2月21日(金)のつぶやき(読んだ本、『従兄ポンス』)

@rinakko 01:55
よかったねぇ…。

@rinakko 04:02
ふう、堪能した。ねぶいけれどまだ起きてる。

 
@rinakko 21:14
【従兄ポンス〈上〉 (岩波文庫)/H. バルザック】を読んだ本に追加

@rinakko 21:15
【従兄ポンス〈下〉 (岩波文庫)/H. バルザック】を読んだ本に追加

 “掘出し物をかかえこんでいるときには、人はどれほどの愛をそれにこめることだろう。好事家よ、諸君はすでにご存じだ。” 20頁(上巻)

 貧しい老音楽家のポンスは、骨董美術品の愛好家にして、実は人知れぬ優れた目利きだった…。まず、蒐集家に特有な性がどんな風に描かれているのかなぁ…とか、そんなところに関心もあって手にとった作品。
 己が見出した美(必ずや、掘り出し物のそれでなければならない)への執着ぶりも、その矜持も、蒐集の為に僅かな収入を注ぎ込む生活ぶりも、その結果として傑作のコレクションを持つことになったという話も、親戚筋を渡り歩いてご馳走にありつく習慣も(おい)、話の導入の部分で触れられていてとても面白かった。のだが…。

 死臭を嗅ぎつけた…というよりか、本来ならまだ助かりそうな病床のポンスを食い物にせんとて、わらわらと寄り集まってくる醜き輩どもの、その企みの恐ろしいことと言ったらもう…。話としてはそこからの“ガリガリ亡者”たちの腹の探り合い、だまくらかし合いは、読みどころじゃがね。
 せめて、たったひとりのポンスの友人で穢れない天使のような(てか、清らか過ぎ)シュムケだけでも、彼らの毒牙から逃れられますように…と、はらはら頁を繰るのであった。(そして身分や地位が上がるほどに、驕慢の罪はのっぺりと塗り隠される。ぞわっ…。)
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