サッカールーの何でもござれ パート2

シドニー在住者のサッカーについてのざれごとです。

広島対浦和 忍者ユンカー

2021-05-27 08:38:35 | 日記

夕べのJ1第16節 広島対浦和は2-2でドローだったが、ユンカーの出る試合を初めてみた。この試合でもユンカーはゴールを決めて、デビュー以来4試合連続ゴールの25年ぶりの記録を作った。身長187cm、体重76kgとスリムだが、一言で形容すれば忍者である。

 

浦和のフォーメーションは4-2-3-1でユンカーは1トップ。前半は広島がプレスをあまりかけず浦和にボールを持たせた。浦和はGKからボールを繋いでいくが、有効なパスが入らずミスも多い。それでも前半15分にクロスに相手のDFと交錯してユンカーが主審にファールを取るようなしぐさを見せた。そのせいでプレーが一瞬止まった。しかし主審は笛を吹いていない。その一瞬のスキにユンカーがこぼれ玉をシュートしてゴールを決めた。

 

ちょっと卑怯なプレーのようだが、主審が笛を吹いていないのに勝手にプレーを止めた広島のDFが悪い。試合全体を通じてユンカーの決定機はこのくらいしかなかった。後半は広島がギアを上げてプレスを強くして、浦和が守勢に回り2-2のドローに終わった。

 

ユンカーはさほど足が速いわけでもなく、フィジカルが強いわけでもない。背が高いから空中戦に強いはずだがユンカーにハイボールを合わせるわけでもない。ボールがあまり出てこないので時折中盤に降りてくることもあるので、1トップで張っているだけでもない。かといって左右に流れてトップ下にスペースを作るというわけでもない。

 

なんというかつかみどころのない選手である。毎試合ゴールを決められるわけだからゴールに対する嗅覚がいいのだろう。それはポジショニングであり、こういうプレーのときはこぼれ玉がここにくるからそれを狙う。こういう感覚のFWなんだろう。これは一種の才能だろう。

 

ゴリゴリのフィジカルの強いDFが多いリーグではだめかも知れないが、JリーグのようにCBが緩いリーグならばかなりの活躍ができるタイプの選手だ。まさしく忍者ユンカーである。