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上砂理佳のうぐいす日記

阪神百貨店の女流版画家5人展無事終了。多くの方にご高覧いただきました。ありがとうございました★

妖気ただよう「ロクサーヌ」。しかし…

2006-05-20 | 05-06 コンペとショー
時間が押して押して、コンペが終わった時点でもう5時半すぎ。ガラは6時開場なので余り猶予はありません。大量のお客が吐き出されて、お茶しようにも食べようにも長蛇の列…いやでもガラまで頑張ってチケット取っておいて良かった。ここまででも充分満足だけど、やはり欲の皮が突っ張ってる(笑)。ガラは当日買いでも充分可能でした。コンペよりはお客さんが、3割位減ってるかな。

今回のガラ(EX)はとにかく、照明が素晴しいです。色もデザインも七変化で、今まで見たショーで一番幻想的でした。あれが、盛り上がった要因の一つでもあると思います。音響も割れてなくて良かった。そしてショーでもリンクの広さはそのまま変えてませんでした。
詳細は間違ってるかも。でも覚えている限り。
オープニングの演出は、まず北米女子ふたりが出てきて、ユニゾンで綺麗に踊ってくれました。普段「同姓ペア」は見ることが出来ないので新鮮で美しい。次に北米男子、ジェフとエマさんが出て、同時にデスドロップからスピン(違ったっけ?)この二人は回転が逆なので、余り動きが合わない所がご愛嬌(笑)。
こんな調子で二人ずつ出てきて、日本男子の時は、大ちゃんと武史君がストレートラインでツツ~ッと滑ってきて、同時に3トゥジャンプと跳びました。踏み切りから着氷までぴったり合って綺麗。欧州男子の二人は、まずヤグが華麗なステップで踊っておいてから、次にランビが高速スピン、というソロの応酬で沸かせました。この演出はヤグの指導のタマモノか?見応え充分でした。

浅田舞ちゃんの「アランフェス」で幕開け。大人っぽいムードで麗しく上手くなりました。この人はもうアイスショーで充分やっていけるかな。次に、白い衣装に変えた(コンペのEX時は蛍光イエロー)渡辺・木戸カップル「アナスタシア」。アリッサ・シズニーのセクシー系ダンスナンバー(曲わからん)…と続きます。
男子トップのエマさんは、「Like I Love You」ヒップホップ・ダンスナンバー。踊りまくり!圧巻です。コンペよりも、水を得た魚(笑)。確かに「氷の上のダンス」で、これが「スケーティング」か?と言われたら疑問かも。でも、んなこたあどうでも良くただただ楽しい。見惚れます。アンコールはしっとりバラード系で、これまた魅了してくれました。エマ、引退しないでね。新採点法でとばっちり食ってるけどさあ。やっぱり私、メロメロかも~ははははは(^^;)
キーラ・コルピちゃんが、宇多田ヒカルの「Final distance」で滑ってくれたのには驚き。わざわざこの日の為に曲を探してくれのかな?なかなかしっとり美しくて、大きな拍手でした。嬉しいわ。心配りが。これで日本でもコルピブレイクか!?

大ちゃんは、噂の「ロクサーヌ・ヴォーカル版」でした。ブロガーの方々のFOIレポを読んで、「濃ゆく」期待していました。うるる。
…がしかし。この日はちょっとコンペで疲れちゃったのか、100%の出来ではなかった(と思う)。というか、私がかなり後方の席で、しかも背面側だったので(コンペとガラでは正面の方角が逆)マイムの部分、止まって演技する部分がほとんど見えなかったのですね。何やってるか顔の表情とかも。オペラグラスを当てては外し当ててては外し、集中して見れなかったので印象が散漫になってしまったのかもしれません。
ジャンプがいまひとつで、最初の3フリップこそ綺麗だったものの、3アクセル、3ルッツ(?)とステップアウト。最後の最後でなぜか3トゥを入れて転倒してしまいました。ここは流れ的にもおかしいので、ジャンプ入れなくていいと思うけどな~。締まらない印象になってしまうしね。
SP版「ロクサーヌ」は競技用に端正にノーマルに仕上げてありますが、これはかなりマニアックでダーティです。「汚れて」ます(笑)。そのムードは良く出てる。やっぱりステップが良くて、特に最後のストレートラインは、静香ちゃんの五輪「トゥーランドット」の最後のステップを彷彿とさせます。ぎゅいーんぎゅいーん♪と大きなカーブで、リンクからはみ出しそうです。大ちゃんの良い所は、上半身の踊りと下半身の足さばきがうま~く連動してる所。「滑る=踊る」になってる所。ここでも、体の奥~のほうから情熱的に伝えようとしていて、それはほぼ成功していると言えます。
なんだけど、この日は他の欧米男子のガラ演技が良すぎたせいか、比較してしまうと拙い所がありました。アンコールがアナウンスされてからか~なり再登場まで時間がかかり、ノクターンの「さわり」をちょこっと踊ってくれたのですが、明らかに「既に死んでいる」状態になってしまった(笑)。何でもない所でつまづいちゃうし、足でも痛めたのかな?ロクサーヌは激しいナンバーだから死ぬのも解るのだが…でもあのお辞儀の仕方はいけないよ。リンクから逃げ去るように帰ってしまっては。
私はバレエファンなので、この「最後のお辞儀で歓声に応える」部分は誠にウルサイです。実はこの部分が肝心要(かなめ)なのです。
いっくら綺麗に踊れても、カーテンコールで優雅で丁寧なお辞儀が完璧に出来ていないと、たぶんそのダンサーはブーイングを浴びてクビ。…バレエとフィギュアは違いますが、「魅せる仕事」としては同じ。アンコールの時って一番体力的に苦しいところなのだけど、今回はペース配分を間違えたかな?と思っています。
そして、またランビやジェフと比べてしまうのだけど、他の男子は皆「お客さんと一緒に楽しむ」余地(スペース)を残しているのね。大ちゃんはちょっとギリギリいっぱいで、自分一人の世界に閉じこもっちゃってるような気がしました。情熱的なのは素晴しいんだけど、お客さんを(自分の中に)入れるスペースを空けて、今度はお客さんのパワーと一体になって滑る…という事が出来るようになるといいのですが。そうすればきっと、あの広い広い会場を凌駕出来るスケールの大きい演技になったと思います。
これは、日本人がもともと苦手(?)とする分野なので、今回、トップに君臨する選手たちを見て勉強して欲しいな~~~。そういう意味では武史君のほうがやはり、ある程度経験の差を見せていました。
大ちゃんも北米のアイスショーに参加して、いろいろ経験を積めたらいいな。課題は残りましたが、フィナーレでは元気だったので怪我はしてないのかな?
(時間切れ~“つづく”)
コメント (8)
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