らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「ぜんざい」の由来

2011-10-31 | 雑学

昨日は3万人のランナーが浪速路を駆け抜けた第1回の「大阪マラソン」が行われました。大阪の知事や市長は新しい大阪の名物にしようとしているようです。
ところで、大阪の名物を語る時には「夫婦善哉」は欠かせません。
大阪の道頓堀には夫婦善哉と言う「ぜんざい」を提供するお店があります。
このお店の始まりは、明治16年(1883年)に法善寺境内の藤の棚の下で、浄瑠璃語りの竹本琴太夫が副業としてはじめた「めおうとぜんざい」からと伝えられています。
夫婦善哉が世間に広く知られるようになったのは織田作之助の小説「夫婦善哉」と同名の映画に登場してからのようです。

このお店で「ぜんざい」を注文すると2杯出されます。
その謂れは小説の中で柳吉が蝶子に「ここの善哉はなんで、二杯ずつ持って来よるか知ってるか、知らんやろ。こら昔何とか太夫ちゅう浄瑠璃のお師匠はんがひらいた店でな、一杯山盛にするより、ちょっとずつ二杯にする方がぎょうさんはいってるように見えるやろ、そこをうまいこと考えよったのや」と語ったことからで、創業以来それを守ってきているのだそうです。

・これがその夫婦ぜんざいです。


先日、ラジオを聴いていると善哉の発祥地が島根県の出雲だと言っていました。
折しも今日の10月31日は、語呂合わせによる「ぜんざいの日(1031:せんさんじゅういち)」だそうです。
そこで「ぜんざい」の由来について調べることにしました。

「ぜんざい」の由来には2説あるようです。
一つには、出雲地方の神事「神在祭」で振る舞われた「神在餅」を由来とする説で、「神在餅(じんざいもち)」の「じんざい」が訛り、「ぜんざい」へと変化したと言う説。
島根県松江市の佐太神社のホームページには、
11月25日は神々をお送りする神等去出(からさで)神事では、神前に供えていた餅と小豆を一緒に煮て小豆雑煮を作り再び供えていました。
これを「神在餅(じんざいもち)」と呼び、この「神在餅」が転化して「ぜんざい」になったといわれているもので、佐太神社がぜんざい発祥の地とされています。
この事は松江藩の地誌『雲陽誌(うんようし)』の佐陀大社の項にも書かれているそうです。



もう一つは、仏教用語から一休宗純(一休禅師)が初めて食べたことからと言う説です。
「善哉(よきかな)」とは仏教用語で仏が弟子を褒める時に使う言葉です。
その昔、一休宗純(一休禅師)が弟子を数人従えていた頃、
最初の弟子が「小豆を甘く炊いた汁物」を差し出したところ、一休禅師は喜ばれ、二番目の弟子が「餅を焼いた物」差し出したところ、これまた一休禅師は喜ばれたそうです。
そして、三番目の弟子は料理が苦手だったので、さんざん迷ったあげく、最初の弟子の「小豆を甘く炊いた汁物」に二番目の弟子の「餅を焼いた物」を入れて差し出したところ、一休禅師はたいそう喜び「善哉善哉」とその弟子を褒めちぎったそうです。
ところがその弟子は「さすがは師匠だ…私が勝手に作ったこの茶請けにはぜんざいという名があるのですね」と早とちりをしたために生まれたのが「ぜんざい」という食べ物だというものです。

ぜんざいと言えば夫婦善哉の大阪が発祥地と思っていた私は目から鱗でした。

なお、「目から鱗」の語源については下記ご参照ください
http://blog.goo.ne.jp/raishou0213/d/20111023