1月19日

 シェイクスピア/松岡和子訳『リチャード三世』を再読した。
 
 引き続き、流石の面白さ。冒頭での言葉通りにこの世を憎む悪党に成り果せ、その後すみやかに堕ちてゆくリチャード3世。
 今回は『リチャード二世』からの時系列で読み返してきたので、あらためて「王様が禍根を残したらダメ!絶対!」と強く思った。後々の代が被る災いのスケールが凄過ぎる(血で血を洗う骨肉の、、、)。
 
 なぜこれほどにリチャード3世が悪として描かれたのかについては、ヘンリー7世の王位継承権が貧弱だった所為だということだが、王位の正統性をめぐってあんなにヨークとランカスターが対立して闘ってきたことを思うと、何という皮肉か。

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