別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

大ガラス

2006-08-30 | アートな時間

 
  そこはホテルの18階  スタジアムが翅をひからせ
  シフォンのような雲のまえを  蚊になったヒコウキが移動する

      昼下がりの街…

   マルセル・デュシャン の「大ガラス」 に 押し寄せる家並み 
   
 料理の影も 食べるひとも  のみ込まれ
   
   あちらとこちらで  宙に舞う 昼餉 
      
     ダダとシュールの  かわった味がする  

 

 

 

 

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先輩の虫Ⅱ

2006-08-27 | 別所沼だより


 蝉しぐれと車輪の音 沼の南側をバスが通る。  騒音も木立に和らげられて遠のいていく。 まったく気にならなかった。
  ハウスの窓を開け放つ。 蛾が待ってましたとやってきて、縞柄のうえで休んでいく。揺すっても、振りまわしても動じない、クッションから離れない。 よほどここが気にいったらしい。  大きな蜂まで飛び入りして大騒ぎになった。
    

                -☆- 

 つかのまをここで過ごした、ここの空気を吸った。 寝ころんで雲の行き来を眺めたに違いない。
 「そこはよい見晴らしであつたから 青空の一ところををくり抜いて皿をつくり 僕たちは雲のフライなどを料理し…  
  花粉と蜜は 僕たちの調味料であつた。 
 -略-   
 さて、このささやかな食事のあとで、きれいな草原にねころぶと、僕の切り抜いたあとに晝間の月があつた。 それをあなたはハンカチに包んで大切さうにうちへお土産にした… 」  一日 立原道造 

 道造を追体験する。これほど長く沼の畔にいてもまったく飽きない。 指南役のkさんも、 この草を刈りとって、道造のように寝ころんでみたい。 と言った。  

 初めてあったkさんと 意気投合しガイドを終える。 来場者6名 
 日誌をみると  多かった日は500名以上とある (数え切れない、多国籍言語とメモ書きしてある)  はとバスの方が来た日、など 団体さんが来ると300名とか 特別なのだろう。 

               -☆-

  昼食は交代で。 塩鮭の匂いは道造の詩に似合わない、 持参のお弁当を外のベンチで食べた。 沼風が気持ちいい。 ミズスマシが泳ぐ。 向かいの店から蒲焼きの匂い。 浦和はむかし、 ウナギがたくさん捕れた… 

                -☆-

  kさん  昨日はお世話になりました。 ご希望の職業に就いて この紙魚クンとも友好的なお付きあいをつづけてくださいね。  あなたの企画展を拝見する日を楽しみにしています。 ヒアシンスハウスでいっしょに過ごした夏を、 ずっと覚えているでしょう。 またお会いできたら幸せです。                       

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先輩の虫

2006-08-26 | 別所沼だより


 先輩(学芸員を目指していらっしゃる愛らしいお嬢さんでした)について、初のハウスガイドを体験した。 若い先達と語り合い、時々持参の本を読み、 飽きると窓からゆきあいの水辺を写して。 楽しい一日でした。

             -☆-

  夏草の匂うハウスの入り口、敷石は14枚あることを今日知った。  ソネット(4/4/3/3または4/4/4/2)の14行詩に由来する。 若き建築家の夢を継承した人たちのこだわりを、一歩一歩かぞえて確かめた。

  雨曇り、のち晴れ間がのぞく。 気温27℃くらいか。 ゆうべ 蟋蟀のこえがした。 別所にも秋は一気にやってきたようだった。 蜻蛉が群れ飛んでいたし、 沼の風も、どことなく夏とは色合いも涼しさも異なっている。 蝉時雨も尋常でなく、 その終わりが間もないことを告げている。 

 お客が見えると ふたりとも立ちあがって 「どうぞ」 と招き入れる。
 横浜からのご一家。 ハウスについて3月掲載の日経新聞を持参した。 奥様が道造のファンで子供たちに文学散歩をと、 念願が叶ったことをたいそう喜んでくださった。 関心を持って遠くからいらしたことを、うれしく思う。 

  道造の詩集にちっちゃな虫をみつけた。 紅い埃のように小さいのが動いている。 指で触れると虫は潰れ、 本に染みが出来た。

  「これはしみと言って 古書などによく付く虫…  とくに糊気を好むのよ」と、(ガイドの)若い先輩に、 人生の先輩が初のお福分けをした。 すぐに電子辞書で調べてくださった。 紙魚・衣魚・蠧魚 と出ていた。

 家で調べなおすと、体長1㎝くらいとあった。 昼間見たのは、赤のボールペンの先で、かるく押してできる点くらいの大きさの虫。 あれは何だろう。 古い書物によく見かける赤っぽい虫は…  調べ虫さん 教えてください。     つづく

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結び文

2006-08-25 | 自然や花など

 去年の烏瓜、 実を開けると乾いた納豆のごとく固まっています。
 その種の一つを見ると「ふみ」を結んだような形をしている。
 京さんのblogで知りました。 拡大写真をご覧ください。

むすびふみ ゆかしい名前…  花言葉は よき便り と。 心ひかれる。
 花はこちらへ 実(ミ)はここ  蔓はこっち タネはそのまま ここで 
    しつこいなあ    烏瓜ファンなのでね。
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美しい村

2006-08-23 | 別所沼だより

                       追分の立原道造
  その村には ゆふすげといふ黄いろな花が落葉松の林のなかに 三時すぎると明るく ともつた 僕はそれを折つて歸るのであった 或るときは あくる日の手紙の押花に 或るときは…  追分村・八月の歌 立原道造 より

 深澤紅子の 道造の「ゆうすげ」を さがして歩く。 道にも林の奥にもいくらでも咲いていた。 ゆうすげは黄色、 よく似た野萱草 ・ 藪萱草ヤブカンゾウもたくさんあった(黄みがかったオレンジ色)。 万葉では 忘れ草で登場する。
  忘れ草垣もしみみに植ゑたれど醜シコの醜草シコグサなほ恋ひにけり 
 
巻12・3062 恋の苦しみを忘れるという、忘れ草を垣にあふれるほどびっしりと植えたけれど、なんという、ダメのダメ草なんだ。効きめなんかありはしない。
 やっぱり、恋いこがれつづけているじゃないか。 万葉集花語り 清川 妙著 小学館より
    訳とともに忘れられない。 ユーモアたっぷりにぼやいている。 

  軽井沢の駅を出ると、ヘブンリーブルーの朝顔が迎えた。 落葉松の林をぬけて…  雲場の水にも、おなじあわい藍とみどりの翳が涼しい。    鴨やオシドリが近づいてくる。
   バンの脇腹に白い斑点、黄色い足、 嘴と腿に朱色。 愛らしい雛。 親鳥は低い厳しい声でヂャッツ、チャッツと警戒し、片時も離れない。 コゲラもカイツブリもみた。 

 
  中程にせり出すモミジは、絵はがきに欠かせない。 いつも主役だ。 
 バレリーナのように、つま先立ちで長い腕を伸ばしている

 
 葉がくれに青鷺が。 端正な姿を水面に映して羽づくろい。気品ある姿は一幅の絵。 近づいても逃げなかった。 カメラのまえで、きちんと ポーズをきめた。

 せわしない黄セキレイ。 堰のあたりを昇り降り。 間近で初めてみた。 尾羽を忙しく振って三好達治の詩を思う。

 「この川の石がみんなまるいのは
   私の尻尾で敲タタいたからよ」
           
「鶺鴒」より 抜粋

 女郎花のそよぎ、 黄色な群れが郷愁をさそう。 むかし見た風景だ。

 高原に、 はやい秋をたづねる。
 
もう、吾亦紅が咲いている。 薄も蘇芳色を揺らしてる。 青いドングリ、  赤とんぼは細いからだにネオンをともす。 


  この道を、若き詩人も作家もみんな歩いたと、  雨上がりのぬかるみをゆく。 想いを馳せる。

 からまつの林を出でて、からまつの林に入りぬ。からまつの林に入りて、また細く道はつづけり。
       
北原白秋 「落葉松」より抜粋

 白秋はこの詩の注に次のように記している。
 「落葉松の幽かなる、その風のこまかにさびしくものあわれなる、 ただ心より心へと伝うべし。 また知らん。   その風はささやきは、またわが心のささやきなるを。 読者よ、 これらは声に出して歌うべききわのものにあらず、 ただ韻ヒビキを韻きとし、匂いを匂いとせよ」  
   

 雷が遠のいて、 浅間もすこしだけ微笑んだ。 

 雨あがりのしづかな風がそよいでゐた あのとき / 叢は露の雫にまだ濡れて 蜘蛛の念珠オジュズも光つてゐた…  (一部抜粋)
 SONATINE №2 虹とひとと 立原道造 

  田んぼ道で、 熱いみそ汁をいただく。 ここまでお湯を背負っていらした皆様、 ありがとうございます。 
 ごちそうさまでした。 

 しなの鉄道、追分駅に”あたらさん”編集室がある、あいにく閉じていた。

                                               
 節黒仙翁、ダリア、水引草、桔梗、ヤマボウシの実、 つりふね草、現の証拠の白い花、レンゲショウマ、葛のはな。ツリガネニンジン、黄華鬘キケマン季節の花300

  泉洞寺(歯痛の石仏)、 郷土館で聴いた追分節、堀辰雄文学記念館では
 特別企画展 堀辰雄と旧軽井沢 ~避暑地・K村・夏の日々~ 12月26日(火)まで。  書簡やエッセイ  ノート 原稿  作家たちとの交流を見た。 
 きのうのたいせつな思い出を ここにしまっておく。 
 

 

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村はずれの歌

2006-08-22 | 別所沼だより

     
     咲いてゐるのは みやこぐさ と
      指に摘んで 光にすかして教へてくれた ――

      右は越後へ行く北の道
      左は木曽へ行く中仙道

      私たちはきれいな雨上がりの夕方に 
             ぼんやり空を眺めて佇んでゐた

      さうして 夕やけを背にしてまつすぐと行けば
      私のみすぼらしい故里の町

      馬頭観世音の叢クサムラに私たちは生まれてはじめて
      言葉をなくして立つてゐた   
           夏の旅   Ⅰ 村はずれの歌より   立原道造                   

                 -☆-

 なんとしても参加したい。 蛙の願いはおかげさまで届いた。
 いわば同人誌の仲間だけという集いに、見境もなく混じってしまうことは、とても敷居が高いのだ。 しかし、ヒアシンスハウスの会・北原立木先生(文芸誌『孤帆』主宰)は快く受け入れて下さった。
 連載500回、800字、26年間つづいた先生のエッセイは 「うらわ朝日」 で毎週日曜日、真っ先に楽しみに拝読していた。 きれのよい簡潔な文章は魅力的で、エッセイの書き方をこっそり学んだ気がする。

                   -☆-

   ハウスガイド・ボランティア養成講座    番外編
 「浅間山に入道雲が湧き、夏草の匂いがする …立原道造が歩いた道・軽井沢から追分へ…」 ご案内は 楠見邦博さん (文芸誌『孤帆コハン』同人)

  あたたかく迎えられ、 初顔も最初から気分がいい。 フレンドリーで、ユーモアに溢れ、秘めたものがある。文章を書くことが好きで好きでたまらないという方々と肩を並べあるく。 おそれおおいこと、 それだけで幸せになる。 

 しかも
、どなたとも話すことができた、というより話しかけて頂いた。  おなじ想いにつながれる方たちとの旅は、 かくも面白く、刺激に満ちて愉しいものか。
 内気だった少女も いまや初対面の仲間にかこまれ堂々と自己主張している。 この変わり様に、自ら驚いている。  

          -☆-

  参加者14名、 行程13㎞ 時速3キロのカントリーウォークは案内人氏の地図や、コメントに凝縮され、心地よい疲労感とともにいつまでもこころに残るはずだ

 道造と対話するような気持ちで臨んだ。 雷雨にも逢った。 
  旧近衛邸、 雲場池、 長倉神社、 遠近宮オチコチミヤ(信濃なる浅間の山に立つ煙遠近人のみやはとがめん 在原業平)、 一里塚、 追分宿郷土館、 文学の道  雨上がりの道を若き詩人が作家が、ひょいと横切っていきそうな錯覚を覚える。 
 堀辰雄文学記念館、 昨年から想いつづけた場所だ。 泉洞寺、追分・分去れワカサレの碑、 追分原では浅間がよく見える麦畑に立った。 白い蕎麦の花と、蘇芳色の薄が群生する。 そのうしろから ゆっくりと、 浅間は顔を出した。

  アルバム公開は またあした…

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くすだま

2006-08-12 | こころ模様

  薫籠カオリカゴ 薬玉クスダマ  かごの中に匂い袋みっつ。 清々しい香りが風に乗る。 こころを和らげ 暑さを忘れます。
 友の贈り物は、 すてきに響きあったあの方を思い出させます。

 皆人の花や蝶やといそぐ日もわが心をば君ぞ知りける 

 端午の節句、 皇后様の姫君や若宮にたいそう綺麗な薬玉が進上されましたが、 ご気分のすぐれない皇后に清少納言は、 胃にやさしいあをざし(青稜子)に心をこめて 「馬が柵越しにやっとの思いで畑の麦を喰むように わずかでも召し上がって下さい。 お身体が保ちませんよ」と、 ご覧にいれました。 
 すると皇后様は、 感謝を込めて (あをざしをのせて)硯箱の蓋に敷いてあった青い薄様の、鳥の子紙をちぎって 「私の気持ちをよくわかっておくれだったねえ」と お書き遊ばした、なんともすばらしい
            
            -☆- 
   
 「三条の宮におはしますころ、五日の菖蒲の輿コシなど持てまゐり、薬玉まゐらせなどす。 若き人々御匣殿ミクシゲドノなど、薬玉して姫宮、若宮につけたてまつらせたまふ。いとをかしき薬玉ども、ほかよりまゐらせたるに、青ざしといふ物を持て来たるを、青き薄様ウスヤウを艶なる硯の蓋に敷きて、(清少)「これ、籬マセ越しにさぶらふ」とて、まゐらせたれば、
 (宮)「皆人の花や蝶やといそぐ日もわが心をば君ぞ知りける」
 この紙の端を引き破ヤらせたまひて書かせたまへる、いとめでたし。
    枕草子二二五段

            -☆-

  友は想像力ゆたか、 いつもこまやかな気遣いをくれる。 蛙もこころだけはたっぷりお返ししたい。 ひびきあう快さ、いつまでもつづけたい。

 お盆のおやすみと、 あわせてパソコン交換のため、 すこし長いおやすみをします。    薫りにのせて ここでお会いするしあわせを こころから感謝いたします。
 参考資料  枕草子解環  萩谷 朴 著  ・  新版 枕草子 石田穣二 訳注  

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蜘蛛のいと

2006-08-06 | 自然や花など

  『暗くなったら来てください… 』   
     『一緒に行きます… とりあえずご連絡… 』  

 相手は 『暗くなるまで待って! 』 と言っている。 まるで、 むかし観た映画じゃない  ヘプバーンがキュートでけなげで、スリル満点だった。  暗闇のおかげで彼女は助かったのよね。 (予告編が見られます。音量調節を!)

  ハイハイ お望みどおり  宵闇せまる街をめざした。  
  なんだ そうなの   まえから 言い続けてたもんね

  『うちの方、今年はぜんぶ抜かれました いろいろ問題あるみたいで… 楽しみにしてたのに残念です』  「では 自分で探します」 

 そう交わしたばかりなので あきらめていました。
  ところが 『カラスウリ見つけたよ!  近くにあります  もうたくさん咲いてますよ…  暗くなったら… 』 と言うわけ。 

 本日19時45分 彼女といっしょに、 闇に咲く妖しい花を確認。 高いところに十くらい、 繊細なレースを広げて 直径5センチほどです。 妖精に逢う、 真夏の夜の夢 ようやくかないました。 
ぬばたまの… ねらいをつけて写した。

 蔓はところかまわず触れたところに根を生やすそうだ。  すてきな花じゃない。
 朱い実 も好きなのにと、厄介者あつかいを嘆いた。

 帰って写真をみれば、 歌舞伎か手品師の蜘蛛の糸よろしく踊っているではないか。 
役者も練習不足、 糸は顔にかかるものまである。 どこか可笑しい花だった。





追記 2011.11.19

 みなさま カラスウリがお好きですね。 いやはや熱い! 
頂きました大切なコメントをここに再現いたします。
ありがとうございました。


最初は押し花 (sora)2006-08-07 08:04:00
 5,6年前地域の文化祭に出かけ、押し花の展示で知ったのです。 この目で見たいものと思っていました。 一昨年から花にようやく出会いました。 夕方咲きそうな蕾の在り処に目星をつけ、暗くなってからカメラを持って行くのです。 他に、もう一種類のカラスウリの花を見つけました。この糸状のものが余り自由ではなく統制? 取れているような…

 一花びらから出る糸状のものの淵がしっかりしてこれよりやや糸が短め、扇状に開くのです。でも私は、こちらの方の繊細さが好きです。午前3時ごろまで起きて写真を撮りました。
その頃はもう咲き終える準備をしておりました。
 
今年こそ (ルピナス)2006-08-07 08:56:36
 楽しいプロローグで、烏瓜を楽しませていただき、ありがとうございました。 烏瓜の花、一度咲いているところを見てみたい! 繊細そして妖艶にも見えるそのレースが踊り定まるまでを。 駅までの道の植え込みに、毎年、しぼんだ花を見ているので、今年こそはと。
”暗くなるまで待って”ぜひ、見よう。でも、ふしぎなことに、その場所に烏瓜がなったのを見たことがないのです。単なるタイミングの問題でしょうか。 
 
確かに! (sora)2006-08-07 18:04:37
 ラグタイムさんの表現は、サスペンス!  暗くなるまで待って…、え? どうして?
ぐいぐい引き込まれる書き方です。 そして咲いている時の表現では、 歌舞伎か手品師の蜘蛛の糸よろしく踊っているではないか。 役者も練習不足、糸は顔にかかるものまである。ちょっと可笑しいわね。ひとりで暗いところで咲いているなんて、ケチっぽいわね。

 だんだん時が経つと、あの糸状の花びらの先が、ピンと張られて満開になるんですよ。
そんなところも、自分勝手と言いますか?面白いです!
それから先ほどの扇状に開くというのを訂正します。花びらがこの写真より広くて糸が短いというイメージです。去年の写真を引っ張り出して見直しました。あれは赤いカラスウリではなくて黄色のカラスウリのようですね。ごめんなさい。
 
 暗くてハッピー (ラグタイム)2006-08-07 18:26:20
 投稿入れようとしたらsoraさんのコメントが入りました。びっくり! 夕飯の仕度を終えて食事まで間があるのでお返事書きます。 レースの押し花、見たいですね。汕頭刺繍を思いました いかがですか
 烏瓜もいろいろあるのですね。 余所の写真は糸がくるくる巻いていました。コイル状に。
 絵に描いた烏瓜が残っているはずです。探して庭に蒔いておきます。
  
 
 暗がりにご注目! (ラグタイム)2006-08-07 18:35:40
 ルピナスさん 種を見つけたら差し上げます。どんどんはびこって、やはり、ごやっかい掛けるのかも知れません。 去年たこさんが、青いつぼみの開き掛けを水に浮かべて観察してました。試してみましょうか。  
 
レースの価値 (boa !)2006-08-09 05:52:47
「蜘蛛のいと」のタイトルで、お盆を控えて芥川の作品を思い浮かべる早とちりをしました。ドラマチックな滑り出しで・・・・楽しませていただきました。

KAWAZU さんの眼は、まるで幼子の純な目ですね。今日はしみじみそう感じました。烏瓜の花のしぼみを目当てに蔓を手繰り寄せて引っ張る私の姿は、「安達ケ原」の世界と映ることでしょう。
 昨年の白い蔓の烏瓜の絵をすぐ思い出しました。あれは、この花の姿のイメージも重ねられていたのだと今気付きました。 撮影の写真で見ると抽象画をおもわせますね。 私も1本の蜘蛛の糸を遠くないヨモツヒラサカを超す日のために残しておくことにします。
 
起・承・展?結 (鳩ねず)2006-08-09 07:22:16
 夏休みになると来客に備え片付け物をしなければならない習性が抜けなくて、何故涼しいうちにしないのかと我とわが身を恨めしく思いながら忙しく過ごしておりました。
 初め私も芥川を想いうかべ、浜木綿の花のようなくるくるした形でどうして?と早とちり。2枚目の写真でなるほど糸を張り巡らしてしっかりちゃっかり他の植物を頼って生き延びるんだわと分りました。ごそごそした藪の中に生き残ったものが 秋になって魅力的な色と形の実を見せてくれる。それを鴉が啄ばんでいたのでしょうか? それともカラスのようにしぶとく逞しいの意味でしょうか?
 でも、烏瓜は起承転結にサスペンスがある一生ですね。 まるでトンボや蝉のそれのように。 烏瓜の花言葉は「よい便り」とか・・・
私は呼継茶椀のどの部分に当たるのか分らず「よい便り」を書けないでいますが、「起」にも「承」にも・・・・
それぞれにまた烏瓜にも似た細かい起承転結があるのだと妙に納得しました。どきどきさせられる蜘蛛の糸でした。
 
 蜘蛛の糸 (KAWAZU)2006-08-09 18:54:16
そうまで言われますか。 バイリンガルお茶目な hag!さま  
 遠いむかし、カエルを気絶させ ずいぶん遊んだことも忘れ、糸が降りてきたらまず跳びつきます。 罰があたるでしょうか。 時効はないですね。
 一枚目の写真 吹き出してしまいます。 うまく踊れない、あわてふためく役者です。
 
 よい便り (ラグタイム) 2006-08-09 19:04:12
 こちらもやはり、お盆の準備、 急に焦っています。 烏が食べるくらいの小さな瓜でしょうか。カラスビシャク、カラスノエンドウなどみると。
 起承転結。 深くこまやかに分け入るとさらに、またその中に 起承転結が。 訳も分からず日記を書いています。綴り方教室です。
 いつもよいお便りをありがとうございます。

 

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記憶

2006-08-06 | こころ模様

 去年、通りがかりにもらってクレオメの種を蒔いた。 
  庭で3本も芽を出して、立派に咲いた。
 
  久しぶりで クレオメの古巣に立つと、抜かれたのか、影も形もなかった。 

             まいとしここに  愛らしい花を咲かせていた
             そのことを知っている  思い出せる  
              これからも  この花を見たらば
                力いっぱい 咲いてたって
                     かならず  きまって 思いだすよ       
         
 きょうの暦
         広島平和記念日、  広島原爆忌
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虫めづる

2006-08-04 | アートな時間

 女性も虫ずきのひとは結構いる。 わがブログにもそんな姫君がたくさんお出かけになった。 みにくい毛虫が、 思いがけない変身をとげる、なんと神秘的。 計り知れない不思議だ。  翅のうつくしさは言わずものがな。
 髪を耳にはさんで、熱心に見入る。 
 「人は實あり。本地尋ねたるこそ、心ばへをかしけれ。 堤中納言物語 蟲愛づる姫君 」 
 おなじ心地がする。

  写真は  藤島武二 「蝶」 1966年発行  原画は1904年の作    乱舞する蝶の数、 大小20頭ばかり。 これだけいてもうるさくない軽やかさだ。 日本画的。 ロマンに満ちている。 40年も経て、切手はすこし汚れている 
  彼は花や蝶を愛し、2000もの蝶を描いたそうだ。 「蝶供養帖」もある。

  藤島は与謝野鉄幹が主宰した「明星」や、晶子の歌集『みだれ髪』(1901年)の表紙でおなじみ。 流行のアール・ヌーヴォーを取り入れた。  晶子の「雁来紅」※ の挿絵は、髪に百合をかざし、 やわらかに波打つ巻き毛はまるでべつの生き物のようだ。 甘美な夢をみているのか、この女性はアルフォンス・ミュシャ(1860-1939)の「サラ・ベルナールを讃えるポスター」 を模している。 
  切手はほかに 黒扇 がある、 原画は1908-9 (M41-2)の作品 ブリヂストン美術館所蔵。

 追記  ミュシャのポスターはこちらで  昨夜のNHK迷宮美術館ではミュシャを取り上げていた。 大阪堺に美術館があることも知った。 
     ※ 雁来紅 ガンライコウ 雁が来るころに葉が紅色になるところから ハゲイトウの別名        
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それいゆ

2006-08-01 | 自然や花など

 梅雨は明けたものの、高原ぐらしのような日々である。最高気温24度。 陽はとおく、汗もなく、蝉の声もない、さわやか且つ静か。
    子供たちの夏休みは海外にある。 
        
     -☆-

 八月になりぬれば  夏の絵日記もそろそろ形をなして 
     一日でも休むのが惜しまれたあのころ
  江の島の海水浴 浮き輪 水泳帽 
   ホタル狩り ゆかた うちわ  ぬり下駄 紅い花緒

  カエルを餌に!!! ザリガニとりの草いきれ  玉蜀黍のhana
    玉虫の背なかに虹がある  矢絣模様のカミキリムシ              
  凌霄花ノウゼンの花  菩提樹のハナ  向日葵の天蓋 
     ダアリアのかげ・・・   誘蛾灯  蜻蛉の顫ふこころ

  炎暑のきいろ 甜瓜マクワウリ  夕顔のはな 茗荷の子
        胡麻の花 ジギタリス・キツネノテブクロ・・・
 
   「それいゆ」のデザイン画(中原淳一
       従姉妹が縫うワンピース
        あこがれができあがるまで 見張ったあの夏
                                            ※それいゆ(仏)太陽 向日葵 
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