別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

課題曲

2015-11-28 | 別所沼だより

 いつものように北口から入って
  そう レッドカーペットを進むように南へ急ぐ 
  メタセコイアの落葉に混じって枯枝が、 ポキポキと靴底にこころ良い。 青い実もたくさん落ちている。

  

 ハウス周りも 先月より彩りを増したよう

 

 あたらしい扁額は さっそく風信子荘に馴染んでいる。
 ロダン大賞展優秀賞、高村光太郎大賞展優秀賞など多くを受賞された彫刻家
 本多貴侶先生の作品だ。

 

 毎年東側は 少し遅れて染まってゆく 

  朝の気温2度3分  快晴の空 きりりとしまった別所沼です。

めずらしく半日ガイドの日、 

・ ヒアシンスハウスの夢まつり もう終わっちゃったの… 楽しみだったのに急な用事が出来て残念。男性
・ いいですね。 狭いなんて思わない、こんな部屋がほしい! 
・ 建築のかたは名古屋から。 東京へ出るならぜひとも来たかったハウスです。 所属する合唱団で立原の「またある夜に」を歌いました。機関誌にヒアシンスハウスを紹介し、図面で見ていたものの「この地に来てはじめて解る空気感や、建物や家具の細かな作りにも触れることができました」と感慨深く話された。思い覚ましていらしたのですね。  

  合唱団HPなど拝見し、 立原の詩の形式はソネット、14行詩にちなんで敷石は14枚です と 付け加えなかったと今頃思い出しています。ご遠方から本当にありがとうございました。銀賞受賞の男性コーラスもすてきでした。

 ・女性は もう5回くらい来ています。 (うれしいですね。 ありがとうございます。
   家族連れなど小春日に誘われて 午前だけでも15名の方がいらっしゃった。

 


 

 午後からハウスを中心にスケッチをする。
 そこから 見学の方が次々に入ってゆくのが見えた。

 3時ころ 西陽があちらを輝かせ 木立の影は沼に沈む 
 とおい思い出のなかにあるような 

 

   絶唱のような紅葉を いつまでも眺めていたい


  またある夜に  立原道造

私らはたたずむであらう 霧のなかに
霧は山の沖にながれ 月のおもを
投箭のやうにかすめ 私らをつつむであらう
灰の帷のやうに

私らは別れるであらう 知ることもなしに
知られることもなく あの出会つた
雲のやうに 私らは忘れるであらう
水脈のやうに

 その道は銀の道 私らは行くであらう
 ひとりはなれ……(ひとりはひとりを
夕ぐれになぜ待つことをおぼえたか)

 私らは二たび逢はぬであらう 昔おもふ
月のかがみはあのよるをうつしてゐると
私らはただそれをくりかへすであらう

 誰そ彼は…   たそがれの光を縫って  風のたよりも聞こえてくる。 

   初雁のとわたる風のたよりにも あらぬおもひを誰につたへむ   定家歌集

  初稿では「またある夜に」のエピグラフとして用いられた。(宇佐美 斉)

  このソネット全体の 本歌と考えてさしつかえないだろう… とある。
    いろいろ知って楽しみになった。 

 

 

 

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