鳥や蜂などに簡単に捕まえられてしまうでしょうに。少し大きくなった3齢幼虫もいました。
捕まえた沢山の2齢幼虫 少し大きい3齢幼虫
4齢幼虫になると、色が黒から緑になります。だいぶ大きくなって鉛筆の太さ程度になります。捕まえようとすると頭を振って嫌がります。さらに摘もうとすると、頭から橙色の角状の二本の突起を振りかざします。そして、いやな匂いをふりまきます。これほど大きくなると葉はあっというまに食べられてしまいます。捕まえた後、近くの藪に放り投げて退治しました。
色が緑色の4齢幼虫、捕まえようとすると頭から橙色の突起を出す
珍しい害虫アメリカシロヒトリを発見しました。私が子供の頃に、街路樹などに大発生していたのを覚えています。街路樹全体が綿のようなものに包まれ、その中で無数の毛虫がいました。その毛虫達はせっせと葉を食べていましたが、不思議なことに葉脈を残して葉を食べていました。
クワの葉に白い綿のようになもの、中に無数の毛虫が
当時はあちこちの街路樹などの葉に大発生していました。ニュースで、この害虫のことがよく出ていました。その後40年位この害虫を見ることはありませんでした。外来種の毛虫とのことですが、いろいろな天敵が現れたために大発生することは無くなったようです。日本でひっそりと暮らしていたのかも知れません。
綿のように中にたくさんの毛虫 葉脈を残して葉を食べつくす毛虫
深夜勤務で昼頃に家に帰りました。少し寝てから、先日田植えをした田んぼを見回りしました。水が抜けていないか、苗がちゃんと着生しているかどうかなどを確認するためです。田植えしたばかりの田んぼは濁っていますが、数日経っていたため水の濁りが無くなって透明でした。その水の中をよく見ると、ミジンコなどいろいろな微生物が動いていました。タニシの動いた跡もくっきり付いていました。稲の苗も根付いているようでした。
濁りがなくなった田んぼ、苗も着生
田んぼを巡回中に田んぼの隅に吹き寄せられた枯草ごみの中に、水面に浮遊して増える浮草と苔の一種「イチョウウキゴケ」の二つを発見しました。そのうちイチョウウキゴケは数年前まではよく見かけたのですが、一昨年と去年は見なかったので絶滅でもしたかと思っていました。
田んぼに隅に吹き寄せられた枯草ごみに混じる、浮遊性の苔「イチョウウキゴケ」
この苔「イチョウウキゴケ」は不思議な生態を持っています。水が多い梅雨などの時期は水の上で浮遊しながら増えます。しかし、水が少ない冬は田んぼの土の表面に張り付くようにして増えます。苔なので花は咲かないようです。胞子で増えるのでしょうか。
指先に置いたイチョウウキゴケ 黒くてふさふさした水中の根
一方、普通の浮草も田んぼに浮いていました。この浮草はどこの田んぼでも普通に見ることができます。この浮草は微小な花が咲くそうです。繁殖力がとても旺盛で、あと一ヶ月位で田んぼにひしめくように増えると思います。
指先に置いた浮草 浮草の根は数本と少なく長い
先日、干上がる寸前の田んぼからカエルの卵塊を救出しました。その卵塊がどうなったか、水が満ちている冬水田んぼに久しぶりに行ってみました。すると、卵塊を置いた箇所には杉の葉が浸してありました。カエルの幼生は水鳥などに食べられやすいので、食べられないように隠れ家として杉の葉を置いたようです。その杉の葉の近くには黒くて小さなカエルの幼生がたくさんいました。無事に卵から孵ったようで安心しました。
藻に隠れるように、卵から孵ったカエルの幼生
2月末ともなると、山のカエルが田んぼに降りてきて卵を産みはじめます。畑の様子を見たついでに、先週の雪や雨で水が張っていた田んぼを見に行きました。すると予想通りカエルが卵を産んでいました。去年も同じ頃に卵を産んでいました。しかし、今年は田んぼが干上がりかけておりカエルの卵は乾燥する直前でした。このままにしておくと、卵塊は乾燥して死滅してしまいます。
干上がる直前のカエルの卵塊をスコップですくう
せっかく生んだ卵が死滅するのをそのままにしておくのはとても忍びないので、その乾燥直前の卵塊をスコップですくいました。そして、水をたっぷりたたえている近くの冬水田んぼに移しました。何百個もある卵のうち半数でも生き残ればいいと思います。ちょっぴり善行をしたような良い気分になりました。おたまじゃくしになる3月上旬まで見守りたいと思います。
水をたたえた冬水田んぼに卵塊を移す