嶋津隆文オフィシャルブログ

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民主政権の自治体無視の姿勢は無視できない

2010年04月30日 | Weblog

 

何といってもここ数カ月の、民主党政権の混迷ぶりは、テレビにくぎ付けになるほど面白いものです。とくに普天間移設をめぐるボロボロの演出と舞台は、多くの国民にとって殆どスキャンダル扱いの三面記事的な関心事となっていると言えましょう。

しかし、どうしても許せない不快なことがあります。それはこの民主党政権の地方自治無視の姿勢です。「地域主権を標榜する」などと口先だけで地方をもち上げながら、利害関係が絡むとこうまで露骨なのかと思える程の地方の視点の欠落です。

移転先の調整には3つの相手があるといわれます。米軍と地元と民社党です。しかしこの数カ月、民主党政権が調整してきたのは、米国だけ。しかも検討内容はザルのようにザーザー漏れて、それで地元は火の海になっているにも拘わらず、沖縄県知事や関係首長たちにきちっとした情報を伝えることはして来なかったのです。

これは明らかに問題です。警戒すべきはこの地方無視の姿勢が驚くほど根深いものであることです。平野官房長官等などは言うにことを欠き、「(移設先の)地元意志には必ずしも拘泥されるものではない」などと公言しました。

そういえば、昨年末に民主党は、国へ陳情ルートを一元化すると称し、例えば県知事の国への要請窓口さえも、何と民主県連(そして小沢幹事長へ)にするよう強制しました。権力者の傲岸とはまさにこういう態度をいうのでしょう。まるで戦前の権力者の風景です。

普天間問題で見せた民主党の地方無視の姿勢は、高くつきます。間違いなく住民から反撃を受け、ことは台無しになってしまうことでしょう。沖縄だけではありません。全国の地方自治体は、折に触れこの民主党の体質を敏感に感じ取って来ています。政権の崩壊は、こんなところからも始まるものなのです。


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