昨春のブログ記事に作品画像を復活させていただきました。
松岡映丘(えいきゅう) 軸 「春宵」です。
弟子にあたる杉山寧の旧蔵、箱書。
昭和12年3月 松岡映丘が神戸新聞社に委託された作品の原画となります。
ほのかな灯りのもとに桜の花びらが舞い込み、そのなかを美しい白拍子が謡い、
舞う姿が描かれています。
映丘独特の絵具の美しさが幻想的な世界観を見事に支え
春の空気が濃密に描きだされています。
初めはおどろおどろしいと感じますが、この画面の密度の高さの虜となり
3月のこの桜の咲く前の季節になるとこの作品を見ずにはいられなくなります。
映丘がどんなに真摯に絵に向かおうとしたか・・
私も背筋を伸ばして桜の季節を迎えようと思います。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます