2011年も残りわずか
言葉につくせない悲しみを乗り越えて 来年こそ
やさしい明るい年になりますように
立原道造のヒアシンスハウスと
別所沼の一年をみつめます
2011年も残りわずか
言葉につくせない悲しみを乗り越えて 来年こそ
やさしい明るい年になりますように
立原道造のヒアシンスハウスと
別所沼の一年をみつめます
世の中は鶺鴒の尾の隙ヒマもなし 凡兆
せわしい街なかに棲む 2羽のセキレイ
こどもが通っても 知らん顔
自転車が来たって へいちゃら
トットコ歩いて 何かついばんでいる
コンビニまえを 悠然と
慣れているセキレイ 水辺が 恋しくならないか
この川の石がみんなまるいのは
私の尻尾で敲タタいたからよ… 三好達治
尾を上下に振りふり 石橋を叩いて渡った
大きな世界地図だ
どれもこれも 丹念に染めあげられて
白すすき 吹かれけむりて地に昏るる 石原八束
線路脇のススキが 煙っている
そよ風もないのに 散りこぼれた
遠くから 列車が入ってくる
敏感な ススキの穂…
日あたりや熟柿の如き心地あり 漱石
晩秋の陽が あたたかい
巾広の葉に 銀色のうぶげが光る
マユハケオモトの おしまいの花
珍しくて 面白い花をいただいた
この冬一番の冷え -1℃ 水たまりが凍った
霜の花 拡大
霜晴れの青空が梢を際だたせ
目立たなかった奧の並木も 錦を着ている
桜も かがやき
ハウスの中は0℃ 暮れのことゆえ11時過ぎまで どなたも見えない
日向で本を読んだ
つよい陽射しを背中に受けると 暑くてヤケドしそう
遠い浮島に カワセミ 川鵜 白鷺のすがた
午後から 絶え間なく
・ お天気がよいので来ました。 朝日新聞で知ってから ずっと温めていた。
文学や詩的なこと 芸術は苦手、 たくさん話を聴いて詩集を読みたくなった。
あたらしい出会いがあり、 やはり出かけて来て こそ! よかった と力を込める。
・ 別所沼も 風信子荘もすてきな所、 近くに住んでいる人が羨ましい。 こんな家が欲しい。
・ 詩人で建築家のことを知らなかった。 これからもっと知りたい。
・ 外から見るより案外広い。 (窓を閉めていたので木の香が籠もった)その香に気づく。 借景の広がりを堪能した。
来訪 19名 ありがとうございました
ガイドは愉しく 元気をいただきました
アンリ・ル・シダネル展 埼玉県立近代美術館
離れ屋(ジェルブロワ)1927 (カーソルをあて拡大できます)
アンリ・ル・シダネル(1862-1939)、 20世紀初めに活躍したフランスの画家。 日本でその全貌が紹介されるのは初めて。
薔薇の庭、 木漏れ日、 青いテーブル、アトリエの窓の前に置かれたテーブル、月明かりの庭や夕暮れの家々の窓の灯り 雪の中の家 など
どの作品も、 静かな雰囲気でホッとする。 人物は描かずに、 いままでそこに座っていたり、 テーブルを囲んだ人たちの気配がする。 アンティミスト…身近なもの、特に室内画を情感を込めて描いた。
港のカフェ 1923
ひっそりと、 どことなく寂しげ、 でも温かい。
点描の穏やかなタッチ、 優しい色の混じり合いがそう感じさせるのだろう。 傍らの友が 「光りの微粒子…」 と呟く。 浮遊するやわらかな色彩が観る人を包み込む。
1901年 シダネルは中世の面影が残るジェルブロワという村に住み、自宅の庭を、さらには村全体を薔薇でうめつくそうと提案、やがて実現すると 「フランスでもっとも美しい村」に選ばれた。
青いテーブル 1923
プルーストの 「失われた時を求めて」の中で 登場人物のお気に入りの画家として アンリ・ル・シダネルが出てくる。 印象主義や新印象主義を継承して独自の画風を確立した。 近代日本の洋画家にも影響を与えた。 (美術館ビデオ 及び パンフレット参照)
アトリエの窓の前に置かれたテーブル 1936
拡大してどうぞ 左から ・朝 「モントルイユ=ベレー」1896
・運河「アミアン」 1901 ・室内「ジェルブロワ」1903
旅をしながら その土地の光を描いた。
月明かりのなかの輪舞 1899 リトグラフ
きのう私たちも リンゴなど並べ油彩を描いた。 シダネルの絵が頭から離れない。
とくに タッチや色彩のこと。 シダネルの幸福で穏やかな作風を真似たくもなるが、 これも個性。 その人らしい絵がよいのだ と思い直した。