あを雲の涯

「 二、二六事件て何や 」
親友・長野が問う
「 世直しや 」
私はそう答えた

憲兵報告・公判狀況 8 『 林八郎、池田俊彦 』

2020年08月27日 13時47分22秒 | 反駁 2 西田税と北一輝、蹶起した人達 (公判狀況憲兵報告)

  
林八郎                 池田俊彦
・・・憲兵報告・公判状況 7 『 丹生誠忠、栗原安秀 』 の続き

第九回公判公判狀況
一、日時
 五月十一日 午前九時開廷。
午後〇時三十分---午後一時四十五分 休憩。

午後三時四十五分閉廷。
二、場所
 代々木練兵場仮兵舎内第一公判廷。
三、進捗狀況
開廷ヨリ午後〇時三十分迄 林八郎、午後一時四十五分再開ヨリ閉廷迄
池田俊彦ニ對スル夫々事實竝證拠調ヲ爲シ、兩名共終了ス
1、林八郎
 二月二十六日陸相官邸ニ到りタル際、參謀本部ノ騎兵少佐 ( 氏名不詳、磯部承知 ) ・・・< 註 1 >
來リアリテ我々ノ行動ヲ賞揚シ、
『 今度ハ僕等ガヤルノダ。アンナ年寄りニ何故相談スルカ。
 アンナ者ハ一緒ニヤツテ仕舞ヘバヨカツタノニ 』 ト語リタリ、云々
2、池田俊彦 ・・・
註21 < 註3 > 
 豫審ニ於テ陳述セル山口一太郎大尉ガ今回ノ事件ノ計畫ニ參畫シアル旨ノ言ヲ取消シ、
事件ヲ豫知シアリシハ事實ナルモ計畫ニハ參加シアラズ  ト述ベタリ
( 以上 )

憲兵報告・公判状況 9 『 對馬勝雄、竹嶌継夫 』 に続く
二 ・二六事件秘録 ( 三 ) から

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
< 註 1 >
参謀本部の土井騎兵少佐

…リンク→ 第十七 「 吾々の行動を認めるか 否か 」 ・・・磯部浅一 『 行動記 』

< 註 2 >

公判の公正もクソもあつたものではない
裁官の訊問方法極めて冷コクなる為
鈴木、清原の両人ハ遂ヒニ同志に非ずと云ひ
同志の思想をナジリ 且 国家の現状を止むを得ざる当然として是認し 
財バツ政党等を讃えるの奇異なる陳述をした、
清原の如きは磯部村中にだまされたとの意をもらし
鈴木も又 磯部にダマサレタとの意を陳べた
余も他の同志も悲憤したが 如何とも致し方がなかつた、
池田、林、トキワの如き堂々たる信念を以て軍首脳部をナジリ 国家の現状を憂ふるもありたるに
清鈴ハ正反対のことを陳へるに至った、
然し全般から見て同志は実に偉大だ  特に若い同志に偉大な人物が多い
安田の如きは熱叫 軍の態度を攻撃した彼の最後の一言
「 軍は自ら墓穴を掘れり 」 
は 昭和維新を語る後世の徒の銘記すべき名言と云はねばなら
安田はサイトに第一弾をアビセ 渡辺をオソヒ 一人二敵をタホシタル勇豪の同志、
剣に於ける彼の勇は言論にも勇であつた、
余は 彼の言をきゝ 余の云ひたきことを全部云ひツクシテ呉れたるを深謝した、
・・・磯部浅一・ 獄中手記 (2) 「 軍は自ら墓穴を掘れり 」 

< 註 3 >

『 辻大尉一派のように謀略的方法を以て反対派を排撃し、
権力を以て自派本位の改革を行う考え方には反対で、
むしろ村中さんや磯部さんのように
一身を捨てて維新のために立ったことは正しいと考えている 』
・・・池田俊彦 ・ 反駁 『 池田君 有難う。よく言ってくれた 』 ・・・村中孝次
『 無期刑中 常盤稔ハ信頼スベキ同志、
 池田ハ純情純真ノ人、山本又氏ハ信仰ノ人、以上三人ハ同志ナリ  』
・・・
村中孝次 ・ 同志に告ぐ 「 前衛は全滅せり 」 ・・・村中孝次 丹心録


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