ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

元気印 御三家に学ぼう

2009年04月10日 | 時事問題
朝日新聞 2009年4月9日21時36分
ユニクロ、売上高・営業益ともに最高を更新
 「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが、激しい不況下でも好決算を続けている。9日発表した09年2月中間決算は、売上高が前年同期比13%増の3574億円、営業利益は28.7%増の698億円で、ともに過去最高を更新した。アジアを中心に出店攻勢をかける。
 連結純利益は24.1%増の355億円。好業績を引っ張ったのは、国内のユニクロで、36.1%増の688億円の営業利益を稼ぎ出した。保温性のある肌着「ヒートテック」などが受け、値引き販売も減った。

朝日新聞 2009年4月9日23時7分
ファミリーマート、営業利益が2期連続で過去最高
 ファミリーマートが9日発表した09年2月期の連結決算によると、本業のもうけを示す営業利益は前年比17%増の365億円となり2期連続で過去最高を更新した。「タスポ効果」に加え、デザートやフライドチキンなどの販売が好調だった。10年2月期も営業増益を予想している。

朝日新聞 2009年4月9日16時47分
マック、3月の売上高が月間最高の496億円
 日本マクドナルドの09年3月の全店売上高が496億4700万円となり、1カ月の売上高の過去最高を更新した。3月は「クォーターパウンダー・チーズ」などの販売地域を拡大。さらに、朝食の新メニュー「マックホットドッグクラシック」が好調だった。

橋下大阪府知事は新しい府政時代を築くかも?

2009年04月10日 | 時事問題
朝日新聞 2009年4月10日5時2分
リュックに現金1億円、「橋下知事ファン」が府に寄付 
 大阪府の橋下徹知事の「ファン」を名乗る女性が先月中旬、現金1億円を府に寄付した。税控除のある「ふるさと納税」を呼びかけてきた橋下知事もびっくり。制度創設から1年ほどで、府への寄付は総額1億5700万円を突破した。
 「知事を応援したい。福祉に使ってほしい」
 これまでに、お笑いコンビの「爆笑問題」が1千万円、作家の堺屋太一さんが数十万円を寄付。昨年10月、半年間で1千万円のノルマを課した府東京事務所は、服飾デザイナーのコシノヒロコさんや元財務相の塩川正十郎さんらの協力もあり、3月までに1087万円を集めた。

分担金拒否問題や財政赤字対策で奮闘している橋下大阪府知事の姿勢は、府民の草の根参加という新しい府政の姿かもしれない 少なくとも官僚出の中央直結知事よりは健全である

読書ノート 古田隆彦著 「日本人はどこまで減るか」 幻冬舎新書

2009年04月10日 | 書評
人口減少社会のパラダイムシフト 日本の人口の反転は可能か 第1回

序(1)

 「少子高齢化」社会を目の仇にする産業界と政府は、右肩上がりの経済成長の夢から覚めず、また高齢化社会をお荷物とばかりに切り捨てようとする。後期高齢者健康保険制度はまさに「姥捨て山」の「老人遺棄」の思想である。といって人口減少とGDPの低下現象は宿命とばかりに悲観論に陥って閉塞感に苛まれるのもどうかと思う。筆者古田隆彦氏が本書を書いた本音は、政財界・官界に組することなく、人口減少という当面の現象は当座の政府施策ではいかんともし難いが、21世紀後半に一筋の光を見たいという希望は棄てないでおこうということであろう。日本が人口減少のジリ貧に陥るかどうか(7000万人が適当な人口かどうかも不明)はまさに脱石油文明の開発如何にある。そこにイノベーションがあれば反転も可能であると言いたいらしい。ただ人口問題は科学的には、厚生労働省社会福祉・人口問題研究所の科学的推計に根拠を置いている。結論的にいえば古田隆彦氏の概念は数値の根拠はないので、既に科学ではなく希望の類である。科学の体裁をとっているが、用いられるデータは計算可能な根拠ある推計値ではなく、殆ど希望的な概念と推量に過ぎない。そう理解して本書を読めば、著者の趣旨は分るし、全く間違っているとも断定できない。何せ50年先のマクロ経済を推計することが無意味であるし、どうなるかは神様も分らない。まして著者や我々が生きていられるわけがない。そして、人口問題に著者のような生物学的概念を持ち出す人はいない。むしろ経済・社会学的に説明可能であるからだ。そのほうが実感として分りやすい。「人口容量」とは「日本の許容人口」であり、「棲息水準」とは「富に換算した生活レベル」であり、「自然環境×文明」とはその時代の富即ち「GDP」と理解したほうが素直でありかつ計算可能である。すると「日本の許容人口」=「GDP」÷「一人が生活上要求するGDP]と理解でき、現在のセンスからしてはるかにすっきりした説明になる。人間に適用可能かどうか怪しい生物生態学の用語を持ち出して素人をびっくりさせるよりは、良心的ではないか。
(続く)



文藝散歩 戦記文学 「信長公記」 第14回

2009年04月10日 | 書評
信長公記 卷7(天正2年 1574年)

 元旦、信長の親衛隊ばかりの宴において朝倉義景、浅井備前、下野の三人の首を肴にして酒を飲んだ。よほど宿敵を倒して嬉しかったのであろうか。1月19日越前の守護であった前波播磨を部下の侍が殺して一揆を起こしたので平定のため兵を出した。1月27日武田信玄の跡を継いだ武田勝頼が岩村に兵を出したので、信長は高野城を築いて岐阜に戻った。3月12日信長上洛。4月3日石山本願寺顕如らが挙兵したので鎮圧。4月13日佐々木承禎が降参してので、甲賀石部城に佐久間を入れた。5月5日には信長は賀茂祭の競馬を見て、同28日岐阜に帰国した。

 6月5日武田勝頼、遠州高天神城を攻め、城主小笠原与八郎が謀反して勝頼の兵を入れた。信長は豊橋吉田城に陣を敷いたが、浜松の家康に平定を任せて、6月21日岐阜に帰国した。7月13日伊勢河内長嶋の一向一揆を征伐するため三軍に分けて攻撃した。長嶋一向一揆征討戦は凄惨を極めたが9月29日に信徒二万人を焼き殺してようやく終焉を迎えた。地侍と浄土真宗衆徒の自治国と化していた長嶋の一揆の征討が終わった。
(続く)