遅まきながら藤本タツキの新作読み切り『さよなら絵梨』を読みました(現在無料公開中)。
まず自分と藤本タツキの関係について書いておくと、ジャンプ+での長編デビュー作である『ファイアパンチ』は第一話を読んでハンマーで頭をガン!と殴られたような衝撃を受けました。
絵柄も好みだったので単行本も買っていったんですけど、途中からお話が観念的なものになってついていけなくなったんですよね。
最終巻まで購入しましたが、このラストは作者が最初から想定していたものだろうか、って思いましたよ。
続く『チェンソーマン』は『ファイアパンチ』の失速もあって、第一話を読んでもそれほど面白いとは思えませんでした。
第二話以降は読んでいなかったのですが、久しぶりに何気なく読んだら、すっげー面白くなっているじゃないですか。
それからは熱烈なファンとなり、短編集も含めすべての著作を購入しています。
さて、『ルックバック』以来の読み切りとなる『さよなら絵梨』ですが、あらためて藤本タツキは天才だなと思いました。
すごくよかったです。
かなり実験的な作品ではあります。
コマの多くが主人公がスマホで撮影した動画という設定なのです。
実験的な作品はしばしば作者の自慰的作品でしかなかったりするものですが、そこは天才藤本タツキですから、きっちり娯楽性も兼ね備えていて感心しました。
ネットではこの作品のどこまでが現実で、どこまでが虚構(映画)なのか、考察している人がいたけど、それって気にすることじゃないって思うけどなぁ。
作中で絵梨が「どこまでが事実が創作かわからない所も私にはよい混乱だった」という台詞を口にしているし、それはこの作品自体を楽しむスタンスでもあると思う。
まぁ強いて区別するなら、ほとんどすべての部分が虚構だよね。
だって一般人がビルを爆破するのって現実的には難しいと思うし、ラストの爆破シーンも現実と見るにはあまりにも唐突だしね。
たぶん作者もこの作品の主人公が自作の映画をボロクソに貶されたように、自作の漫画を「胸糞悪い」とか「倫理観疑う」とかボロクソに言われたことがあるんじゃないかな。
じゃないとこの作品のプロットって思いつかない(ような気がする)しね。
そう考えると気分がスッと楽になれる。
だって、かつて自作をボロクソに叩かれた作家がその屈辱を乗り越えて、こうして傑作をものにしたというなら、こんな痛快なことはないもの。
ある意味復讐と言えるんじゃないかな。
かつて自作をボロクソに貶した人たちへの復讐。
復讐って通常は陰鬱な響きを持つものだけれど、こういった復讐っていいよね。
前向きで建設的だし。
自分も復讐したい、、、まぁ自分は才能もなければ前向きな人間でもないのでそれは無理なんだけどね。笑。
中学生になった主人公の誕生日のケーキに書かれた文字が「優太12さい」っていのはマジでわかんないな。
母親がそれだけ息子のことに興味がなかったことを示しているのか、それとも単なる誤植なのか。
あと、自分も映画で乳首が見えたら「よっしゃあ」っていうようにしよう(心の中で)。
まず自分と藤本タツキの関係について書いておくと、ジャンプ+での長編デビュー作である『ファイアパンチ』は第一話を読んでハンマーで頭をガン!と殴られたような衝撃を受けました。
絵柄も好みだったので単行本も買っていったんですけど、途中からお話が観念的なものになってついていけなくなったんですよね。
最終巻まで購入しましたが、このラストは作者が最初から想定していたものだろうか、って思いましたよ。
続く『チェンソーマン』は『ファイアパンチ』の失速もあって、第一話を読んでもそれほど面白いとは思えませんでした。
第二話以降は読んでいなかったのですが、久しぶりに何気なく読んだら、すっげー面白くなっているじゃないですか。
それからは熱烈なファンとなり、短編集も含めすべての著作を購入しています。
さて、『ルックバック』以来の読み切りとなる『さよなら絵梨』ですが、あらためて藤本タツキは天才だなと思いました。
すごくよかったです。
かなり実験的な作品ではあります。
コマの多くが主人公がスマホで撮影した動画という設定なのです。
実験的な作品はしばしば作者の自慰的作品でしかなかったりするものですが、そこは天才藤本タツキですから、きっちり娯楽性も兼ね備えていて感心しました。
ネットではこの作品のどこまでが現実で、どこまでが虚構(映画)なのか、考察している人がいたけど、それって気にすることじゃないって思うけどなぁ。
作中で絵梨が「どこまでが事実が創作かわからない所も私にはよい混乱だった」という台詞を口にしているし、それはこの作品自体を楽しむスタンスでもあると思う。
まぁ強いて区別するなら、ほとんどすべての部分が虚構だよね。
だって一般人がビルを爆破するのって現実的には難しいと思うし、ラストの爆破シーンも現実と見るにはあまりにも唐突だしね。
たぶん作者もこの作品の主人公が自作の映画をボロクソに貶されたように、自作の漫画を「胸糞悪い」とか「倫理観疑う」とかボロクソに言われたことがあるんじゃないかな。
じゃないとこの作品のプロットって思いつかない(ような気がする)しね。
そう考えると気分がスッと楽になれる。
だって、かつて自作をボロクソに叩かれた作家がその屈辱を乗り越えて、こうして傑作をものにしたというなら、こんな痛快なことはないもの。
ある意味復讐と言えるんじゃないかな。
かつて自作をボロクソに貶した人たちへの復讐。
復讐って通常は陰鬱な響きを持つものだけれど、こういった復讐っていいよね。
前向きで建設的だし。
自分も復讐したい、、、まぁ自分は才能もなければ前向きな人間でもないのでそれは無理なんだけどね。笑。
中学生になった主人公の誕生日のケーキに書かれた文字が「優太12さい」っていのはマジでわかんないな。
母親がそれだけ息子のことに興味がなかったことを示しているのか、それとも単なる誤植なのか。
あと、自分も映画で乳首が見えたら「よっしゃあ」っていうようにしよう(心の中で)。
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