嶋津隆文オフィシャルブログ

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ゴルフの林由郎プロに教えられる

2009年06月21日 | Weblog

久しぶりに習志野カントリークラブに、気の置けない間柄の都庁の仲間たちと出かけました。梅雨空を見上げながらの、超難コースといわれる、キングコースへの挑戦です。

クラブハウスに入って、いつものように林由郎プロに挨拶をしなければと、先生はどこに?とキャディさんに尋ねました。すると「林先生はもう久しく入院していて、記憶も少しおぼろげになっているようです」と、聞かされました。

えっ、あの健康な人が!と驚くとともに、自分の父親の入院を知らなかったような罪悪感を味わいました。確か大正11年生まれでしたから、そろそろ米寿の年齢です。小柄ながら、しかしあの頑丈な体躯からは老衰といった言葉は縁遠いと感じていただけに、衝撃でした。

林由郎プロは、自身が日本プロ、日本オープンに優勝した実績があるだけでなく、青木功や尾崎直道、福島晃子らを育てたゴルフの神様といってよい人物です。その神様と知り合えたのは、10年前に講演の依頼にお邪魔してからのこと。それ以来習志野に来るたびに親しく話しをさせてもらっておりました。

ある時、林プロは、「せっかくだから嶋津さん、スイングを見てあげましょう」と練習場に連れて行ってくれたのです。一通り私のスイングを見た後、林プロは、「あなたにはドローの打ち方を教えます」と、2つのボールをマットに置いたのです。

そしてすぐさま、パンパンと続けざまに2つのボールを打ちました。一つはフックのボールで飛んで行き、その後をドローのボールが飛んで行きました。「嶋津さん、よく見なさい。後から打ったドローボールが、フックボールを追いぬいて、しかも遠くまで行くでしょう。あなたはこのドローボールを習得するっといいですね、うん」。

その言葉もさることながら、パンパンと立て続けに打ったボールが、前のボールを抜いていく光景に、度肝を抜かれたものでした。ああ、これがプロというものなのだと。しかも引き続き、ドローの打ち方を丁寧に享受してくれたのです。その神様が、何ということでしょう、記憶を忘れかけているというのです。

かくいう私自身、林プロの教えも今やすっかり忘れてしまい、しかも気負って挑戦した今回のキングコースでまたもや大たたきをしてしまいました。林先生、ごめんなさい。元気になって、もう一度レッスンをお願いします。こう、最後の18ホールで叫びながら、苦り切って習志野を後にしたものでした。

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