上砂理佳のうぐいす日記

7月18日(木)~23日(火)まで、茶屋町の「ギャラリー四匹の猫」で「夏への扉」展に参加します★

シズカなるトゥーランドット

2006-02-24 | トリノ五輪
★静香ちゃん、金メダルおめでとう★
見ました。いやー。いやー。いやー。いやー。いやー。
私の「ホンネ」は実現し、荒川静香ちゃん優勝なさいました。いやー。
本当におめでとうございます。あの金のドーナッツに「8年の重み」をズッシリと感じました(にしてはシンプルなデザインだが)。
私が静香ちゃんに着目し始めたのが、長野五輪の国内選考会あたりからだったので「8年の重み」なの。その間、低迷あり優勝あり…本当に短いようで長いような。いや、なんか軽々しく言っちゃいかんですね。

今日のニューバージョン「トゥーランドット」は、04年ドルトムント世界選手権の時の「タラソワ総仕上げバージョン」のような、攻撃性とストーリー性は感じられませんでした。あの時はモロゾフが振付けて、結局、直前の土壇場でタラソワさんに駆け込み、バージョンアップしてもらって金メダルでしたよね。私はその時はそれがベストだと思いました。モロゾフ版は良く出来ていたけど、端正すぎて味がやや薄かったのです。「あともう一押し」をタラソワさんがやってくれました。それに見事にこたえた静香ちゃんも、凄かったのですが。
今回のトリノ版は、曲のつなぎを変えてますよね。使う素材と編集も違う。だから全く別の作品に思えました。
でもその分、膨らみが出たというか、バイオリンの音色が繊細でこの上なく美しく、静かに水上を滑っていくかのようでした。とにかく雄大です。これきっと、TVより会場で見るほうが10倍、迫力を感じられたのでしょうね。もともとスケールの大きさでは女子随一の持ち味の静香ちゃん。モロゾフもその辺りを上手く考えて作ってあって、無理に攻撃性を持たせるより、ゆったりと作品の「美しさ」を前面に押し出した。それが功を奏したのかな、と。ゆとりがある分、ジャンプも余裕が感じられました。無理に3-3でなくて正解。それに、なんといっても本場イタリアで「トゥーランドット」ですけんね。盛り上がります!
イナバウアー(すっかり有名になりました)から、3-2-2も成功、ここが後半のポイントでした。決まって嬉しかった!最後のストレートラインステップが、左右の大きなターンで、ググーッと盛り上がりましたね。

「攻撃のドルトムント」から「静かに燃えるトゥーランドット」に変わったか、と。「点数よりも“美しく”滑って終わりたい」という、静香ちゃんの最後の究極の願いが叶ったように思います。そしてあの衣装も良かったよね。
なんだか…いや、本当におめでとうございます。言葉がない!
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2 コメント

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やったねホンネ!! (kasumi)
2006-02-24 15:31:03
あぁ「静かに燃えるトゥーランドット」わかりますよ~わかります!!

私もモロゾフ版に対してはちょっと上手すぎで「味わい」が薄いかなぁということは感じました。でも、今日の静香ちゃんの演技には欲や迷いをすべて昇華させた「美」がありましたね。

私の心の中の「忘れられないあの名演技ギャラリー」に永遠に保存されることになりました

おめでとう
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同感 (うぐいす)
2006-02-24 18:41:21
そうそう!「昇華」!ですよね!さすがはkasumi嬢のボキャブラリー(笑)。

ドルトムント版が「情念の炎」だとしたら、トリノ版は「突き抜けた透明感」みたいな。衣裳が光の粒をキラキラ反射させる澄んだ水…を思わせて、なおさら清らかでした。

「欲や迷いを一切つきぬけた」…確かにそうですね。最後に「シンプルな、フィギュアスケートの真の姿」が残った、という感じがします。
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