3月29日

 坂井妙子『メイド服とレインコート』を再読した。
 
 とても面白かった。ブリティッシュ・ファッションの起源を19世紀後半から1920年頃に求めた考察。
 ヴィクトリア朝後期、そこそこの経済力を持つミドルクラスが台頭するが、彼らの多くは色彩音痴だった(なんと!)。

 フランスへのコンプレックスを克服する為の努力から生み出された、イギリスらしいファッション。
 例えば女性用乗馬服は、男性スーツが完成させた地味なエレガンスを、乗馬服の美的近代化に向けた結果、モダンな健康美と洗練というイギリス人らしさを表すのに最適な女性服となった。
 メイド服は、雇用主と使用人の間の階級闘争から生まれた…など。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 3月27日 3月30日 »