写真:「渥美半島観光ビューローより」
学校の統廃合問題で各地域を回っていますと、色々な意見が耳に入ってきます。
とくに渥美半島の先端の堀切、伊良湖地区。ここは南海トラフの大地震の到来とそれに伴う津波が20mを越えることも想定され、それだけに、子どもを持つ親御さんの声は真剣です。
「一時も早く小学校を高台に移し子供の安全な教育環境を確保してほしい」と。現に堀切小学校では全校による避難訓練を欠かすことができず、落ち着いて勉強にいそしむ環境になっていないのです。
しかしこんな声もありました。「学校移設は緊急だ。が地域全体を守る津波対策はどうなっているのか」と。その住民は、堀切、伊良湖の海岸沿いの国道を嵩上げし、防波堤とすべきと強調するのです。そうすれば地域住民の生命だけでなく、三河湾にいたるまでの中山、福江地域への浸水を一時的に防げる。さらに言えば愛知県全体への被害を抑えることになるはずというのです。
さらに彼は言葉をつなげます。「国道が嵩上げされれば、その小高い丘陵の上を走る道路からは、それまで見えなかった太平洋の海原が広がって見える。そうすれば渥美半島の新しい観光資源になる」と。うむ、地域にはチエ者がいるものです。