鈴木啓太チャンネルに鄭大世のインタビューが出ていて、実に面白い。今朝の時点で4本のうち3本がアップされているので、ぜひ見てください。その中で北朝鮮代表として出場した2010年南アWCのことを語っている。
鄭大世がどうして北朝鮮代表を選んだのか疑問だったのだが、謎が解けた。鄭大世は中学、高校、大学と朝鮮学校に通っていて、特に朝鮮大学校のサッカー部と北朝鮮協会はつながっていて、在日の朝鮮大学校のメンバーから北朝鮮代表になるのは自然の流れだったそうだ。
次に国籍だが、鄭大世の母親は韓国籍だそうで、そうであれば鄭大世は日本に帰化しなければ韓国代表になったかも知れない。しかしFIFAに問い合わせたところ、その国のパスポートを持っていれば代表になれると判明。鄭大世は北朝鮮のパスポートを持っていたので、代表に入れたそうだ。分かったような分からないような理屈である。
44年ぶりのWC出場の北朝鮮代表メンバーとして、涙が止まらなかった。それがあのブラジル戦での国歌斉唱の時の涙となったという。あのときの映像を見ると、鄭大世だけ一人で泣いていて、他の選手は元気に斉唱している。感動的ではあるがあればみっともなかった。マスコットボーイと呼ぶのだろうか、斉唱が終わった時に小さい男の子が鄭大世の顔を見て、笑っていた。こいつ、泣きすぎだろうと思ったのだろう。
さて北朝鮮代表のグループはブラジル、ポルトガル、コートジボワールと厳しいグループで、ブラジルに1-2と善戦したものの3戦全敗。この大会は日本と韓国が1次リーグを突破したので、北朝鮮も他のグループであれば突破できたかも知れない。
その後北朝鮮のワールドカップは、2014年、2018年はアジア2次予選で敗退。2022年は経緯は複雑だが2次予選の途中で北朝鮮は参加を辞退して、それ以降、E-1選手権にも出てこなくなった。北朝鮮はアジアの主要大会に出てくればそれなりに強いのだから、ぜひ参加して欲しい。北朝鮮は女子のユースカテゴリーは最強なんだから、男子ももっと強化できるはずだと思うのだが。
有名な南アWCでの号泣。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます