例えば、清宮質文のガラス絵の画集を見ていても、それぞれの作品の表情は少しづつ違っています。
同じ作家の作品を沢山持つことのなかった、できなかった当店が、まず最初に選ぶ作品は、清宮の「泣いている作品」や「今にも心が崩れ落ちそうな作品」「恋しく、せつない作品」ではなく、どちらかというと思想性の強い骨格のしっかりした作品であったように思います。
それをどう評価してくださるかはお客様にお任せすることですが、まちがいなくこの作品の真ん中にこの作家がいることだけは、その清宮の姿勢の美しさだけは作品を実際にご覧いただければ、感じてしいただけるだろうと思っています。
画像におさめきれない美しさというものを各作品が持っています。
休日などにテレビで見るようになった中国の歴史もののドラマ、といっても白馬に乗った王子様が登場するようなお話で恐縮ですが、その中には必ず漢詩などが出てきて、案外勉強になることがあります。
先日は論語の中にこんな言葉あるのを知りました。
「君子に三戒あり」李氏篇 16-7
孔子曰く、君子に三戒あり。
少き時は、血気未だ定まらず。之を戒むるは色あり。
其の壮なるに及びては、血気方に剛し。之を戒むるは闘いに在り。
其の老ゆるに及びては、血気既に衰う。之を戒めむるは得に在り。
青年期は身体の欲求が不安定で動物的である。その性欲を戒めよ。
壮年期は身体の欲求が盛んであるので他者に負けまいとする。
その競争欲を戒めよ。
老年期50歳を過ぎれば身体の欲求は衰え、失うことを恐れる。
その物欲を戒めよ。
老年期の「物欲」という言葉が妙に気になりました。
人の上に立つ立場でもありませんし、勲章が欲しいとか、名誉が欲しいとかあまり論語的なことは思いませんが、「絵がほしい」という気持ちは確かに年齢を重ねる度に強くなっているような気がしてきました。
気のせいであってほしい。
こんなことを書いて、店の仕事は大丈夫だろうか?
と思いつつ、今週の佐橋美術店 展示作品一覧をご紹介いたします(;^_^A
◇ ~30万円
☆ ~50万円
☆彡 ~100万円
☐ ~200万円
土田麦僊 紙・水彩 「アルル風景」 竹喬シール ◇
森芳雄 SM 「赤い裸婦」 ☆
織田広喜 SM 「群衆」 1951年 非売
織田広喜 ミニ 「早春の少女」 ◇
清宮質文 ガラス絵 無題 ▢
脇田和 6F 「少女」 ☆
香月泰男 8M 「トレド」 ▢
牛島憲之 SM 「初日」▢
◇ ~30万円
☆ ~50万円
☆彡 ~100万円
☐ ~200万円
森芳雄 キャンバス・油彩作品
「中東の朝」 3F ☆
「りんご」 3F ◇
「アフガニスタンの布」 25F ▢
「桃」 3F ◇
「リンゴ」SM ◇
「浜辺にて」12号 ▢
「小鳥と女」8F ☆彡
「ひととき」4F ◇
「働く人」6F ☆
「ひととき」SM ☆
白い裸婦 8F ▢
◇ ~30万円
☆ ~50万円
☆彡 ~100万円
☐ ~200万円
八月もいよいよ終わりに近づきました。
東海は一日のうちにお天気がコロコロ変わり、きっと秋らしい秋を今年も迎えられないのではないかしらと寂しい予感を感じさせています。
明日からまた店に出させていただきます。
どうぞよろしくお願い致します。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます