別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

マーブル模様

2010-02-23 | こころ模様

 イタリアのカードセットも色鉛筆もプレゼントだ。 勿体なくてまだ使えない。 身近に置くだけでしあわせだ。 マーブル模様は都会の夕焼け、 レースに編んで詩人の心をふるわせた。 あかね色を秘かにとらえたさざ波にも似ている。

  一日の仕事のあとの水色の空、 そして夕やけが美しいレース編で西の空を飾ること。 もうとほいおもひではいらなくなつた。 夢がひとりでやつて来て、そのたそがれをやさしくする…     立原道造     

             -☆-

  マーブルは子どもたちに歓びを与えた。 薄墨の液に油分のついた針を浸してできる墨流し、 紙に写しとって遊んだ。 マーブルチョコレートもなつかしい。 おやつに焼いたパンやケーキ、クッキーもマーブル模様。 全体の3分の一をココア生地にして、 フォークでさっくりかき混ぜる、 思いがけない模様になって簡単にプロの味になった。 

          

   模様の異なるやきものも もらいもの 趣味の手作り品      

          パソコンで試したマーブル


  宇宙からながめる 青いマーブルもようの地球も、 国宝 曜変天目茶碗 も実物はさぞかしと思う。 こころ模様もマーブルな日々だけど 絶対見にいこう。 

 

     ※25日から しばらくパソコンをやすみます。

   
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贈り物

2010-02-22 | 自然や花など
       
       


          今年も ミモザをいただきたい…

        年賀状に そう書いてくださった あなたへ



           ようやく 一握りだけ咲きました

              ほとんどが まだまだ小さな蕾で

                うつらうつらしています

          

            悪戯な春風がブランコに乗って

              起こしに来てくれるまで

                今すこし  お待ちください

 

 

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ゆるやかに

2010-02-20 | 別所沼だより


          アダジオ      立原道造
       光あれと  ねがふとき  
       光はここにあつた! 
       鳥はすべてふたたび私の空にかへり
              花はふたたび野にみちる
       私はなほこの気層にとどまることを好む   
       空は澄み 雲は白く  風は聖らかだ

                

  旗はときおり青空をくすぐるようにひるがえった。 まぶしい春の陽がハウスを照らし、 裸になった高い樹木が見下ろしている。 

  風に翻り、 躍動する旗の力強さが私に生命のエネルギーを与え、 また私と共に立原が風に翻って生命を与えられていることを伝えてくれるので、 私に喜びが与えられる  (風信子ハウスの旗と喜び   永峰富一)
  
  建築家 永峰さんの一節のように生きる喜びに充たされる。 よいことがありそうな沼のほとり、 ガイドができて感謝したくなる。 朝から晴れるのは十日ぶりと聞いた。 釣り人や歩く会の方々、 走る人たちでにぎわった。

             -☆-

 熱心にご案内を読んでいる年配のかたに室内から声をかけた。  どうぞ中もご覧ください。 杖を手に  ここは何ですか… 説明が終わらぬうちにお顔がほころんでゆく。 ご主人が追いつづけていた夢に符合したのです。 

 ・ 大工でした、 何百軒もの家を造ったが体をこわしてからは息子に継いだ。 近くに越してきたばかりで知人もない。 話の合うひとはなかなかいないね と仰った。 沼を散策する楽しみに加え、 初めて知ったここ詩人の家 「風信子荘」。
 探していたのはこういうのですよ… そんな表情になった。 帰りのひとことも胸を打った。
  「私も詩を書く、 詩文が好きで… 」 
  八十歳、一級建築士のこの方も、もとより詩人だったのだ、 ものを創る喜びをいきいきと話された。 何とうれしい巡りあわせ  ハウスをこれからもよろしくお願いします。話の合うひとはきっとみつかります。 

 ・若い女性ふたり。 
 説明のあと、 ガイドは又も 詩のような道造の手紙を読んだ。 とても感動され
 「声をかけてもらわなければここに入らなかったと思います」 
 「毎日仕事に追われ、こんなうつくしい日本語を忘れていました。 こんなに優しい言葉をほとんど使いません。 これから少し向き合いたい」 
  傾きかけた陽は、 雨戸の十字を壁に結んだ。 その光りに詩人のメルヘンを感じて室内は驚喜していた。  

 ・ 穏やかなまなざしで 旗を仰ぐひと… 見覚えがある。 近づくにつれて確信した。 ヒアシンスハウスの会 建築家の永峰さんが入ってこられた。 (三年くらい前事故に遭われたそうだ、会報で知った)
 旗の躍動に ご自身の生命や亡き娘さんの夢をかさねられていたのを、こころ熱くして読んだのだった。 活字では何遍もお目にかかったがお話するのは初めて。 立原とおなじ東大建築学科卒業、 夢を現実に導いた重要な方だ。 人見知りのつよい蛙はとても緊張した。 「旗もあげてくださって…」 当番として当たり前のことをしたのだけれどとても喜んでくださった。 お帰りになってから 旗に寄せる思いに気づいてうれしさがこみあげた。 詩人の夢の広がりがもたらした、 しあわせなサプライズだった。 「こんど見かけたら お声をかけてください… 」 とは 感激の極みだ。 

  その言葉をお借りして 「生きる喜び、生命の喜び」 を、 小さいけれど明るい気持ちのよい部屋で多くの方と共感し楽しむ… 
  ゆるやかな時間がうまれる。  来訪者  23名    

 旗を降ろし雨戸を閉めようとすると  さらにおふたりが飛びこんできた。
  きょうも  ありがとうございました。 

  

   カワセミがいて ヨットが走る… 

     空は澄み  雲は白く  風は聖らかだ


 

 

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今朝の雪

2010-02-18 | 自然や花など

   淡雪は昼ころには溶けて、 予定どおりの絵画教室
   蘭はなくて スイトピーに変わった。
 

   このところ 寒そうな写真ばかりつづいて、近くのネコも全く寄りつきません。
   夢でもみながら 炬燵で丸くなっているのでしょう。 
     よく似た子ならニースの画廊にもいました、  探してくださいね。

                 

   お部屋に一枚いかがですか 


   これは よそのお宅に咲いています。  なまえがわかりません。 

     ミヤマシキミ

   小さな花が集まってこぼれそうなの  何の木でしょうね。 
   気になって仕方がない。 分かりましたら おしえてください。

               -☆-

 例によって 「このきなんのき」さんで伺ったところ 早速Kanon様がおしえてくださいました。 「ミヤマシキミ」 で 「スキミア」 の名で流通しているそうです。 秋には紅い実…  よそのお宅の塀際ですが楽しみに観察します。ありがとうございました。 古風なシキミは知っていましたが、こちらはモダンです。

 

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遅い春

2010-02-16 | 自然や花など

    

 

   お寺の枝垂れ梅が咲き匂っていたので 門の前から拝んできました 

     さて 河津桜はいかがと立ちよれば  
   

   

   まだまだ 冷たい春だこと
     こころなし蕾もふくらんで… と 思いたいけれど  あと一息ですね
   天気予報で このあたりの雪はことし七回…  やはり寒かったのです 
   きょねんの今時分、 花はみごろでメモ魔!の写真にあるから
  はっきりしている。 

 

 

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硝子の向こう

2010-02-15 | こころ模様

     

   三分咲きだったご近所の河津桜も いまごろ冷たい雨にふるえていることだろう。 一雨ごとに春がちかづく。

  毎日寒い。 あたりはまじりけのない純粋なものになったか、 余分なものがみえなくなって、 冬こそ凛と冴えた お方かな。 昼頃からこまかな雨が降ってきた。
  暖房をつけて部屋のガラスに靄がかかる。 水滴がたちはじめ、 乾燥よ…  サヨナラだ。 目尻がよろこぶ。 曇ってしっとり、 あたたかなベールに包まれてこころも潤う。  湯気の硝子に絵を描いたり、 英語のスペルを綴った遠い日もある。

  おぼろな景色をうちから眺めるのも、 常とかわってこころたのし。 蒸気で白みはじめる硝子戸を追いながら、 いつか読んだうたがのぼった。


      さよならと梅雨の車窓に指で書く    長谷川素逝 

  情感たっぷり ほどよい湿り気…
  梅雨のころ、 列車内のひとと見送るひとと…  窓ガラスの向こうとこちらでこころがかよう。  素逝は 戦災で家を焼かれ 結核になり39歳の若さで没した、とある。 
  痛々しい 
はかない… 

                -☆-

 

    

  歩道沿いの小さなケースに、 月替わり?で 子供たちの絵が掲示される。 それを楽しみにそぞろ歩く。 今日の一枚 「しくらめん」 
  
  写真は 硝子越しで向かいの銀行まで写った。 

  抽象的  迷わずに感じたままを描いたのがいい。  紫と黄色の対比…
  インターナショナルスクール 一年 星野君の作品 
  とくに気に入って だまってblogに載せました。 どこかで見てるかなあ…

  街角のガラスケースにさり気なく。 ミニギャラリーに学んでいる。 佳い絵ばかりだ、 とくに子どもたちはのびのびしている。 うらやましいほど闊達。 家で三色並んだシクラメンを、 まだ描かない。 

  と書いたら 今は本降りになっている。 
   硝子の向こうで野鳥がさえずる、 ヒヨドリが呼ぶ。  
    

 

 

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別所沼の四季 Ⅱ

2010-02-13 | 別所沼だより

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<雪降れり時間の束の降るごとく…波郷。カモメでにぎわった2008

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  時折小雪の舞う寒い日 でも気をよくして
  アルバムのつづきを仕上げる
  華麗なバンクーバーの開会式に見とれ日付が変わってUP 
   
 本日の曲は アルカンジェロ・コレッリ(コレルリ)作曲
       ヴァイオリンソナタ ニ短調 Op.5 -第12番 「ラ・フォリア」です 

         -☆-
  
 皆さま しばらくの間、音が出ませんでしたね。ごめんなさい。
 ご指摘を受けるまで分かりませんでした。蛙は心根が悪いから聞こえないの、そう思ってしょげていましたけどidの問題でした。
 Sakura先生ありがとうございました。
 やはりBGMがついてこそ うれしくなります。





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別所沼の四季

2010-02-11 | 別所沼だより

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<落花の雪… 鬱金桜の咲きはじめは薄い黄みどり、やがてほのかな紅をさしている

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 ぐずついたお天気に出かけるのも躊躇して写真を整理しました。
 小さな画像にカーソルをあてれば絵が変わります。
 BGMは まだ鳴りません。ご自分の鼻歌でもどうぞ。
 ソースはSakuraの勉強室からいただきました。
  いつもありがとうございます。

        -☆-

  お風邪をひいた方や花粉症で歌えない方のために
   やっと今、音楽をつけましたので BGMをご利用ください。
   曲は ドヴォルザーク:弦楽セレナーデ ホ長調 作品22 第1楽章




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春の水

2010-02-08 | 別所沼だより

  今日の別所沼
   あたためられて やわらかな水だ 
    冬の冷たさ硬さが消えて ゆったりしているようだった

    釣りびとは翡翠がいても気にもとめない
          魚籠のなかで クチボソが身を寄せあっていた 

 

       

 

    昃ヒカゲれば春水の心あともどり    星野立子 

       昃… かたむく 
    陽がさせば春めいた気分 陰れば身をこわばらせて
     当分 春と冬は行ったり来たりする

 

   

    沼風が魚くさい匂いを運んでいる  寒い時季には感じなかったこと
     フェンスは縞模様を落として うれしそうに幹まで登った  

       -☆-
   

            

 今日の友だち    拡大       イケメン揃いだ

 

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春の匂い

2010-02-06 | こころ模様


    早春の星のやさしさ雪後の天     森  澄雄 


 
   

 雪に遇って 生き生きとした街路の椿。 春の光りにかがやく。

 まだまだ寒いけれど、 春だと聞いてなんとなく和らぐ、おだやかになる。

 

   
   ポットの花は 春爛漫。   
      障子の影ものどかになってきた
    麗らかなさえずりがして


    萌えでる春  摘み草  蓬…  すごそこにある。    

 

  

  豪雪のニュース。 強風、 展示する写真の用意をした。 
   ずいぶん撮った。 なんども通って出逢うチャンス…
    季節の匂いを届けたい、  折々が思い出された。

 

 

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初雪

2010-02-02 | 自然や花など

 

  
     雪よ  青ざめた夜のめまいよ…    (ルイ・アラゴン)
   

    …… 。

  眠るまえカーテン越しに見あげると しきりと降っていたけれど、 
  起きてみれば積雪 2,3㎝。 たったこれだけでも 記念に写した。
    うちのロウバイは咲き忘れている。

 

     蝋燭のうすき匂ひや窓の雪     惟然

 はっきりと ことばにはできないけれど  イメージはなつかしく浮かんだ。 
 鼻先に、 ロウソクの匂いは残っている。 雪あかりや炎の色も。 

 

   

      雪の下短かき歌をくり返す     綾子

  閉ざされてドラマがうまれた  卒業式の雪の思い出

      春遠し…   まだ幾度か降るのでしょう
  

    メトロポチャーン美術館で 雪持松 展示中です

 

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甘雨

2010-02-01 | こころ模様

 

  早いもので きょうから二月  
   雨乞いが通じたか ようやくのお湿りに 
   ロウバイも 蛙も落ちついております 
    夜半は雪になりますか どうか…

    古語では 「湿っぽい」を 「つゆけし」 とか申します
    つゆけし…   きれいですね

   きのうは あたたかな春の陽気で  電線に露が歌っておりました
   雀は古語で ずばり  「稲負鳥」イナオホセドリ とか 
    「田畑」 の呼び名もあるようで  おもしろい



     ひさびさの雨音に 
        以上 辞書からのうけうりにてお茶を濁しましょう  
   

   
      

    

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