この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

ヒットマン。

2008-04-12 23:58:50 | 新作映画
 ザヴィエ・ジャン監督、ティモシー・オリファント主演、『ヒットマン』、4/12、Tジョイ久留米にて鑑賞。2008年19本目。
 
 この映画を観るかどうか、随分迷いました。
 映画は厳選して鑑賞する、という目標を年始に掲げたのですが、事前のリサーチでは本作は今一つ決め手に欠け、観に行くかどうかボーダーライン上だったのです。なので前売り券も購入しませんでした。
 『ヒットマン』を観るか、それともおすぎが薦めていた『ブラックサイト』を観るか、いっそのことこの二作品を両方とも観るか、ハシゴするにしてもどちらから観るべきか、もしくは少し足を伸ばして佐賀のシネコンで『迷子の警察隊』を観るか、決め手に欠ける作品ばかりであることだし何も観ないか、散々迷った挙げ句『ヒットマン』を観ることにしたのはレイトショーが始まる一時間ほど前のことでした。
 これでもし本作がつまらなかったら目にも当てられないのですが・・・。
 「新感覚アクションとエモーションが交錯する、二十一世紀版『レオン』」というのがチラシにある本作のキャッチコピーです。キャッチコピーに他の作品のタイトルを借りる、というのも正直感心しませんが、その是非はさておき、本作には『レオン』にあるような萌え的要素はありません。
 どちらかといえば秘密組織によって作り出された究極の殺人マシーンが孤立無援で戦いを繰り広げる、逃避行に(足手まといの)女性を連れているという構図が『ボーン・アイデンティティー』を思い出させました(それ以前からそのパターンはありますが)。
 さらに劇中の音楽がそれこそジェイソン・ボーンシリーズからの流用ではあるまいか、と思えるほどクリソツだったのは自分の錯覚でしょうか。
 また唐突に始まるチャンバラ(なぜか主人公を含め四人が四人とも事前に申し合わせたかのように短刀を二本ずつ持っています。笑。)や、酒場での多人数を瞬殺する銃撃シーンはまるで『リベリオン』を観ているかのようでした。
 つまり映画『ヒットマン』にはオリジナルと呼べる要素は皆無といってよく、どのシーンもどこかで観たことのあるシーンばかりでした。
 などと書くといかにもつまらなかったかのようですが。
 『ヒットマン』、めっちゃくちゃ面白かったです!!!
 オリジナルの要素は皆無なのに、どうしてこんなに自分のツボにヒットするのか、自分でも不思議なのですが、観ていて本当に熱くなりましたよ。スルーしなくて本当によかった!と思いました。
 『ヒットマン』があまりにも面白かったので、続けて『ブラックサイト』を観るのは止めました。『ブラックサイト』がどれほど面白いにせよ、『ヒットマン』ほどツボにはまることはないだろうと思ったからです。
 スキンヘッドの後頭部にバーコードってそんな目立つ暗殺者はいないだろうとか、主人公と敵が二人ともスキンヘッドなので格闘シーンだと何が何やらよくわからん!とか、ヒロインがケバすぎる(でも脱ぎっぷりはよい。笑。)とか、欠点も少なからずありますが、それらを補ってあまりあるほど個人的には楽しめる一本でした。
 お気に入り度は★★★★、お薦め度は★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

 次回鑑賞は『つぐない』(4/19公開)の予定です。

ps.それにしても『ヒットマン』で検索しても『家庭教師ヒットマンREBORN!』しかヒットしないよ。邦題を『ヒットマン/おいら頭つるつる暗殺者』あたりにしてくれないものか・・・(しねーよ!!)。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする