15年前まで一緒の事業所で働いていたイラン人の元同僚がいて、久々に連絡があり勤務できる事業所を探しているのでおまえのところはどうかと聞いてきた。同じ会社なのだが、勤務形態が違うと全くやりとりがなくなるので、このイラン人はもう辞めていたのかと思っていた。
というのもこのイラン人はたしか今年78才でリタイアをして公的年金をもらって、悠々自適のはずだからだ。しかし半年くらい前にも連絡があり、彼が勤務している事業所のマネージャーから人種差別を受けていて、事業所を変更するつもりだとかなんとか言っていた。
本当に人種差別かどうかは疑問だった。このイラン人は実に怠け者で、一緒に働いていると彼の仕事もかぶることになる厄介者で、かつやたらと文句が多いという最悪のイラン人だった。怠け者だから差別されているのだと容易に想像できた。
さてこのイラン人はなかなか面白い経歴を持っていて、女癖が悪いイラン人だ。30代でイランで結婚。最初の奥さんは当時10代の若い少女。イランによくあるパターンである。いっしょにオーストラリアに移民してきて、20年経過したころに離婚。原因は知らないが、所有していた不動産をすべて奥さんに取られた。おそらく彼に非があったのだろう。
そのあと彼は頻繁にタイに女漁りに行くようになり、バンコクで知り合ったというか一晩の情事をすごしたタイ人女性と結婚。シドニーに呼び寄せた。知り合った当時は知らなかったようだが、タイ人の奥さんのビザを準備している段階で、この女性に5才の女の子がいることが発覚。ナンパしたタイ人女性を呼び寄せて、若妻を獲得したと喜んでいたのが子連れが発覚。
そして極めつけはしばらくして奥さんに20才くらいの息子がいることもわかり、息子の学費を援助してほしいと頼まれてイラン人は人もいいので、50万円くらい貸してやった。彼は金がなかったのでわざわざ銀行でローンを組んだ。
すると金をもらった奥さんはさっさと夜逃げしてしまった。こんもタイ人女性はオーストラリアに移民したいがための結婚詐欺だったようだ。イラン人のショックは大変のもので、自業自得ではあるが気の毒だった。
その後、彼はオンラインのいわゆるマッチングサイトで中国にいる女性をあさり始めた。懲りないイラン人である。一度中国人女性を呼び寄せて、やはり騙されたようだ。
そんな女癖の悪いイラン人も78才だが、まだ働いているということは借金でもあるのかもしれない。
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