今月のボランティアは Tさんとはじめてご一緒です。 和歌を詠み、古文書の解読もなさると言う。 好きなことを語るひとのまぶしさ。 今日もすてきな先輩にあった。 この寒さ、クリスマスも間近のこと、レッズの優勝パレードもある、来場者も少ないと予測してはじまる。
一番乗りは、やはりパレードを見てきた母娘、 黒のロングコートに、赤いマフラー、 レッズカラーがとてもお似合いでした。 (緑ゆたかな浦和に住みたい! 暖かい部屋、窓からの眺め、開放感にあこがれる)
建築科の学生さん(建物の図面はありますか? 覆いのない戸袋など、細部を写していきました)
沼のほとり文芸賞 俳句部門のH氏 ハウス来訪が楽しみな様子でした
再会もあった。 追分にご一緒して旅の間中笑わせてくださった、ひょうきんなK・T氏。 落語が趣味で文章もすばらしい。(ひょうきんなと、書いてください、 ご本人の特別注文でした) 愉しい方です。
クロスに当たる光は、反対側に明るいクロスを作り出すはず。 試したくていらしたそうだ。 さっそく確かめる。 南側の雨戸を閉めると、 午後の西よりの陽は東側窓の縁に十字のあかりを落としていた。
本当! 思いがけない着想に感動します。 Kさんに乾杯! 新発見かも知れないと黒いバッグに映して確かめます。
これまでクロスは内から外を見るだけのもの。 小窓と思い、切り取られる風景を愛でていた。 ひとつの視点しかなかった。 蛙の頭はなんと堅い。
TVの 「ピラミッド秋分の日の奇跡」 も思い出させる。 春分の日と秋分の日にかぎって午後の陽がピラミッドの石積みに当たる。 その時できる影は幻想的だ。
道造さんのクロスは何を意図したか、 単に ひかりの十字を楽しむつもりだったのか、 ある日、ある時、 決まった時刻に… 詩人の筋書きは……、 謎が生まれた。
これまで、 ヒアシンスハウスの光りの奇跡について、気づいた人はあったろうか… そういえば、 薄暗い部屋で、 板戸の節穴から射しこむ光を見ていたものだ。 光線のなかに浮遊する、 塵の幾多をダイヤモンドのように眺めた。 遙かな日もよみがえる。
来訪者12名。 曇りのち晴れ 気温12℃ 湿度74% ストーブをつけなくてもハウスは快い温かさ。 さまざまな出逢いもたのしい、あっという間の一日でした。
追記 沼のほとり文芸賞・ 吉里睦子さんのうたにもありました。
晩秋の夕陽雨戸に射し込みて暗きハウスに十字架現わる
雨戸を閉ざし誰もいない日、 炎色したクロスだけが詩人を慰めているにちがいない。