この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

エンターティメントとしては及第点だと思った『007 スペクター』。

2015-11-29 22:34:11 | 新作映画
 ダニエル・クレイヴ主演、サム・メンデス監督、『007 スペクター』、11/28、TOHOシネマズ天神にて鑑賞。2015年43本目。


 土曜日のもう一つの用事というのは映画鑑賞でした。
 先行上映で『007 スペクター』を観てきたのです。
 先行上映、いい響きですね。
 昔は先々行上映なんてものもありましたけどね。
 もうそうなると本上映がいつなのか、よくわかんなくなりますけど。笑。

 感想をまず述べると、エンターティメントとしては及第点かな、と思いました。
 ただ、毎度のことだけど、細かいところが気になったかな。

 007こと、ジェームズ・ボンドの今度の敵は情報によって世界を支配しようとする組織《スペクター》。そしてその頭領であるフランツ・オーベルハウザーはボンドと個人的な因縁があります。ボンドの養父の実子という関係です。
 ボンドを養子として迎え入れた父親を逆恨みして事故に見せかけて殺し、以後自身は行方をくらまし、闇の世界で生きてきた、という設定です。
 ただ、この設定の時点で何だかな、と思わないでもないですね。
 自分の父親が養子を迎え入れたことが気に入らない、っていう感情はわからないでもないです。
 でも、その感情の矛先ってまず養子であるボンドに向けられるのではないですかね?
 養子であるボンドを事故に見せかけて殺したことを父親に見破られてやむを得ず父親も殺した、という流れならわからないでもないですが、先に父親を殺すっていう感覚がよくわからなかったです。
 まぁフランツは大人になってから、ボンドに事あるごとに嫌がらせをしていたことが判明するので、それでよし、ってことにしなくちゃなんないんでしょうけどね。

 また、今回の敵はありとあらゆる情報を武器とする敵なのですが、さすがにそれは知りようがないだろ、ということまで知っているのはどうなのかなぁと思いました。
 一例を挙げると、ボンドが唯一本気で愛した女性がヴェスパー・リンドであること、ですね。
 ボンド自身はそれを自覚していて、また観客である我々は知っていても、それを敵組織が知るわけがないですからね。
 ボンドだって別に、俺が唯一愛したのは彼女だけだ、なんてことをぺらぺらと他人にしゃべったりはしないでしょうしね。
 なぜそのことをフランツが知りえたのか、本当に不思議です。

 不思議なことは他にもあって、その中でも最大のものは、スペクターのアジトの防火対策ですね。
 囚われていたボンドが何とか脱出し、ヘリに乗り込む前に何かに向けて銃を撃つのです。
 何に向けて銃を撃ったのか、正直わかりませんでしたが、驚いたのは直後に敵アジトが大爆発を起こすんですよね。
 何に向けて銃を撃ったにしても、あの大爆発はあり得ないだろうと思ってしまいました。
 なぜ大爆発を起こしたのか、理由をご存知の方は教えてください。

 まだいろいろあるんですが、切りがないのでやめておきます。
 いろいろ細かいところを突っ込みましたが、気にならないって人は気にならないと思います。
 アクション自体は充分満足出来るクオリティでした。アジトの大爆発も映画の爆破シーンとしてはギネスに載るほどの規模だったそうです。
 『スター・ウォーズ フォースの覚醒』が公開されるまでに何か娯楽映画を観たいという方は、観に行ってもいいのではないかと思います。


 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)。
コメント (4)
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