嶋津隆文オフィシャルブログ

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自治体外交の成果となるか、都知事の青瓦台訪問

2014年07月28日 | Weblog

写真:「韓国大統領官邸(青瓦台)」

先週(7月23日)の朝、何げなく開いた読売新聞の朝刊に驚かされました。目に飛び込んだのは一面全面を使っての、ソウル市長の日本向けのPRです。

「ともだち ―ようこそ、ソウルへ!」のコピーで、手を振るのはソウル市長は似顔絵イラスト(わたせせいぞう風)。背景はソウルの町並みと韓国料理。そして右上には「東京都知事のソウル訪問を歓迎します」とありました。

反日キャンペーンの続く韓国です。そんな険悪な国家間のなかで首都のソウル市長が大々的な歓迎メッセージを送っているのです。これは一体どういうことだろう。国家外交とは違う、自治体外交としての試みだろうか。

しかし一日あけると、桝添都知事が安倍総理のメッセージを持って朴大統領に会うとの報道が出ました。うーん、やはり純粋な自治体外交でなく、国家関係の生々しさを背景に持っているのかと思い知らされました。

都知事の韓国大統領訪問といえば平成3年、当時東京都庁の国際部で姉妹都市関係の課長をしていた私は、鈴木俊一都知事と金泳三大統領を青瓦台に表敬訪問したことがあります。同席したのは韓国駐在の日本大使で日本側は3人だけの訪問でした。

そのとき金大統領はこう発言しました。「韓国と日本は<近くて遠い関係>です。しかしこれからは<近くて近い関係>にしていきましょう」。いわゆる「未来志向」のこの発言に鈴木知事も私も明るい気分で青瓦台をあとにしたものです。

あれから四半世紀。しかし現在の朴大統領の反日姿勢は「未来志向」という観点からはかなり遠いものがあります。今次の都知事のソウル市訪問という自治体外交が新しい日韓関係の展望が開く機会とならないものか。そう、切に望まないわけにはいきません。


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