錦之助ざんまい

時代劇のスーパースター中村錦之助(萬屋錦之介)の出演した映画について、感想や監督・共演者のことなどを書いていきます。

時代劇専門チャンネル「オニワバン」に出演?

2015-12-11 16:16:17 | 錦之助ファン、雑記
 近々、有料テレビの時代劇専門チャンネルでやっている紹介番組「オニワバン」に私がちょっとだけ出演するかもしれません。
 実は、先月の終わりに、番組のディレクターの方が私の仕事場に訪ねて来て、1時間半ほどインタビューされ、カメラで撮影もされました。3分ほどに編集して番組で使わせてくださいと言うので、恥ずかしながらオーケーしました。

 「時代劇ニュース オニワバン!」というのは、毎週日曜の午後4時から45分間、時代劇専門チャンネルで放映する話題作の紹介をするという主旨の番組で、進行役はタレントのえなりかずき君だそうです。
 なぜ私がインタビューを受けたかというと、今月16日から萬屋錦之介主演のテレビ時代劇「柳生新陰流」を放映する予定で、錦之介(錦之助)さんのことをいろいろ話してほしいということでした。
 私は「柳生新陰流」は見たことがないし、テレビ時代劇より映画の方がずっと好きで、萬屋錦之介より中村錦之助の頃の錦ちゃんのファンなので、どうかなあとも思ったのですが、ディレクターの和田さんという男性が非常に熱心で、しかも勉強家なので引き受けたわけです。来訪の前に、電話で1時間ほど話したのですが、彼は錦之助映画ファンの会のホームページをすでに見ていて、会誌「青春二十一」も買ってざっと読んでいました。インタビューに来た時には、和田さん(三十代後半)は私が出した「初代中村錦之助伝 上巻」も熟読していて、内容を褒めてくれたので私も嬉しく、調子に乗ってべらべら話すことになりました。
 錦之助の映画デビューのこと、ナンバーワン人気スター時代のこと、錦之助の演じた役柄の幅の広さとその素晴らしさについて、それから今度放映する「柳生新陰流」に関連するマニアックなこと、たとえば、NHK大河ドラマの「春の坂道」で錦之助が初めて柳生宗矩を演じたこと、原作者の山岡荘八との「織田信長」以来の交流のこと、萬屋錦之介になってから久しぶりの東映時代劇映画「柳生一族の陰謀」で再び柳生宗矩(但馬守)を演じたことなどを話しました。

 多分、ほとんどがカットされて、番組で流されるのはほんの一部分だと思います。もしかすると全部NGかもしれません。私は時代劇専門チャンネルとは契約していないので、見られないのですが、もし私が出演するとしたら、あとで録画したDVDを送ってくれるとのことでした。
以下に番組の放送予定を書いておきます。

時代劇ニュース オニワバン! 進行役 えなりかずき
12月13日(日)の16:00~(45分)
再放送あり 15日(火)6:00~、19日(土)10:00~

「柳生新陰流」(1982年 全13話)
12月16日(水)月曜~金曜 午後3:00~
出演:萬屋錦之介/目黒祐樹/西村晃/藤巻潤/真木洋子/篠ひろ子/荒木しげる/小池朝雄/御木本伸介/中村嘉葎雄 ほか。



近況報告

2015-04-19 22:08:52 | 錦之助ファン、雑記
 来月5月の30日・31日の土日に錦之助映画ファンの会のつどいを、8ヶ月ぶりに催します。新橋のTCC試写室は予約し、昼食会を行なうレストランも決めました。現在、チラシや書状を作成しています。今週水曜日には会員の皆さんに案内状を出し終わると思います。

 昨年の10月から私もいろいろやって来ましたが、つい最近、やっと今後の方針が固まり、錦之助へ回帰しようと決心しました。「錦之助伝・下巻」にも取り掛かろうと思っています。
 先週は京橋のフィルムセンターへも3日間行ってきました。久しぶりに『瞼の母』を見ました。見ながら私なりに感じたこともあったので、今度暇になったら、このブログに書こうと思います。

 この半年の間に古い洋画を中心に100本以上見ました。昔見た映画、まだ見ていなかった映画を1日1本のペースで見ていたのですが、いろいろ勉強になりました。日本映画では、シナリオを読み、映画のつくり方を学ぶつもりで見た映画も何本かあります。映画俳優では、私の好きなジャン・ギャバンとスティーヴ・マックィーンの主演作をほぼ全部見直してみました。錦之助とは関係ないと思われるかもしれませんが、自分としては、映画俳優を論じる上で役に立つことだと思っています。
 まあ、そんなわけで、今後はボチボチ錦之助論を書いていくつもりです。今までここに書いたものとは違った観点で書いてみたいと思っていますが……。



新文芸坐で明日から

2014-06-09 22:18:14 | 錦之助ファン、雑記
 池袋・新文芸坐の第二回仲代達矢映画祭で、明日から錦之助出演作を4本上映する。

 6月10日(火) 『股旅三人やくざ』 13:25~  18:05~
 6月11日(水) 『幕末』 9:45~ 14:05~ 18:25~
 6月13日(金) 『地獄変』 9:40~ 13:25~ 17:10~ 20:55~
 6月17日(火) 『御用金』 10:00~ 15:35~ 20:25~

 4本とも4、5年見ていない映画なので、久しぶりに全部見に行こうかなと思っている。見終わったら、これまた久しぶりに感想を書いてみたい。


近況と雑感~夏に向けて

2014-05-24 06:39:48 | 錦之助ファン、雑記
 3ヶ月近く、間が空いてしまった。
 有馬さんの上映会は、予想以上に盛況だった。10日間で確か3,200人ほど入場数があったと新文芸坐のチーフの矢田さんから聞いた。有馬さんは10日のうち4日、新文芸坐にいらして、トークをしたり、本にサインをしたり、映画を見たり……。

 
新文芸坐での有馬さんのトーク
 
 私は、トークの聞き手を務めたほか、有馬さんの住んでいる新横浜のマンションへ朝、車でお迎えにいき、終るとまたお送りした。私の杉並の自宅からは、車で行くと40分くらいだった。環八を南下して、高速の第三京浜へ入り、新横浜の出口を出ると、有馬さんの住んでいるマンションへは5分で着く。高齢者専用マンションというが、老人ホームのようなものとは全然違う。入居資格が、確か60歳以上の元気な方というだけで、住んでいる方はみんな、自由に生活している。大きなマンションで400室ほどあると聞いた。マンション内に食堂があって、学校の給食のように1ヶ月のメニューが配られ、昼食と夕食が出るそうだ。ただし、これは食べても食べなくてもいいが、食費は払うとのこと。マンションの玄関の近くに私は車を停めて、待っていると、仕度をした有馬さんが出てこられて、出発する。新横浜から横浜新道へ入って、環八の東京出口までは15分とかからないのだが、そこから池袋までが1時間近くかかる。駒沢通りから山手通りを北上して、という経路。
 車の中で、有馬さんとはいろいろ話した。上映する映画のことや錦ちゃんのことより、世間話が多かった。公にはできない話もお聞きした。
 有馬さんには、3日間、トークとサイン会をお願いした。1日はお忍びで、土曜日に「かあちゃんしぐのやだ」と「わが愛」を見にいらした。なにしろ、有馬さんはこの2本の作品が好きで、どうしてもまた見たいとおっしゃって、マンションの住人の方の車に乗せてもらって、わざわざいらしたほどだった。
 上映会の10日間は、私も大変だったが、楽しく過ごした。1日は、石濱朗さんのトークがあり、1日は、高千穂ひづるさんのトークがあった。私が聞き手を務めた。
 高千穂さんからは、たまたま有馬さんの上映会が始まる2週間ほど前に電話があり、有馬さんの上映会なら是非トークをなさりたいということだったので、急きょ、お願いした。高千穂さんとは確か半年ぶりにお会いしたが、お元気で安心した。有馬さんとはまったく違って、飄々としたトークがお客さんに受けたようだ。サイン会では、高千穂さんと私が共同で作った「胡蝶奮戦」が30冊も売れて嬉しかった。収益は全部、高千穂さんに差し上げたが……。


新文芸坐の前で高千穂さんと

 そんな次第で、上映会中は私も気が張っていたのだろう。終ると、その反動で、疲れがどっと出た。
 しかし、そうも言ってられない経済的事情もあって、すこしお金を稼がなければならないなと思い、私の出版社から出した本でただ1冊のロングセラー「ダジャ単」を重版した。3000部である。
 まず1000部くらい売らないと重版の印刷製本費が払えないので、4月からウィークデイは毎日ずっと、電話で書店営業をしている次第である。午前中1時間、午後3時間くらい、自宅の机にへばり付き、全国の書店(販売データがある)へ電話を掛けまくり、在庫の確認と補充の依頼をしている。一日、平均30冊は注文が取れる。この50日間で、販売目標の1000冊は到達したので、これからようやく儲けが上がってくることになった。
 夕方からは暇になるので、読書と、私のもう一つのブログ「背寒日誌」に「写楽論」を書いてきた。そっちをご覧になった方はご存知かと思うが、32回ほど書いて、あと5回ほど書けば、一段落するような気がしている。
 
 そろそろ、錦之助の方へ戻りたいと考えている。
 「中村錦之助伝・上巻」は、2000部作ったが、今のところせいぜい400冊くらいしか売れず(そのうち120冊は新文芸坐での錦ちゃん祭りで売れたもの)、錦之助映画ファンの会から資金援助をしていただいたので、やっと制作費がまかなえたものの、私のもろもろの費用はまったく回収できていない。おそらく回収できないと思うが、それでも仕方がないと諦めている。
 取次店(問屋)へは書店からの返品もあり、ダンボール箱にいっぱい入った「錦之助伝」を持って帰るときの悲しい心境は、著者で出版元の私でないと分からないかもしれない。深いため息が出る。
 時々、書店から下巻はいつ出ますかと電話が掛かってくる。上巻を買ってくれたお客さんが書店員に尋ねるらしいが、「あと1年くらい先になると思います」と答えることにしている。しかし、自分ではどうなることか現在のところまったく見当がつかないでいる。
 集中すれば、また書けそうに思うが、下巻は、大変だなあと思うと、気が重くなる。しかし、最近は、なんでもいいから錦之助映画のことをまた書き始めようかなと思い始めている。

 4月17日に私は62歳になったが、その翌日に悲しいことがあった。愛犬(柴犬)の駒子(通称ココ)が急死したのだ。数えで13歳だった。昨年は、愛猫の小夏が亡くなり、半年も経たずに、ココが亡くなった。今でも思い出すと、胸が締め付けられる。
 庭にお墓を掘って、埋葬した。火葬は嫌だった。
 私の仕事机はすぐ目の前に庭が見える窓に面していて、小夏とココの二つの墓が並んでいるのが見える。仕事の合間に時々眺めては、いろいろな思い出にふけっている。
 また、猫を飼おうかなとも思うが、どうしようかと思案に暮れている。

 私がずっとこのブログを書かなかったので、心配なさっていた方もいらしたかと思うが、ボチボチ書いていくので、またご愛読のほど、よろしく。




「有馬稲子と十八人の監督たち」

2014-02-27 23:04:20 | 錦之助ファン、雑記


 有馬稲子さんの上映会のチラシは2月18日に完成し、すでに東京各地の名画座などで配布中である。錦之助映画ファンの会のみなさんには先日郵送したので、お手許に届いている頃だと思う。
 トークショーの予定で、変更点があるので、まずそれを記しておく。
 3月10日(月)有馬さんのトーク 13:50~ → 12:00~ に変更。
 3月14日(金)高千穂ひづるさんのトークが追加 13:10~


 さて、今回のチラシは、かなり凝って作ったので大変だったが、我ながら上々での出来ではないかと思っている。
 表紙のデザインは、私の知り合いのデザイナーにお願いした。末吉亮さんといい、四谷に図工ファイブというデザイン事務所を構え、演劇関係のチラシや本の装丁などの仕事をしている。「中村錦之助伝・上巻」の装丁も彼にお願いしたのだが、30歳代の若くて有能なデザイナーである。
 表紙の写真は、上映作品『かあちゃんしぐのいやだ』のスチールで、有馬さんの柔らかくて穏やかな表情が出ていて、私が好きな写真の一枚である。これは私が選んだ。全体のイメージも「白雪姫と七人の子供たち」といった感じで、監督の似顔絵を添え、シンプルでエレガントなデザインにしてほしいと注文を出した。末吉さんも私の意をくんで、素晴らしい表紙をデザインしてくれた。
 ところで、この似顔絵、昔、雑誌「映画ファン」のイラストレーターだった直木久蓉さん(故人)が描いたもので、同誌の編集者だった渡部保子さん(現・映画評論家)が十年ほど前に直木さんの展覧会を催した時に展示した作品である。それをコピーし、渡部さんはあちこちに配ったそうだが、新文芸坐や新橋のTCC試写室にもパネルに入れて飾ってあるので、ご覧になった方もいるかと思う。今回のチラシでは、五人の監督の似顔絵を使わせていただいた。チラシを見て、誰だが分かるだろうか? 小津安二郎、今井正、成瀬巳喜男は、映画ファンならすぐにお分かりになると思うが、あと二人は、五所平之助と木下恵介である。
 今回のチラシでは、見開きに上映作品のポスターを使ったが、これがユニークな点である。有馬さんが親しくしている方や私の知り合いのコレクターが持っているポスターを掲載した。デジカメで撮った写真が多いので、画像が良くないが、その点はお許し願いたい。『川のある下町の話』と『夜の鼓』はポスターがなかった。また、『抱かれた花嫁』はスペースの都合で、プログラムのカバーを使った。もちろん、著作権については、東宝、松竹、東映の許可を得ている。

 先日の「徹子の部屋」は、寝坊して、最初の10分間を見逃してしまった。あとで人から聞くと、最初に今度の上映会についての紹介があったとのこと。途中から最後まで見ていて、上映会のことを話さずに終ってしまったので、がっかりしたが、あとで、なーんだという結果になった。お知らせは、最後にあるとばかり思っていた。まさか、最初にあるとは!

 2月24日には、有馬さんの「源氏物語」の朗読会を津田ホールへ聴きに行ってきた。「徹子の部屋」で宣伝した効果もあって、超満員だった。主催者に上映会のチラシを会のアンケート用紙に差し込んで配ってもらうことになり、開演2時間前に行ったのだが、早起きしたため、朗読を集中して聴くのはちょっと辛かった。その後、有馬さんのお一人のトーク(講演)があって、こちらの方は楽しく拝聴した。ホールはほとんどが70歳以上の女性で、有馬ファンばかりだったので、反応も良く、和気あいあいの雰囲気。有馬さんもみんなに話しかけるような調子で、20分以上延長して、主催者もハラハラする始末。新文芸坐でのトークとはずいぶん違う感じだった。