ピンチはチャンス

昨日インターネットでインスタントラーメンの映像が流れていました。
昭和３０年台に、お湯をかけるだけでラーメンが食べられる日清チキン
ラーメンが登場してインスタントラーメンの全盛期になりました。
その後、競合メーカーが次々と出てきて供給過剰になり、価格競争が激
しさを増し倒産するメーカーも出てくるようになります。草分けメーカ
ーである日清食品も従業員が全盛期の３割程度になり、それでも工場で
草抜きをする従業員もたくさんいました。お客さんも飽きがきて、イン
スタントラーメン離れが進み需要は減少していきます。
日清食品はもはや日本で生きていく道はないと判断して、アメリカに
活路を求めて新規需要開拓をおこないました。アメリカのスーパーに売
り込みに行くわけですが、ここで大きな問題がおこりました。
アメリカの個人宅には皿はありますが、どんぶりがないんですね。深め
の皿にラーメンを載せてお湯をかけてもせいぜい１／３しか浸からな
いわけです。ということで、アメリカでのインスタントラーメン拡販は
失敗に終わりかけました。しかしこの失敗であることを考えました。
入れ物が無ければ、入れ物ごとインスタントラーメンを作れないか。
これを作るために日清食品は社運をかけるわけです。カップの作り方、
麺の製法を何度も失敗を重ねてついにカップヌードルを作ることに成功
をするわけです。入れ物が無くてもどこでも食べられるということで、
需要は一気に膨れ上がり大成功をおさめたわけです。アメリカでの失敗
から新たな道が出来たわけです。ピンチはチャンスといいますが苦しい
時にこそ、そこにチャンスがあるということを忘れてはいけませんね。

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