日本人に多い悪性の血液がん、成人T細胞白血病(ATL)の発症に関与するウイルス遺伝子を、京都大学ウイルス研究所の松岡雅雄教授(血液腫瘍=しゅよう=学)の研究グループが突き止め、17日、米科学誌「アカデミー紀要」電子版に発表した。
松岡教授は「ATL発症の仕組みを解明し、今後の新しい治療法開発につながる成果」としている。
リンパ性白血病のATLは、「ヒトT細胞白血病ウイルスⅠ型」に感染して発症するが、感染者のうち発症率は5%と低く、発症の仕組みはよくわかっていなかった。
松岡教授らは、これまでウイルスの働きを抑えることで知られていた「HBZ遺伝子」を調べ、この遺伝子が発症後のすべての白血病細胞に存在し、細胞の増殖を促進していることを発見。同教授はこの遺伝子を「発症に必須の存在」と結論づけた。
日本のATL感染者数は約100万人と世界で最も多く、発症者は推定で年間約1000人とされる。発症後の平均生存期間は約1年と、最も悪性の白血病として知られる。
産経新聞(関西)2006-01-18
松岡教授は「ATL発症の仕組みを解明し、今後の新しい治療法開発につながる成果」としている。
リンパ性白血病のATLは、「ヒトT細胞白血病ウイルスⅠ型」に感染して発症するが、感染者のうち発症率は5%と低く、発症の仕組みはよくわかっていなかった。
松岡教授らは、これまでウイルスの働きを抑えることで知られていた「HBZ遺伝子」を調べ、この遺伝子が発症後のすべての白血病細胞に存在し、細胞の増殖を促進していることを発見。同教授はこの遺伝子を「発症に必須の存在」と結論づけた。
日本のATL感染者数は約100万人と世界で最も多く、発症者は推定で年間約1000人とされる。発症後の平均生存期間は約1年と、最も悪性の白血病として知られる。
産経新聞(関西)2006-01-18