写真:蔵のまち川越の「時の鐘」
昨日、10月28日(金)に野田総理の所信表明演説が行われました。鳩山、菅と一人よがりの、しかも軽薄な政権運営がミゼラブルにも続いていただけに、この冷静な新首相の演説には自ずと耳を傾けさせられるというものです。
そのなかにこんなくだりがありました。
「歴史に輝く世界遺産、平泉は、平安末期に騒乱で荒れ果てた東北の地を復興する営みの中で生まれました。明治期の大火災で町を焼かれた川越や高岡の人びとは、耐火建築として「蔵造り」を広め、風情ある町並みを後世に残しました。関東大震災のがれきは海に埋められ、横浜の名所としてにぎわう山下公園に姿を変えています。繰り返す戦禍や災害に打ちのめられながらも、先人たちは、明日に向かって「希望の種」をまき、大きく育ててきたのです。今般の東日本大震災も、その例に漏れません」。
伝統を軽視する民主党の風土の中で、しっかりと日本人の歴史を踏まえた内容を持つものであり、大いに好感が持てた一節です。まさに「よき一言をいふもの」です。願わくば民主党全体へ、この姿勢の万遍なき浸透を期待したいというものです。