嶋津隆文オフィシャルブログ

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「教育委員長は天皇で、教育長は内閣と言えませんか?」 

2014年06月19日 | Weblog

写真:「桜島と錦江湾」(左)・「ベスビオ火山とナポリ湾」(右)

1週間前の6月13日、教育委員会制度の法改正が参院で通過し成立しました。今後はこれまでの教育委員長というポストがなくなって従来の教育長と統合され、「新教育長」という一元的な統括者としてスタートすることとなります。

先月、全国都市教育長会議で訪れた鹿児島市でのこと。仙巌園(磯庭園、旧島津藩別邸)で私たちを案内してくれたのは薩摩島津家の末裔の島津公保氏でした。鹿児島県の教育委員長として連続6年の間就いている大委員長です。

散策しながら教育委員長廃止の改革に話が及んだとき、公保氏は私にこう呟きました。
「今度の教育委員会制度の改革はいかがなものか。教育委員長というのは地域に必要な存在ではないでしょうか」。

鹿児島にとっての島津家は、まぎれもなく歴史的、文化的な結集軸です。公保氏の呟きを聴いて同行の同僚が、「なるほど」とこう言っていました。
「鹿児島の場合、教育委員長は「象徴天皇」で、教育長は「執行機関としての内閣」と言えます。確かにバランスがとれますね」。
 
そういえば錦江湾に浮かぶ桜島を有する鹿児島市は、ナポリ湾に望むベスビオ火山を有するナポリ市と姉妹都市です。桜島と錦江湾、天皇と内閣、教育委員長と教育長。二つあってバランスの取れることは、この地にあると当然のことのように発想されるのかもしれません。全国一律でもって制度改正を行うのは、各地にいろいろの軋みを生むというものでしょうか。

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