この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

相性が悪い、としか言いようがない『ジャンゴ 繋がれざる者』。

2013-03-03 22:59:48 | 新作映画
 クエンティン・タランティーノ監督、ジェイミー・フォックス主演、『ジャンゴ 繋がれざる者』、3/2、ワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野にて鑑賞。2013年11本目。


 世間的に、もしくは一部のファンの間でそれなりに高い評価を受けているが、個人的にはあまり好きでない、その良さがわからない映画監督がいます(映画監督の他に小説家や漫画家もいる)。
 あまり敵を増やすのもどうかと思うので(一人を除き)名前は伏せますが、クエンティン・タランティーノはその一人です。
 彼の長編デビュー作『レザボア・ドッグス』とそれに続く『パルプ・フィクション』ぐらいは面白いなって思ったんですが、あとはもうダメ。
 『キル・ビル』も『デス・プルーフ』も『イングロリアス・バスターズ』も自分には何が面白いかさっぱりわかりません(まぁそれ自体はまったく構わないことだと思いますけどね。何を面白いと思うかは個人の自由なので。)。
 じゃ、タランティーノの新作の『ジャンゴ』も観に行かなければいいじゃん!っていう人がいるかもしれませんが、それはまったくその通りなんですが、本作はアカデミー賞の脚本賞も受賞していることだし、これまでとは違うんじゃないかと思ったんですよね。でもやっぱりこれまで通りのタランティーノでしたね。

 タランティーノの作品に共通しているのは外連味と遊び心だと思うんですよね。
 まぁそれ自体は決して悪いことだと思わないんですが、タランティーノの場合、度が過ぎていて、ふざけているようにしか見えないんですよね。
 自分にはそれが受け入れがたいというか。
 本作でもそれは顕著で、主人公のジャンゴが命の恩人であるシュルツから、好きな服を選べ、と言われて、ド派手な、王子様みたいな恰好になります。
 たぶんそこは笑うところなのだと思いますが、自分はさっぱり笑えませんでした。

 受け入れがたいのはそこだけじゃなくて、本作最大の見せ場と言っていい、シュルツが殉ずるシーンもそうでしたね。
 シュルツはレオナルド・ディカプリオ扮するカルビンから握手を求められ、それが我慢ならずカルビンを射殺してしまいます(その直後彼もカルビンの部下から射殺される)。
 う~~~~ん、さっぱりわからん。
 股の下をくぐれと言われたならともかく、握手を求められたぐらいでなぜああも激昂するのか。
 握手ぐらい相手が望むだけしてやりぁいいのに、としか思えませんでした。

 そういうふうに思うのは自分ぐらいのものだと思います。
 ざっと見て回った感じではそんなことにこだわってる人はいないようでしたから。
 まぁでもそれでいいとも思っています。
 周りの評価が高いから、自分も評価を高くしよう、なんて見方は間違ってますからね。
 たぶんタランティーノの作品を観るのは本作が最後だと思います。
 視界が狭くならない程度に自分に合った作品を観て行きたいです。


 お気に入り度は★★、お薦め度は★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする