別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

感謝を籠めて

2008-10-31 | 別所沼だより

     2005年の夏  ハウスの西側です  ポプラが2本青々と繁っています。
     この頃 八手はまだなかったのですね    

  
   blogのことは照れくさいので、身近なひとには隠していました。 30年以上つきあう絵の仲間さえ知りません。  何でも のめり込む性格ゆえ、楽しく書いてきました。 家族はまったく読まないので、 お顔も知らない多くの方が、 個人を知る不思議なせかいです。 一日の訪問者数 平均100名くらい。 ほとんどが一見さんでしょう。 

  続けてみて、良さも、 醍醐味もわかりました。 みなさまから感想を頂いたことが何よりもうれしいです。 共感したり 元気をいただいたり、 多くを学びましたが、 後回しにしてきた身のまわりも考えます。 課題がたくさん見つかっています。
  パソコンにかける時間(これこそ問題で) 凝り性が止まらない。こだわって何度も試すうちに鍋を焦がしたりしました。    
 
  
  この辺で blogを閉じて、 静かに学びなおし 新たな発見をしたいと思います。
  長いことご覧いただきまして、 ほんとうにありがとうございました。 
  いつかまたステージを変えて、 お目にかかれればうれしゅうございます。 

どうぞ、 お元気でパソコンライフをお楽しみくださいませ。 
     これからも 拝見していますからね。  

                

       

             2008年10月   山茶花咲く日   
                                          沼の蛙より   

    

 

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源氏を愉しむ

2008-10-28 | アートな時間

  先日出かけた 横浜美術館 源氏物語の1000年。 本展の見どころで 写真が見られます。
 書や絵の細やかでうつくしきを、 眼を凝らし、3時間かけて、150点くらい見たのです。 雨の日に、受けとる傘は穴だらけ、何を採ったらよいか、 順不同、 気ままな選択です。

  ・王朝人の生活と教養  

   国宝 紫式部日記絵巻      古筆から漢籍の素養
    白紙文集、  国宝 倭漢抄 下巻 伝藤原行成
    古今和歌集 「高野切」 伝紀貫之、 古今和歌集亀山切」 伝藤原行成 など
   少しも乱れず流麗な書体、 罫もないのにまっすぐ書かれていて驚く。 
   やはり文字は美しいに限る。 パソコンばかりでますます下手になった。

   ・源氏物語の伝承

    国宝 「御堂関白記」 藤原道長

      源氏物語(大島本) 室町時代  拡大          


       源氏物語(河内本) 鎌倉時代  拡大
            

     転写の過程でさまざまな 異本

  ・源氏絵の系譜(中世から近世初期、 江戸時代のもの) 

      源氏物語扇面散屏風(広島 浄土寺蔵) 拡大

        
  
  
展示は6曲1双みられるが写真は部分。  60面の扇絵は巻の順ではなく、 春夏秋冬の順に貼ってある。 絢爛豪華な作品に目を見はり、 何帖の どのエピソードかと探しあぐねる。 
 
 ・源氏物語の広がり
  源氏物語は貴族の古典的教養に欠かせないものとなり鎌倉、室町時代には楽しみ方も多様化。 色紙絵、扇面、 工芸調度に及ぶ。 内容を意匠化、人物を省き、 語られ詠まれたエッセンスのみ現す手法  留守模様、 つまり葦手の意匠。
  
  千代姫婚礼調度から 胡蝶蒔絵挟箱(六条院の春の町、桜、山吹。龍頭鷁首リュウトウゲキシュの舟で舟遊び。 舟楽、  空想上の鳥、鷁 ? ・ 初音蒔絵見台(年月を松にひかれてふる人に今日鶯の初音きかせよ) 歌も葦手書きされて。 初音の調度は他でも見たことがある。
  おなじみの 源氏物語図貝桶 合貝。 

  パンフレット 拡大 (右下隅に現れるマークをクリック、 文字も読めます)

  源氏物語絵巻(模写) 堂本印象  大和絵の趣、 そのまま物語の世界へ誘われた
  多くの 紫式部像  構想を練る式部像。 謡曲「葵の上」によるものetc.
   初めて目にする 国宝・重要文化財・重要美術品がたくさんある。 大琳派展でも感じたように、 文学が芸術に展開されるのを、おもしろく愉しんだ。 

 

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咲き誇る

2008-10-27 | 自然や花など

            

                                  写真 「季節の花 300」 より

   晩秋の 豊麗なダリアに魅かれる。 心の花は大輪で 
   直径20センチ以上はあった。 ダリアは郷愁を誘う。
   夕ぐれの母屋、 忙しいおとな。  温もった藁のにおい。
     竹藪を 西日がまっしぐらに縫っている。 

            
           千万年後の恋人へダリヤ剪る   鷹女

       これはまた マクロな視点    なんと情熱的…    

           

    

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あかり

2008-10-25 | 別所沼だより

 

    蝶を咏める
          賈蓬莱 

       薄翅凝香粉
         新衣染媚黄 
       風流誰得似   
        兩兩宿花房    

    
    訳詩   佐藤春夫

かろき翅ツバサのおしろいや  
黄にこそにほへ新ニヒごろも
みやびは誰か及ぶべき
花を臥所フシドにふたり寝るとは

   

           -☆-

    春夫の訳はいかがでしょうか
         ラッタッタ ランタッタ
         蝶はランダムに飛びますね

   アベリアに休むキチョウ、 無地だと思ったら模様がある。  曇天に映える 黄色いひかり。

  

        

   いつも青々と 大手を広げ迎える八手に、 たくさんの蕾が。
   一塊になって あかるい。  シャンデリア球でしょ。

                   -☆-

  来室17名。 曇り。
 ・詩人の熱心なフアンおふたり… 資料を読み、佇み、帰りたくないと仰った。 リルケの詩から立原道造にたどり着いたそうで、 心ゆくまで堪能された。
 ・スポーツ誌のウオーキングマップ掲載のため。 ・学校で紹介したい…文京区の女子高生。 ・栃木から、わざわざここを目指して。 到着は閉室間際、  3時過ぎの室内はほの暗く、電灯をつける。 
 乳白色の傘のもと、 橙色のやわらかな明かりでなごむ。 ほんとうに間に合って良かったですね。 
 たくさんの方がお見えになり 心にもほのぼの灯す一日でした。 

  午後2時から 有志で前庭の草刈りをした。 アオマツムシがたくさんいる。

     沼の畔をめぐりながら ・・・ ・ ・

       

   みなさま 秋を存分にお楽しみください

 

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シュールな

2008-10-24 | アートな時間

          

  雨にさそわれ 電車に乗った。 絵巻は 古色を帯びて刻に晒されいい雰囲気。 ぼんやり、 おぼろ、 翳のある余情を醸していた。 みんな好きだ。

  帰りは シュールに出逢う。 この対比も良かった。    

 

    ジョアン・ミロ  花と蝶        網の中の赤  カンディンスキー

       

 

  ポール・デルヴォー   階段

   遠い とても疲れた。   もう寝ます・・・

 

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リフレイン

2008-10-23 | 自然や花など
      

 

    去年ひろった  あおぎりの実
      
        自然がくりかえすリフレイン…    乾いた鈴の音がする 

      公園の奥で  今年も きっと


                      

                        -☆-

  落ち葉のかげから 小さな虫がジャンプした  飴色の顔に見覚え在り 
  深夜 湯船につかりながら耳を澄ます。 恋のリピート、 リーリーリー つづれさせ蟋蟀が鳴いている。 衣の綴れを刺せと  秋の用意を促して ルフランはつづく。 
 大形で黒光りするのは えんま蟋蟀。  コロコロリーンと夜が更ける。 薔薇を活けたらアオマツムシまで付いてきて、 そっと 庭に放した。
  今宵も 朝まで歌ってね。 

   

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琳派感覚

2008-10-22 | アートな時間
子日蒔絵棚ネノヒマキエダナ 伝本阿弥光悦

 厨子棚。 意匠 (甲板 初子の根引き松 
 ・棚板 源氏物語 「夕顔」扇面夕顔 
 ・「関屋」中段に御所車と白丁 「橋姫」の巻。

 螺鈿・錫板・金銀切金・切貝)
 ・天板に筆返し 
 ・中段 観音開き 下段右 引戸にかけて 垣を表す。
 内部・側面・背面に楓と松の葉を散らして。

 

 

  

  

    蓮池水禽図 レンチスイキンズ   俵屋宗達

         
            宗達は 濃厚な着色画の一方に

              墨一色の彩りがある。  

             白い花はひかりを帯びて

            反った荷葉の 表裏の描き分け
             濃淡や滲み 暈かし 
              水辺の湿った空気感

             朝靄のなかのカイツブリ
              池の深さ 
                 かがよう色を感じて

                 2羽の 声がする 
         

 

 

  小袖 白絖地梅樹下草文様 シラヌメジバイジュシタクサモヨウ     酒井抱一画

 絖地ヌメジ(地が薄く、なめらかで、つやのある絹布の一種)に描いた  咲き誇る梅

  布地に描くのは 大変むずかしい。 我が子のTシャツに、 いろいろ描いて着せていたので実感する。 

  さすが 筆に勢いがある。 枝の先端まで神経が届く。 紙に描くのと変わりない。 一幅の絵。

   裾に 蒲公英や菫。

 

     
                           ああ  琳派…    うなされて 琳派 

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簾越しの

2008-10-19 | こころ模様

  
       十月はやさしくて甘い。
            山の湖のやうに空が碧く澄んで
            薔薇の花に思ひ出の匂ひがある…
        
     十月はやさしくて、豊かだ 
       昨日の夏は何処へ行ったか?    

             十月は、やさしくて、しとやかだ
                  色づいた木の葉、草の葉、咲き残る季節の花々 …

 堀口大學の詩から 部分を拾う。 
 琳派の帰り 10月15日のユリノキ、 夏の陽が残っている。 紅葉まで まだまだ。 青々とした屏風はベンチの人を休ませている。 とりどりに形を変えて、ふざける雲と。

     思い出す歌がある。

        障子しめて四方の紅葉を感じをり     星野立子

  見てきたものは 現代感覚のアートだった。 ちっとも古くない。 簾越しの秋草もあり、 こちらも惹かれる。 薄墨いろの、 そこはかとなく かがよふ色など、 これから大いに学ぼうと思う。
  

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大琳派展

2008-10-17 | アートな時間

  ちっぽけなブログで伝える感動はわずかばかり。 それでも、たったひとつあげるとしたら… 

     尾形光琳生誕350周年記念 大琳派展 -継承と変奏-

  本阿弥光悦、 俵屋宗達により始まる。 宗達に私淑した尾形光琳。 尾形乾山により盛んに。 100年後 光琳を追慕し宗達まで遡った 酒井抱一(光琳百図編)と、その弟子、鈴木其一。

  琳派の斬新な装飾感覚。 琳派的装飾美は やがて狩野派(狩野重信、狩野永敬、山本宗川)や、 若冲・応挙・芦雪へ展開。 
  狩野派から琳派に転じ、晩年再び狩野派に回帰する渡辺始興などもあり

 三十六人歌集 今回展示されていません  

 「琳派への序章」  三十六人歌集、元真集、 能宣集。 平家納経(厳島神社)など、予習して出かける。 料紙は様々な色で品よく染められ、 切り箔、砂子、雲母の文様など施して。 ため息が出るような 美しい書。 しなやかな文字。 淡い色の下絵。  料紙装飾の長い伝統が培われてきた。  宗達はこの王朝美を引き継いだ と学ぶ。 上の写真は、 あまりに美しいので画集から頂きました。 今回展示されていません。

  会場を巡って、 まず浮かぶのが 雅ということ。 装飾的絵画や意匠の数々。 遊びごころに鋭い観察。 澄まされた感性、 感覚。 観る側にも 見抜く力が必要だ。  絵の中に分け入り、 中国の教えや 古今・ 万葉 ・ 伊勢物語 ・ 源氏物語などわかれば楽しさは何倍にもなる。 隠された物語りを、 読み解くところに面白味がある。 教養が問われるようだ。 少ない知識と小さな器で受けとめる。

  風神雷神図屏風など おなじテーマに四人が挑む。 その比較も面白く。 全部で160余点、 作家の夢が情念が渦巻く、 丁寧にみると3時間ほどかかった。  内容を 咀嚼できないまま 忘れぬうちにメモ。 解説は 琳派美術館(集英社)、 図録などより引用。 好きなものを並べてみます(順不同)。

                  -☆-

  かつて、 様々な企画展の 粋な意匠  王朝の恋 京の雅びなど、 覗きみた琳派だが、 そのうちの何点かに再会できる。  いったい絵画なのか、 工芸なのか、せめぎ合う意匠の緊張感。 小袖(白綾地秋草模様)も、 漆芸(八橋蒔絵硯箱、扇面貼交手筥)も。 陶芸(器・茶碗)も。


     

  鶴下絵三十六歌仙和歌巻  俵屋宗達下絵  本阿弥光悦筆 
  長さ13m余。 緩く 早く、 太く、細く、強く、弱く、 鶴の飛翔にあわせ 光悦の筆も躍る。 みごとなコラボレーション。 山辺赤人「あすからは若菜 つまむとしめし野に 昨日も今日も 雪はふりつつ」

    

  夏秋草図屏風   酒井抱一 
 光琳の風神雷神図屏風の裏面に描かれたもの。 雷神の裏に、 雷雨に打ちひしがれる夏草と水流。 風神の裏に、 野分に吹かれて撓う秋草…  ちぎれて飛んだ。 表の金地(風神雷神図)に対抗して、 裏は渋い銀地…  何とも憎いあしらい。 しみじみとした秋の味わい。 

 

   秋草・月に波図屏風  鈴木其一  
 表に鮮やかな秋の七草、 裏には金泥で月と波が描かれている。 二枚の絹絵は裏打ちせずに太鼓張り。 よって 裏から光を当てると 表の秋草に金泥の月と波が映るという仕掛け。
 左隻 葛の花を浮かび上がらせる、仄かな月影。 想像してみてください。
 右隻 藤袴の後方から打ち寄せる、 波の音がしてきます、 お洒落ね。 キイツの機知。

  なんだか多すぎて まとまりません。 別の画集から みやびな琳派を拾います。 

  

  尾形光琳  孔雀立葵図屏風 2曲1双(展示11月5日~9日・11月11日~16日)
  華麗、 流麗、 金泥の輝き  淋しいblog も華やかになったでしょう。 以前どこかで遇ったか、今回はまだ。 羽根の細緻な描写、 間近で見なければ。

  宗達の金は光り輝くだけではなく、 玄妙(奥深く微妙)とある。 絢爛たる豪華さではない。 しっとり落ち着いている。 其一にも魅かれる。 やはり  どれかひとつは むずかしい。 書きかけの日記。 思いつきで足していきます。 間違いがあるかも知れません。 10/15に見ました。 

          

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??

2008-10-16 | こころ模様

  今朝から 我がblogに 画像がありませんでした。 小さな四角に×の表示。 みなさまの所に伺っても、 写真はなかったのです。 

  編集画面にも入れなくて  もうダメかと思いました。  

    ところが 

   この時間18:30  急に回復しました。  何故でしょうね

             兎に角  よかった  ぴょん! ぴょん  ピョン ・ ・ ・… 

                -☆-

  一週間の歌   ここから先は 節を付けて歌うように…
  日曜日に市場へ出かけ  月曜日は 片付けをして(大掃除 筋肉痛)~  火曜日に万葉講座♪♪(落下の雪に踏迷ふ 片野の春の桜がり、 紅葉の錦を衣て帰、 嵐の山の秋の暮れ~  …誰が哀と夕暮れの、晩鐘鳴イリアイナレば  今はとて池田の宿に著ツキ給ふ」 まで。 太平記の長~い一節を何も見ないで。  先月は先生が、 今月は京さんが すごい!。 聞き惚れました。 拍手!! 流麗なリズム感 )  
 
  水曜日は上野へ行って(管理人に付き添いフェルメール詣で、 午後 大琳派展・160余の作品 見応え充分、 消化不良が心配。 引き継がれ、 新たに生まれるもの。 本歌・ 本説取りのこと) 
  木曜日は  油絵描いた(PCの調子悪く 絵も上手くゆかず)  金曜日は健康診断(結果) ドキドキする 
   土ようびは おしゃべりばかり~~ 

 

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まったき味

2008-10-12 | こころ模様

          

    
      栗一粒秋三界を蔵しけり       寅彦

      栗のつや落ちしばかりの光なる   犀星

  
  無口になって皮をむき  栗ご飯のしたくをする。 
  一粒の重みと 丸みを帯びたかたちを 掌にのこして、 今年三度目の栗飯

      栗飯のまつたき栗にめぐりあふ   草城

   栗は 三界をしまっていて  ジンジクした  全き味がする。 

     故郷の栗の木、         栗食めば まして偲はゆ… 

 

    ※ テンプレートの魚は 秋刀魚らしい。 沼のクチボソに見立てましたが
   茶系ばかりでなんだかさみしいですね。 
     

 

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秋をさがして

2008-10-09 | 別所沼だより

           いつの間に もう秋! 昨日は
           夏だった……おだやかな陽気な
           陽ざしが 林のなかに ざわめいてゐる
           ひとところ 草の葉のゆれるあたりに

                     Ⅴ また落葉林で(抜粋) 立原道造
 
                 -☆-  

  雨が 秋の気分を刷いたので、 木々が 色づきはじめている。 楽しい予感!
  水辺に誘われたが、 今日は樹木を眺めて歩く。 奥に行って 面白いものを探そう。 ラクウショウ、 メタセコイアの他にも サクラ、 モミジ、 サワラ(ヒバ)、 ケヤキ。 コナラ… 知らない木がまだまだある。
 
  ミドリの中に 一部だけ枯れたような葉っぱの塊、 これは何?  梢に 褐色の葉が目立つもの。  後でわかった  アオギリの実。 
   写真は上手くいかなかったので  こちらで

                  
 
    御簾にとまる       

     寒露に  色葉イロハ
       
   金木犀の緑も 透けて 

    十月は 

   街中に 薫りが充満している

      
  

     水鏡を覗くと  吸い込まれそうだ。 底の方で 雲が湧く。
     クチボソがたくさん釣れる。 白鷺も羽ばたく。 

      

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木の実

2008-10-08 | 自然や花など

 
  夏のはじめ 佳い香りを振りまいていたヒメシャリンバイ。 あれほど咲いたのに、結実するまで容易じゃない。  枝先でマリンバの撥は控えめでした。

     どうしたのか  少な過ぎます!

   

 橋の下に 身を寄せるのは 
 蚊張吊草です。 寂しげな花も、 せ・め・て 見れば  褐色と緑の競演、 爽やかな線香花火。

 次なる写真は、ご近所の大きな木。 毎年きれいに実がなって。 お尋ねしてもなかなか名前が解らないのです。 いったい 何でしょうね。

 

  21:40  「モチノキ」 だそうです。 「このきなんのき掲示板」 で解決しました。  みっちゃんさん  鳥平@三重さん  ありがとうございました。   樹皮から  トリモチがとれ、 雌雄異株。  うちにもあるのに 実が生らないわけね。

 

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明窓浄几

2008-10-06 | こころ模様

          今朝のアンネ・フランク

   電源を入れると  アラームが鳴った。 大きな音は部屋中に響いた。 カン キャン カン キャン 踏切の警報音より刺激的な金属音でいたたまれない。 こんな事ははじめてだ。 何遍試しても、 警報とシャットダウンをくり返す。

  窓は、 今頃の、 曇り日特有のやわらかな陽で明るい。 問題は机のうえ。 プリントやらCD、 先ほどまで広げていたノート、 辞書、 眼鏡ケース、 分厚いカタログ、 詩集にカメラ、雑然と夥しい、 雪崩寸前のありさまに  「何とかしろよ! 」  几帳面な管理人の声がかかる。 すぐには片づかない、 また使うものばかり、 もういちど見るんだってば  

                -☆-

 あなかしこ PC大明神・・・・    とうとう 24時間サポートへ駆け込む。
  CDケースがキーボードの角にのしかかり、 必死で押さえつけていた。
  
  さっぱり片づいた机で勉強しなさいよ、 こんな事で電話して…  整理をしながら恨めしい。 どうにも懲りないユーザーのため、 PCは金切り声で訴えたのです。 
  ついつい 拡がっちゃうのよねえ      お粗末でした 

 

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入念な描写

2008-10-05 | アートな時間

 ジョン・エヴァレット・ミレイ展

  14年まえ、息子たちを訪ねた。 倫敦から北へ地下鉄を利用して、 ウッドサイドパークで降りる。 駅から10分くらい歩き、 道すがら公園を抜け小さな橋を渡った。 細い流れを対岸から見て、 はっとした。 水こそ少ないが、 植物の繁茂する感じは絵の風景によく似ていた。 
 滞在中、 朝夕何度も通ったこの道と、 小川や教会や、 森の緑を鮮やかに思い出せる。  実際のところは、 ホッグズミル川 だという。

  このとき Tate Britain にも寄った。  コンスタブルの「乾草車」を讃歎し、 何室もある入り組んだ廻廊を進みながら、 仕合わせだった。 隣りの11室に グウェン・ジョンとホイッスラーが並んでいた。 17室 シュールレアリスム。 マグリットに出遇った。 20室ジャコメッティの彫塑。 細い人物像が新鮮である。

  10室がミレイの展示、 ひっそりこじんまりしていた。  戯曲をなぞって、 入念な描き込みに心奪われ、 草々の色彩の美しさも惹かれた。 それ以上のものはなかった。 受けとる側の貧しさで、 浅い、曖昧な感想しか浮かばなかった。
  一方、 本歌は俳優や時代背景を変え、 シンプルな舞台になったりしながら劇場で何種類か観ていたけれども。
  後日、子育ての合間に東京で、 名画に再会した。 これもサラッと見ただけ。 忙しかった。

               -☆-

  「草枕」 は、 漱石の美術に対する造詣の深さ、情熱が際だった。 かつて、知らないことばかりで、 難解で、読書は挫折。 年を重ね ようやくきちんと読めた。 画家という職業も身近にいたし、 本は不思議なせかいだった。

  振袖姿のすらりとした女が、 音もせず、 向う二階の縁側を寂然として歩行アルイて行く。 余は覚えず鉛筆を落して、鼻から吸いかけた息をぴたりと留めた…

  東西問わず、 さまざまな文化や芸術について語られ 心に響く。 こちらが育った分、 美術も古典も理解し、 わずかに深まった。

               -☆-

  先日、 三度目のミレイ。 飽くなき描写、 筆づかい、 美しい色彩、植物の細緻な表現。 物語性のある画面を、 血眼で追った。 見応えがある。 かつて、 テートの作品は静かに、 ひとけなく納まっていた。 遠くのへやから、 児童と引率する先生の声だけが通る。 子どもたちは自由に模写もしていた。

    

 

  文化村の人だかりの中で、 オフィーリアはあえいでいた。 なかば口を開き、 小声で唄ったが。 声はとぎれとぎれで風に紛れ、 緑と青白い顔が浮かんだ。

 

きらきらした瞳 1746年の放免令なくなった銀貨 

  初めての説教、 二度目の説教、 微笑ましい。 「マリアナ」 ベルベットの質感。ポーズの意味。 ステンドグラスのマツユキ草 花言葉なぐさめ。 鼠が走る。
  「きらきらした瞳 1877」 紅いインバネスと宿り木。 「1746年の放免令」 劇的瞬間がリアルに。 犬の喜びも見逃せない。 「なくなった銀貨」(ディエル兄弟による木口木版) 細密な描写。 
 サインのデザインが目を引く。
  モリス、 ロセッティ、 ミレイ等、 ラファエル前派兄弟団を擁護したのはジョン・ラスキン。 その妻エフィ。 後にミレイの妻となった 「エフィー・ラスキン」 鉛筆、水彩、紙。 
  「わすれなぐさ」1883…手には勿忘草、 淡いピンクベージュのドレスに、 帽子飾りやリボン、 サッシュ、 どれも 「みずいろ」で印象的。
  「露にぬれたハリエニシダ1889-90」 ターナー、コンスタブルを思わせる風景画。
  
    スコットランドは 雨が色の輝きを与える濡れた小石のようだ  ミレイ

   最後に ミレイの使ったパレットが展示され、 大きくて、普通の4倍はありそうだった。 21本の絵筆とともに  痕跡もなく払拭されていた。 その絵肌のように徹底している。

  さらに詳しいご紹介は、 boa!さん、 すぴかさん へ。 画像配置など、お手数のおかげで、 楽しく拝見できます。

  80点近く 一気に観て、 交錯しているところもあるけれど。 一枚だけをゆっくり見たなら、 家に掛けたら どのように見えるのだろうか   主な作品

 

コメント (2)
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