今日は最近増加している劇場型と呼ばれている悪質商法の事例をご紹介します。
国民生活センターより配信されたメルマガによれば、最近は劇場型のトラブルに巻き込まれる高齢者が増加しているようです。
「事例」
A社から電話があり、太陽光・風力発電などの再生可能エネルギーを扱うX社の社債購入を勧められ、
「D工務店のD氏もほしがっている。35口700万円ずつ共同で買わないか。必ず高く転売できる」と言われた。
実際にBという会社から「買い取りたい」と電話があったので信じ始めた。
その後A社から
「D氏が70口分購入したが、代金を法人名義で振り込んだので受け付けられなかった。今、彼は海外出張中で手続きできないので代わりに買ってほしい。2~7倍にして返す」
と言われたので、X社に社債70口1400万円分を振り込んだ。
数日後、A社とB社に電話したが通じず、だまされたことに気づいた。(60歳代 男性)
このように、劇場型と呼ばれる消費者トラブルでは、詐欺のグループ内で役割を決めて電話をかけてきます。
この事例では、A社もB社も同じ仲間で、「代わりに買えば数倍にして返す」という甘い言葉で60歳代の男性に電話しています。
他にも、社債や医療債、未公開株などについて「自分達の代わりに買ってほしい。お礼を含めて高く買い取る」とか、
「社長と同じ出身地の人しか買えないので代わりに買ってほしい」や、「共同出資なのであなたが買わないと他の出資者に迷惑がかかる」などと言って購入を迫るなど、勧誘方法も巧妙になっています。
「ひとこと助言」
・「買った額より高値で買い取ってもらえるので、商品や権利を買わないか」と勧誘され、実際に買い取り希望の業者も現れるなどして、その商品や権利を購入するように仕向け
られる劇場型の手口が後を絶ちません。
・このようなケースでは、事例のように業者と連絡が取れなくなってしまうことが多く、いったん支払ってしまうとお金を取り戻すのは極めて困難です。
・甘い誘い文句には十分注意してください。
・おかしいなと思ったら、お金を支払う前にお住まいの自治体の消費生活センター等にご相談してください。