「最近、いい曲が産れんな」
・・いつも、そう呟く
それが癖なるか
社会は進化する
効率を追求する今の時代が受け容れるは リズム ばかり
テンポよく、調子よく、・・は効果的哉
そして、それが大勢の人々のニーズに応えるものと
・・・
それも、よからう
然し
其は
私には、響かない
私の心に、沁みないのである
雪つばき
一、酔って つぶれる この俺に
いつも黙って 肩をかす
俺と 俺と 逢わなきゃ 倖せを
とうに掴めた はずなのに
雪つばき 雪つばき
何を 好んで 冬に咲く
二、誰も 寝顔は つくれない
頬にこぼした 涙あと
お前 お前だけには 今もなお
返し切れない 借りがある
雪つばき 雪つばき
夢は お前も あるものを
三、後ろ ばかりを 歩いてちゃ
冬のうすびは 冷たかろ
もっと もっとお寄りと まわす手も
痩せた軀に 未だあまる
雪つばき 雪つばき
いつか お前と 遅い春
「この歌、ええやん」
「そやろ、ええ歌やろ」
・・と
吾妻に目を遣らば
妻の眼が潤んでいる
「私は、フォークが好き」・・と
演歌は好まない吾妻
なれど
初めて聞く、この歌の中に
きっと、琴線に触れるものを みつけたのであらう
そしてそれと
自分の半生が重なり合って
万感の想い
胸が熱くなったのであらう
・・・
♪俺と 俺と逢わなきゃ 倖せを
とうに掴めた はずなのに♪
「俺と一緒にならないか」
「ウン」
・・・
誰を見てるの 2009.09.20 中之島公園
私は此処に居るわよ
偶に、中学時代の○○○が登場する夢を見る
淡い夢である
遙かなる秋の見果てぬ夢を (ハルカナルトキ)
大切な想いとして
宝物として
棄て去れずに持ち続けているのだらう
「俺と、一緒にならないか」
「ウン」
・・と
夢ん中
私の想いが 真に叶えられ様とするとき (マサニ)
「アレ、一緒に成ったら、チャコはどうなるんやろ」
・・と
吾妻が脳裡を過る (ノウリヲヨギル)
そしてその瞬間、覚醒するのである
横で寝息をたてたる吾妻
汝は、さぞや満足であらう (ナレハ)
「もー、夢ん中まで邪魔しやがって」
「じいちゃんの誕生日が来なかったらいいのに」
「誕生日が来たら、じいちゃん・・歳をとる」
「歳とったら、じいちゃん・・死んで終う」
「じいちゃん、死んだら いやや」
「じいちゃんが死んだら寂しいから、○○○も一緒に死ぬ」
「だから」
「じいちゃん 歳 とらんといて」
・
7歳(小学校二年生)の孫娘 が、何を想ったのか
急に大声あげて、泣き出したのである
目に一杯の泪で・・・
2014年7月、私の両親が相次いで青雲の涯に逝った
傷心の私に 孫娘
何かを感じ取ったのであらう
・・・
法円坂の
国立大阪医療センターに 倅を見舞う日々の中
2011年7月17日の帰り道
偶々
遭遇したる景色である
2011年6月14日 深夜
「ヤバッ」
・・・と、発し突然倒れたる倅
それは、其の日の仕事を終え
会社の同僚と共に、食事最中での出来事であった
救急車の中での呼びかけに対し、一度は頷いたそうな
然し、それっきり意識は無くなったという
くも膜下出血
夫れも、最重度の症状との事
急を聞いて駈つけたるも
唯々、茫然とするのみであった
絶望の想いの中に
手術は巧くゆき、命を取り留める
「生命力があったのだ」
・・と
どれだけ安堵したことか
然し
脳内の出血は眼底にまで及び、瞼は閉じた儘開かない
「未だ未だ、予断を許さない」
・・・と
そんな
不安の想いのつづく中で見た
感慨深い景色である
日が伸びた春爛漫の夕暮
ましてや
快晴の一日ならば
家路に就くのも もったいない
・・・そんな気分であらう
夕焼けの空を眺むれば
美しい と想ふ
此は
己の明日を信じる心
有らばこそであらう
明日は まちどおしい
若葉か街に 急に萌えだした
ある日私が 知らないうちに
あなたのことで 今はこの胸が
いっぱいだから わからなかったの
愛はよろこび それとも涙
誰も知らない ことなのね
若葉が風と ささやく街を
愛を心に 私はゆくの
天地真理 「若葉のささやき」
爽やかなるもの
・・と、そう想った
そして
此を聴くと
元気に成った
昭和48年(1973年)
19才の私
爽やかなりき
遠くの浮雲
見つめるよりも
近くの私を
見つめてね
平日の水曜日
新淀川左岸水辺から対岸風景を撮影していた私
振向かば、斯の光景
後ろ姿は何を物語る
据付けられたカメラの先に夫
コンクリートの壁に向ひて何をするや
たぶん、私と同年代であらう
きっと彼は、己に 夢中なのであらう
そして
その様子を見つめる妻
彼女は今、何想う・・・
私は
哀愁漂う 彼女の後ろ姿に
吾が妻を見た
彼の夢中なる姿は、まさしく私
吾が妻も亦
独りよがりの私を
こうして
眺めているのであらう
・・・と
あなたの心に 風があるなら
そしてそれが 春の風なら
私ひとりで ふかれてみたいな
いつまでも いつまでも
あなたの心に 空があるなら
そしてそれが 青い空なら
私ひとりで のぼってみたいな
どこまでも どこまでも
・・あなたの心に・中山千夏
昭和44年(1969年)
♪あなたの心に 空があるなら
・・・今でも口遊む
そして
爽やかなりし 時代を想い出す
リンク→折角の恋心
帝国ホテルの紫木蓮(シモクレン)
桜より一足早く
春を告ぐる
こぶし
今年も亦
花咲く春が来た
JR環状線桜ノ宮駅側のこぶし
青空と
花との
コラボ
なんと
艶やか (アデヤカ)
心地佳し