つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

ご意見番

2024年08月07日 | 森芳雄展
当店のご意見番、多分一番長く美術品の収集をされていらっしゃるだろうお客様が久しぶりにご来店くださいました。

「やっぱり森芳雄は力があるなぁ~」と短い時間で店内を歩きまわれて、
「あのショーウィンドウの作品、なんで安いの?一番いい作品じゃない?」





と、先日私がブログに書かせていただきました「化粧」を取り上げてくださいました。

それから、もう一周されて「これもとても良く描き込んでいる」と「ひととき」を指してくださいました。



ご意見番なので、ご購入のご判断は後回しのこと。

やっぱり!この「化粧」は良い作品なのねぇと私は独り納得しました。


昨日ご来店くださった別のお客様は、「なんだろう?森芳雄ってやっぱり胸にグッとくるねぇ。精神性が高いのだろうか?」とおっしゃってくださいました。

この森芳雄展に一番感動してくださるのは、やはり70代以上の方々のように
感じます。

森芳雄世代、或いはその前後の時代の日本人を親世代にもち、その苦労や努力、器の大きさをよくご存じの方達なのだと思います。

弥栄画廊さんが先日久しぶりにお立ち寄りくださったので、私が森芳雄展をやらせていただいてよかったとお伝えすると「森は、ずっと純な画学生みたいな絵を描き続けたでしょ。」とおっしゃってくださいました。

若いうちはどんな画家でも確かに画学生のような絵を描くけれど、作品が売れてお金を持ち始めると、絵が濁ってきてしまうということが多くあります。

森はお金に苦労した時代が長かったですし、戦後絵が売れ始めてからも決してそれに溺れて、絵を濁らせなかった稀有な画家だったと思え、「永遠の画学生」という言葉もぴったりだとその時強く感じました。

今日は朝からずっとご来客が続きました。お盆休みが近づいたからでしょうか?前をお通りのお若い方達も作品をご覧くださいました。

残り3日。できるだけ多くの方に森作品をご覧いただこうと思っています。





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