アポイマンテマ
この時期でも、この山ならではの固有種やいろいろな花が咲いているというので、天候は良くなかったが、花狙いで登ってみた。
吉田岳まで行くつもりだったが、アポイ岳の頂上に着いたら、雷がなったので戻った。
5合目付近からガスから姿を見せた山頂部を見上げる
アポイヤマハハコ
ヒダカミセバヤ(蕾)
ハクサンシャジン
エゾマツムシソウ
ミヤマワレモコウ
チャボヤマハギ
オヤマソバ
チシマセンブリ
エゾコゴメクサ
ダイモンジソウ
このほかに、ウメバチソウやイブキジャコウソウなどが咲いていた。
◎様似町内のジオサイト巡り
エンルム岬の裏側に見られるダイナミックな縦方向の筋状模様の「板状節理」(マグマが冷え固まるときにできたもの)
ユーラシアプレートと北米プレートがぶつかってできた日高山脈の南端に位置するアポイ岳を中心とした様似町には、世界でも類を見ない新鮮で多彩なかんらん岩から成る山々や渓谷、特殊な土壌条件などによって育まれた固有の高山植物群落、そして、海岸の特殊な地形が天然の良港となり古くから交易の拠点として栄えてきた歴史と文化がある。
アポイ岳ジオパークは、これら様似町の貴重な大地の遺産、豊かな自然環境及び由緒ある歴史文化を丸ごと学び楽しむための「大地の公園」である。2008年には「日本ジオパーク」に認定され、2015年には「ユネスコ世界ジオパーク」加盟を果たした。
下山後、海岸線に見られるそれらのジオサイトを巡ってみた。
「冬島の穴岩」~波の浸食によってできた海食洞。ホルンフェルスと呼ばれる変成岩の一種。江戸時代には、ここは「様似岩門」と呼ばれ、道路のトンネルとして利用されていて、松浦武四郎の詠んだ歌が残っている。
「日高主衝上断層」~ユーラシアプレートと北米プレートの境界の大断層が見られる貴重な場所。左側は北米プレートがめくれ上がったもので蛇紋岩。右側は、変はんれい岩。
「大正トンネルのかこう岩類」~トンネルの西口付近の露頭では、褐色の片麻岩の割れ目に、流れ込んでマグマが冷え固まってできた緑灰色のかこう岩類が見られる。
「3つのトンネル」~上記の大正トンネルの東口には、左から明治時代(建物の左)、大正時代、昭和時代の3つのトンネルが見られる。現在の国道は、さらに右の山中を抜ける平成のトンネルになっている。
海岸の岩場には、大きなヒダカミセバヤが花を咲かせていた。アポイ岳のはまだ蕾だった。
「角閃岩の褶曲」~赤紫色を帯びた片麻岩が緑色の角閃岩を包み込んでぐにゃりと褶曲している。
「日高耶馬溪」~江戸時代、この海岸線を歩くのは大変だったので、この上の海蝕台の上に、江戸幕府により「様似山道」が造られた。
「親子岩」~アポイ岳と並ぶ様似のシンボルで、海の公園となっている。
観音山から眺めた「エンルム岬」~ここは陸繋島による天然の良港で「シャマニ会所」が開かれ、様似発祥の地となった。「リトル函館」とも呼ばれているそうだ。
観音山から眺めた「親子岩とローソク岩と塩釜トンネル」~エンルム岬、港の中のソビラ岩、親子岩、ローソク岩はほぼ一直線に並んでいる。それは、地層の割れ目に貫入した固いマグマが、浸食から残り、さらにそれも浸食されて現在の奇岩になっているそうだ。
昼飯に食べた様似名物の「たこまんまかまぼこ」と「つぶめし」
このあと、みついし道の駅まで走り、隣のみついし昆布温泉「蔵三」へ。ここでブログアップをし、夜までゆっくりする予定。温泉付きの道の駅は飲んでもそのまま車中泊できるので最高だ。
なお、幌尻岳は天気の関係で、1日ずれて、9日からになった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます